8月11日 曇ときどき晴れ
5:00 黒岳石室を出発(高度計:1850m, 温度計:20.0℃)

5:48 お鉢平展望台(1940m, 18.3℃)

右手前方すぐ間近に、北鎮岳が、登高意欲をそそる、いい姿で聳え立っている。肩への最後の坂(写真の大きな雪田の左側)はガレていて少々きつかったが、エゾウサギギクなどの花に励まされるようにして登りきった。
肩にザックをデポして山頂に向かう。
6:40 北鎮岳登頂(2190m, 20.9℃)
肩からわずか10分ほどで北鎮岳登頂。風が少し弱まり、意外と寒くなかった。360度の大展望で、トムラウシはもちろん、阿寒のほうの山並みも見えた。初めて姿を見せた比布岳が順光に映えて美しい。(ぐるぐる写真)20分くらい景色を堪能してから、デポしたザックをまた担いで、裾合平を目指す。
7:57 中岳分岐から中岳温泉方面に下る(1975m, 14.8℃)
分岐から一歩踏み出した瞬間、もう硫黄の匂いが漂ってきた。えぐれた歩きにくい尾根道を下って行き、20分ほどすると左に大きくターンして、谷へ降下する。この降下点から温泉が見える。8:30 中岳温泉着(1790m, 24.0℃)

7月末の豪雨でこのあたりも大分崩れたらしい。この湯船も最近掘ったという話を黒岳で聞いた。湯船はたいへん浅く、大人だと寝そべって肩まで入れるかどうかという大きさだ。浸かってみたかったが、今日は先が長いので、足がふやけるとよくないと考えてやめた。
あたりは崩壊直後ということで、裾合平への道は不明瞭だったが、よーく見ると黄色のペンキ印が見つかった。
たっぷり30分も休憩。
9:28 裾合平到着

平とは言っても幾分起伏があり、ひとつうねりを越えると次の花畑が見え、思わず歓声をあげる。温泉に近い方から、ツガザクラ群落 - ハクサンボウフウ大群落 - ツガザクラ・チングルマ混成群落と続き、とどめはチングルマ巨大群落。もう花はないが、チングルマの穂で一面クリーム色に染まっていた。花の最盛期にぜひとも再訪したいと思った。
10:28 ピウケナイ沢渡渉点

この沢は水量が多く、足首まで完全に水につかってしまう。また水流も速いので、油断していると足をさらわれてしまう。この日はスパッツをつけて素早く通りすぎれば大丈夫だったが、しばらく雨が降っていない(と思われる)のにこの調子では、降雨直後や雪解けの頃はいかばかりであろうか。
10:58 当麻乗越到着(1670m, 27.6℃)

湿原を縫うように登山道が見え、これからあの中を歩くのかと思うとわくわくする。
11:37 当麻乗越出発(1655m, 23.1℃)

そしてトンネルが終わると今度は笹の刈り払い道だ。刈った跡は狭くかつ斜めで、かえって歩きづらい。また元の道は刈った笹で覆われていてその下がどうなっているのかわからず足を踏み出すのが怖い。
ずっと先の沼端には木道が見える。あと少しで木道だ、を合言葉にがんばる。
12:47 沼の平着(1425m, 25.2℃)

日帰りらしき装備の6人パーティが逆方向からやってきた。ちなみに、裾合平は幾分か人がいたが、その後ここまでは単独行者4人としか会わなかった。
ここから半月の沼のちょっと先まではほとんど木道だ。
12:57 半月の沼

13:14 滝の上分岐(1405m, 26.3℃)

滝の上分岐に到着したあたりから相棒Kもモチベーションが下がり、ふたりとも無言で歩く。このコースは平坦 - 急降下の繰り返しで、平坦な場所は石なども少なく歩きやすいが、急坂にはロープが付いているところもあり、要注意。
15:21 愛山渓温泉着(1000m, 24.7℃)

風呂に入り、17:30からの山菜料理中心の夕食を終えると、すぐに倒れるように寝てしまい、翌朝6時まで11時間あまりも爆睡した。