◯『近世風俗史』(『守貞謾稿』)巻之二十九「笠」
(喜田川守貞著・天保八年(1837)~嘉永六年(1853)成立)
〝今世も、江戸の女太夫と名付くる、三線を弾き唄ひて、市店を巡り銭を乞ふ非人の妻女どもこれを行ふ。
皆、紅粉を粧ひ、新しき綿服を着す。往々美女あり。かの徒のみ、市中にも四時、右の菅笠を用ふ。紐
同製。必ず浅黄木綿、絎紐(クケヒモ)なり。けだし正月元日より、おほむね半月の間は鳥追(トリオイ)と号し、
三線唱歌を異にす。その時は、菅笠を用ひず前図の編笠を用ひ、正月半過より再び菅笠に復す〟