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浮世絵文献資料館
浮世絵師総覧
☆ うきよえし やくしゃ みたて 浮世絵師 役者 見立
浮世絵事典
◯『集古』己卯第一号 昭和十四年一月刊) ◇「看書随録(其十三)」木村捨三 〝 女形に見立てられた浮世師 明和七年九月版の役者評判記『役者裏彩色』江戸の巻は、三座出勤の俳優連を絵師に見立てゝゐる。例 へば市川団十郎を狩野元信に、松本幸四郎を永徳に、中村仲蔵を山楽に、中島三甫右衛門を小栗宗舟に、 中村歌右衛門を曽我蛇足に、三升屋介十郎を雪舟に、尾上菊五郎を金岡に、大谷友右衛門を探幽に擬す るが如きはそれである。その内の女形を左の通りに見立てゝゐるのが面白い。 若女形之部 ◯見立浮世絵師に寄る左の如し 開口
山下金作
森田座 何をなされてもにつこりとする
春信
上上吉
吾妻藤蔵
市村座 武道にはちと角があつてよい
菱川
上上吉
中村喜代三郞
同座 どれみても上方風でござる
西川
上上半白吉
中村松江
中村座 思ひのたけをかいてやりたい
一筆斎
上上白吉
尾上松助
市村座 此たびはとかくひゐきを
鳥居
上上半白吉
瀬川七蔵
中村座 瀬川の流れをっくんだ
勝川
上上半白吉
山下京之助
森田座 風俗はてもやさしい
歌川
上白上
尾上民蔵
市村座 うつくしひ君にこがれて
北尾
上上
嵐小式部
森田座 いろ事にかけては心を
奥村
若女形 上上吉
吉沢崎之助
中村座 和らかな所はほんの女とみゆるおりう 最後の「おりう」といふのは、山東京伝の「浮世絵類考追考」に「享保中の名画也 板下をかゝず 略 伝世事談に見ゆ 山崎氏の女也」とあるのがそれである〟