浮世絵文献資料館
                 『増補浮世絵類考』(ケンブリッジ本)             底本:『増補浮世絵類考』(斎藤月岑編・天保十五年(1844)序)              (ケンブリッジ大学所蔵本)       本HPは『総校日本浮世絵類考』(由良哲次校訂・画文堂・昭和54年(1979)刊)から『増補       浮世絵類考』の部分を抽出した。       また『温知叢書』第四巻(博文館・明治24年(1891))所収の斎藤月岑編『増補浮世絵類考』       も参照した。(こちらは、写楽の記事で言えば、ケンブリッジ大学所蔵本にある「俗称斎藤十郎       兵衛」「阿波侯の能役者なり」の記載がないなど、ケンブリッジ本より以前の状態を写したもの       と推定できるが、両本の関係はよく分からない)       もう一つ『近世文芸 資料と考証』(2~3号・七人社・昭和38~39年(1963~64)刊)所       収の(板坂元編・棚町知弥翻字)とも対照中である。       なお『日本絵画論大成』(ぺりかん社)の中に『増補浮世絵類考』が収録される予定とある。刊       行後、いずれ本稿と対照したい。       追記(2010年2月15日)       本文を上記『近世文芸 資料と考証』所収の「月岑稿本増補浮世絵類考」に拠って校正するとと       もに、すべて「月岑稿本増補浮世絵類考」の文に置き換えた。併せて『無名翁随筆』(『続浮世       絵類考』天保四年(1833)序)の「大和絵師浮世絵の考」に相当する部分と、稿本の末尾にある       補記を下記の項目に載せた。       なお月岑の『増補浮世絵類考』(以下、月岑本と表記)はなぜか「吾妻錦絵の考」の方を削除し       ている。(「吾妻錦絵の考」は本HP『続浮世絵類考』の項目に収録)       『温知叢書』本の『増補浮世絵類考』は、頭注に「新類考」の記事を引くなど若干補注を加えて       いるが、絵師の配列、記事内容ともに殆ど『無名翁随筆』と同じである。(月岑本は絵師の配列       を変えている)。また月岑の書き入れも天保十五年の序もないので、『温知叢書』本は『無名翁       随筆』と同じものと見てよいであろう。ただ写楽の項の頭注に「新類考に俗称斎藤十郎兵衛」と       あるのが注目される。この記事は『無名翁随筆』にない。しかし月岑本にある「阿波侯の能役者       なり」と云う記事には至っていない。『温知叢書』本の所蔵者は「新類考」なるものはみて頭注       したが、月岑本も竜田舎秋錦の『新増補浮世絵類考』(慶応四年(1868)序)も見ることはなか       ったのである。それにしても明らかに月岑本系統ではない「新類考」とは如何なるものなのであ       ろうか。      ※「文久元年(1861)以降の記」とあるものは、歌川国芳の門人。文久元年は国芳の没年。月岑は国芳の没後、国        芳の項目の欄外に門人記事を書き入れたものと思われる
          「増補浮世絵類考・序」   (大和絵師浮世絵の考)   (稿本・補記)
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