◯『後はむかし物語』〔燕石〕①321(手柄岡持著・享和三年(1803)序)
〝(小六染の流行)小六と中村七三郎がおふさ徳兵衛の狂言也、夢結ぶねぐらの蝶といふ浄るり【常磐津
文字太夫】にて、所作のはだぬぎ紅白の左巻なりしより云初めたる也、少長も同様の左巻なれど、染の
名は小六に取られたり〟
〈立命館大学アート・リサーチセンターの「歌舞伎・浄瑠璃興行年表」によると、「おふさ徳兵衛」の狂言とは延享四
年(1747)三月、中村座の興行「書初和曾我」で、その二番目が「夢結ぶ塒の蝶」の所作事〉
小六染(「粋屋・二本の伝統紋様と伝統色」より)