浮世絵文献資料館                       『浮世絵師歌川列伝』                            凡 例      ☆ うたまろ きたがわ 喜多川 歌麿     : 絵師名(名前・名字の順)      ◯『反故籠』②170(万象亭著・文化年間成立): 随筆名 巻数ページ(著者名・刊年か成立年)       (「江戸絵」の項)             :(~)は編者の注記       〝金摺、銀摺を初めしは喜多川歌麿なり〟   :〝~〟は原文(漢文の送り仮名・返り点は省略)       【森島万象称竹杖為軽初号天竺老人号万象亭】 :【~】は原文二行割書き       〈万象亭は森島中良〉            :〈~〉は編者の記事        参考資料:国文学研究資料館「日本古典籍総合目録」                  底本 :『浮世絵師歌川列伝』(中公文庫版)中央公論社 一九九三年刊         (原本):『浮世絵師歌川列伝』飯島虚心著・玉林晴朗校訂              藤懸静也序・畝傍書房・昭和十六年(1941) 刊        (原文): 新聞「小日本」明治二十七年四月一日号から七月十五日号掲載                『浮世絵師歌川列伝』の内容は次の通り        「浮世絵師歌川列伝」三巻 飯島虚心著・序(序文は下記にあります)          上巻「歌川豊春伝」「一世歌川豊国伝」 ・中巻「歌川豊広伝」「三世豊国伝」          下巻「歌川広重伝」「歌川国芳伝」        「浮世絵師歌川雑記」(飯島虚心著)        「浮世絵研究の先覚者飯島虚心」(玉林晴朗著)        「浮世絵師歌川列伝解説」(玉林晴朗著)         ・歌川豊春・歌川豊国(一世)・歌川豊広・三世豊国(国貞)・歌川広重・歌川国芳        「歌川系図」(玉林晴朗編・昭和十六年成立) 「歌川系図」          〝浮世絵師歌川列伝(序)         寛永以降、浮世絵世に行われて、其の流派頗る多し。然れども其の画法を伝えて、明治の今日に至         れるは、唯鳥居、歌川の二流あるのみ。其の他みな湮滅して伝わらず、慨嘆に堪えざるなり。しか         して鳥居の流は、僅に芝居看板および顔見世番附にのこりて、歌川の流は今も盛なり。盛なるもの         は必衰う、他日歌川の流、或は衰えんか、よりて今歌川の元祖豊春、その門人、豊広、豊国、其の         門人、国政、国丸、国長、国直、国安、広重(一世)、豊国(三世)、国芳、十有余の伝を作り、         世に伝う。名づけて歌川列伝という。伝中に載する所は、皆実跡を探り、謬伝を正し、少しく考証         を加えたるものなり。然れども浅学固陋、識者の笑、固より免るる能わざるなり〟        〈「浮世絵師歌川列伝」は本文中の記述から明治二十七年(1894)の執筆と考えられる。また、校訂者         玉林晴朗によると、この「列伝」は、新聞「小日本」の明治二十七年四月一日号から七月十五日号         まで、飯島虚心ではなく「無名逸人」の筆名で「東錦歌川列伝」と題して全文掲載された由である。         「浮世絵師歌川雑記」の方は未掲載。玉林晴朗の「浮世絵研究の先覚者飯島虚心」は昭和十三年(1         938)七月号の『書物展望』に掲載されたもの〉