Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
☆ じせいのよそおい 時世粧浮世絵事典
 ◯『誹諧時世粧』松江維舟編・寛文十二年(1672)刊   「時世粧」の読み「いまようすがた」  ◯『男色大鑑』浮世草子 井原西鶴・貞享四年(1687)刊    四・一の「時世粧」に「いまやうすがた」のルビ  ◯「四季絵跋」英一蝶著 享保三年(1718)   〝近ごろ越前の産、岩佐の某となんいふ者、歌舞白拍子の時勢粧を、おのづからうつし得て、世人うき    世兵衛とあだ名す〟    ◯『徒然時勢粧』錦文流著 野村長兵衛板 享保六年(1721)刊     錦文流の序〝徒然(つれ/\)時勢粧(いまやうすがた)と尓云〟  ◯『絵本時世粧』歌川豊国画著・式亭三馬閲 享和二年(1802)刊、   「時世粧」に(いまやうすがた)のルビ  ◯『南畝集』十七 大田南畝 文化六年(1809)十一月賦詩 ⑤138 漢詩番号3284   〝美人画に題す 口朱新雨湿 眉黛遠山揚 遺却女工事 競為時世粧〟  ◯『南畝集』十九 大田南畝 文化十三年(186)五月賦詩 ⑤402 漢詩番号4202   〝題画 元寛児女態 袖短不加長 寧従先進野 莫学時世粧〟    〈「元寛」は元和寛永年間をいう〉  ◯『燕石雑志』曲亭馬琴著・文化七年(1810)刊   〝菱川が画はみなこの頃の時勢粧(ルビいまやうすがた)なり〟  ◯「江戸自慢 文人五大力」(番付 天保期)   (東京都立図書館デジタルアーカイブ 番付)   〝風流時勢粧 倭画    香蝶楼国貞 歌川国直 歌川国芳 柳川重信 渓斎英泉    〈「風流時勢粧」とは今風に言えば、現代を象徴するような趣きのあるすがたかたちということになろう。この番付の     評者はその「風流時勢粧」の画を「倭画=大和絵」と呼び、その描き手で現在もっとも評判高いのが国貞・国直・国芳     ・重信・英泉だとする〉