Top             浮世絵文献資料館            浮世絵師総覧         ☆ やくしゃひょうばんき 役者評判記       浮世絵事典    ◯『塵塚談』〔燕石〕①282(小川顕道著・文化十一年(1814)記)   〝京都草紙屋八文字屋の浮世双紙五冊物、役者評判記三巻の事、自笑、其碩といふ者述作にして、毎年正    月二日定式にて、大伝馬町鱗形屋孫兵衛といふ絵草紙問屋売出せり、五冊物には名文を多し、評判記は、    京、大坂、江戸、芝居歌舞妓河原者の、顔見世狂言の善悪を評せる者也、顔見世狂言は十一月朔日より    始れ共、二三日の内は式のみにして、狂言は省略す、やう/\五六日頃より取〆る狂言の評判を、京都    にて梓行し、江戸へ下し、正月二日江戸にて売弘む、誠に速なる事、驚入たる仕業也、延享、寛延の頃    は、両書とも、皆人待兼見る事にて有しが、五冊物は宝暦の末より絶て、梓行なし、評判記は、京都に    て作りて、今以出れども、正月二日よりは出ず、程過て江戸へ来る也、其故に、折節、江戸にて江戸役    者計の評判を拵へ、梓行し売れども、江戸作は人々更に賞翫せず〟    〈京都から下る浮世草子と役者評判記を、江戸では大伝馬町の地本問屋、鱗形屋孫兵衛が専売していたようだ〉