Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ しのばずのいけ 不忍池浮世絵事典
 ☆ 寛政年間(1789~1800)    ◯『塵塚談』〔燕石〕①269(小川顕道著・文化十一年(1814)成立)   〝東叡山の麓不忍池に、寛政年間、新地出来、根津の方へ橋をかけし也、新地は下谷仲町うらより根津茅    町うら迄、池の廻りを築出しこしらへ、橋は弁天堂の後より茅町の方へ、橋を四ッ折にして掛たり、水    にうつりて八ッにみゆる故の、八ッ橋と異名せり、新地には料理茶屋、楊弓場、講釈場、瑞竜軒など出    たり、其外家居建つらね、非人、豆蔵迄出て、繁昌し、賑かに有しが、右新地出来しにより、池中の鯉、    鮒の類、多く死ける由、宮様の御聞に達し、御心の不叶して、間もなく取こぼち、如元池となれり〟  ◯『江戸名物百題狂歌集』文々舎蟹子丸撰 岳亭画(江戸後期刊)   (ARC古典籍ポータルデータベース画像)〈選者葛飾蟹子丸は天保八年(1837)没〉   (不忍の池)   〝蓮 不忍の池の出茶やのいよすだれうちへまきこむ蓮葉もあり      丸盃に錦袋図を干せしやと見る不忍のはちす葉の露      鐘の音や水にひゞきてしゆ木葉の蓮はしのぶの岡にみえけり      入相のかねのひゞきに不忍のはな見をしらす蓮のしゆ木葉      池のはたはす見の茶屋は妹さへも泥そだちとは思はざりけり      これも又かしあみ笠の形に似て人目しのぶる岡のはちす葉〟