風の歌を聴け講談社文庫 1982年

中心となる音楽はロック・ポップスで、中でもビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガール」が重要な役割を占めますが、ジャズもちょびっと出てきます。

マイルス・デイビス「ギャル・イン・キャリコ」63ページ

「<ギャル・イン・キャリコ>の入ったマイルス・デイビス。」
今度は少し余分に時間がかかったが、彼女はやはりレコードを抱えて戻ってきた。

The Musings Of Miles

Miles Davis

The Musings Of Miles

Miles Davis (tp), Red Garland (p), Oscar Pettiford (b), Philly Joe Jones (ds)

Miles のミュートがなんだかよれよれ。コロコロノリノリの Garland のソロが気持ちいい。それにしても、この注文の仕方でレコードを探し当てるのは、Miles を聴いたことがないとたいへんだろうなあ。

1955.6.7録音

M・J・Q89ページ

僕たちは食後のコーヒーを飲み、狭い台所に並んで食器を洗ってからテーブルに戻ると、煙草に火を点けてM・J・Qのレコードを聴いた。

Fontessa

Modern Jazz Quartet

Fontessa

John Lewis (p), Milt Jackson (vib), Percy Heath (b), Connie Kay (ds)

小指のない女の子との食事のあとのシーンだが、ちょっとした会話のあとでレコードはマービン・ゲイに替えられてしまう。題名は書かれていないが、室内楽っぽくて、ジャケットも女の子の部屋にあってもよさげだから、とりあえずこれを挙げてみた。あまり好きなアルバムではないが、"Over The Rainbow" はおすすめ。

1956.1.22-2.14録音

この小説中に出てくる他の音楽・ミュージシャンなど