Top 浮世絵文献資料館 浮世絵師総覧
☆ だいかぐら 大神楽 浮世絵事典
◯『江戸名物百題狂歌集』文々舎蟹子丸撰 岳亭画(江戸後期刊)
(ARC古典籍ポータルデータベース画像)〈選者葛飾蟹子丸は天保八年(1837)没〉
〝太神楽
牡丹にもくるふさまある神楽獅子いつも富貴の家にこそ舞へ
傘形に人もひらきつ大神楽水の曲よりあめをふらせて
声立てゝ玉をころがす大かくら鳴くうぐひすの籠まりもしつ
〈門付け芸 獅子 籠鞠〉
◯『世のすがた』〔未刊随筆〕⑥42(忍川老人・天保四年(1833)記)
〝大神楽は神職の末流にして寺社奉行支配なり、其風俗も寛政の始までは、大神宮のはらいへ五六尺の木
を貫き通し、上へ幣を付たるを持たせ、頭たるもの一刀を帯し太鼓を打、壱人は笛、壱人は嗣子、外に
両掛挟箱を荷ひ、正月元日より松の内は、頭めきしもの黒羽二重紋付の小袖に浅黄むくなどを著し、風
折烏帽子を頂き浅黄の指貫をはき、狩衣か布衣をぬきし体にて、すこしは神職の余風もあり、扨常々枝
を所望せられし家へ年礼にゆくには、守札太鼓のはちの頭に、もみの切付たる扇子包にして水引をかけ、
年玉に配る、松過には小紋袖島等の小袖に丹後島の袴など著し、十五日後は袴は脱たれども脇ざしは帯
せり、近頃は絶て昔の余風見へず、物もらひとひとしくなりぬ〟
◯『絵本風俗往来』上編 菊池貴一郎(四世広重)著 東陽堂 明治三十八年(1905)十二月刊
(国立国会図書館デジタルコレクション)(13/98コマ)
〝正月之部
太神楽は丸(まる)一及び大丸(だいまる)の二家は、山王祭礼の時、将軍家御上覧の栄を辱(かたじけの)
ふす、依て太神楽の巨擘とす、是に次ぐは海老一と唱ふるものなり、其の他は此等より下ること数等な
り、上の三家は年々諸大名家(がた)の奥庭又は御物見窓下へ召されて、彼(かの)駕籠・鞠・又開き・万
燈其の他の曲芸を演ず、其の手練軽妙筆の及ぶ所にあらず〟