◯『近世風俗史』(『守貞謾稿』)巻之十二「女扮下」②197
(喜田川守貞著・天保八年(1837)~嘉永六年(1853)成立)
〝(「当世の美女」図版あり。詞書きに「江戸、洗ひ髪の兵庫結び」とあり)
けだし中民以下の女なり。かくのごとき風俗および面貌を俗に婀娜(アダ)な女と云ふ。あだものと云ふ。
また意気な女とす。いきなあねさんと云ふ。
追考。この図、今世絶世の美貌なり。しかれども熟考するに、二十歳以上の女なり。今世の画工、意
匠をもつて、俗に中年増(チユウドシマ)と云ふ二十以上の女、大略眉を剃らざる者これなしといへども、
これを画かば三、四十歳の婦に混ず故に、画工には専ら三十以下眉を描けり。後人これを察せよ〟