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浮世絵文献資料館
浮世絵師総覧
☆ 筆禍 似せ虚無僧(錦絵)(ひっか にせこむそう)
浮世絵事典
☆ 天保元年(文政十三年・1830)
筆禍
「似せ虚無僧」
三種(錦絵) 処分内容 ◎板元 森屋治兵衛 売買禁止 絶板 処分理由 虚偽の流布ということか ◯『兎園小説拾遺』〔大成Ⅱ〕⑤137(著作堂主人(曲亭馬琴)編・文政十三年記事) 〝一月寺開帳御咎遠慮聞書 文政十三庚寅年春、浅草観音境内にて、下総国小金村一月寺本尊開帳の節、似せ虚無僧にて召し捕られ 候人々の由、衣服改名住所等尋、差返置候者〈以下、氏名のみ。役職等は省略〉 筧 伝五郎 静山 日野吉十郎 秋山 名不知 貞学 中田鍬五朗 晋隣 召連候者〈以下、氏名のみ。役職等は省略〉 三浦雄五郎 陰樹 渡辺勝之助 巳道 加藤半五郎 晋風 福原小三郎 貞友 磯部勝次郎 竹寿 一月寺は遠慮逼塞、開帳場浅草念仏堂戸しめ、御目見以下のものは、右つれられてそれ/\へあづけら るゝ、九月中旬にいたりてもなほ、落着の事聞えずと云、当時の落首、 小金より大金まうけに来たれども一日ぎりであとは御無用 似せ虚無僧の錦絵三番出る。馬喰町森屋治兵衛板元也。草紙改名主より売留申付絶板〟
〈似せ虚無僧の錦絵、三種ほど版元森屋治兵衛から売り出されたが、絵草紙改(アラタメ)掛(カカリ)の名主より、売買禁止と絶 版を命じられた〉