◯『浮世絵』第弐拾四(24)号 (酒井庄吉編 浮世絵社 大正六年(1917)五月刊)
(国立国会図書館デジタルコレクション)
◇「彩色画選」(9/24コマ)
〝北尾辰宣画『彩色画選』といふ大形の一冊本は明和四年九月の出版であつて、人物及び草花などの図に
捺染法の様な型を使つて紅・緑・黄・黒など諸色を施して居る、所謂合羽摺りの一種であらうが、フキ
ボカシのある点は注目に値する〟
◯『浮世絵年表』(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)
(明和四年・1774)
〝九月、北尾雪坑斎の『彩色画選』(この書フキボカシの彩色にて世に彩色摺の嚆矢なりなどいふ説あり)〟
◯『増訂武江年表』1p192(斎藤月岑著・嘉永元年脱稿・同三年刊)
(安永三年・1774)
〝画人鳥山石燕豊房、「鳥山彦(トリヤマビコ)」と云へる絵本二巻を著はす。フキボカシの彩色摺を工夫せし
は此の本を始めとする由、安間貞翁の話也(石燕は周信の門人なり。板刻の画本多し)〟
◯『浮世絵年表』p129(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)
(安永三年・1774)
〝正月、鳥山石燕の『彩色烏山彦』二冊出版(本画彩画と角画ありて彩色摺なり。其彩色は世にいふフキ
ボカシなりといふ。安間貞翁の話として武江年表に載せあれども、フキボカシは疑はし。明和四年版の
大阪の画工北尾雪坑斎の画ける『彩色画選』はフキボカシの彩色なり。それ等とは大いに趣きを異にし、
普通の彩色摺なり〟
◯『百戯述略』〔新燕石〕④227(斎藤月岑著・明治十一年以降成書)
〝拭ボカシ
ふきぼかし板木の事は、狩野玉燕の門人鳥山石燕豊房と申すもの、安永三年「鳥山彦」と申す、二巻の
絵本をあらはし候砌、始て工夫いたし候より、追々に世に弘り、今に相用ひ申し候〟
◯『【新撰】浮世絵年表』p129(漆山天童著・昭和九年(1934)刊)
〝正月、鳥山石燕の『彩色烏山彦』二冊出版(本画彩画と角画ありて彩色摺なり。其彩色は世にいふフキ
ボカシなりといふ。安間貞翁の話として武江年表に載せあれども、フキボカシは疑はし。明和四年版の
大阪の画工北尾雪坑斎の画ける『彩色画選』はフキボカシの彩色なり。それ等とは大いに趣きを異にし、
普通の彩色摺なり)〟