◯『無可有郷』〔百花苑〕⑦402(詩瀑山人(鈴木桃野)著・天保期成立)
〝白蓮
白蓮太(ママ)田翁は南畝先生の実子なり。中年より発狂して、嫡孫承祖をもつて、鎌太郎君に世を譲り、
異形に装ひ鼓舞して自から楽しむよし。夢の記といふ書を著述して所持すといへり。夜々のゆめを記し
此に絵をまじへて有よしなり。躍りも自我喝を跳るよし。友野君話也〟
◯『零砕雑筆』〔続大成〕④209(中根香亭著・成立年未詳)
〝白蓮太田翁は南畝先生の実子なり。中年より発狂して嫡孫承祖を以て鎌太郎君に世を譲り、異形に装ひ
鼓舞して自ら楽しむ由、夢の記といふ書を著述して所持すといへり。夜々の夢を記し、是に絵を交へて
置く由なり。踊りも自我偈を踊る由、友野君の話しなり。
右鈴水桃野の筆記中に見えたる故記し置きぬ。友野君とあるは霞舟の事なり〟