Ｔｏｐ 『近世人名録集成』 浮世絵文献資料館
か行 近世人名録集成
☆ がきょうじん 画狂人
◯『【江戸現在】公益諸家人名録』二編 「ナ部」②78（天保十三年夏）
〝画 画狂【名為一、一以前北斎行、号画狂老人、又卍】居所不定 中島鐵蔵〟
☆ がくてい やしま 八島 岳亭
◯『平安人物志』「画」①148（弄翰子編・天保九年五月）
〝八島定岡【号五岳、又丘山、木屋町三条北】八嶋岳亭〟
☆ かざん よこやま 横山 華山
◯『平安人物志』「画」①71（弄翰子編・文政五年七月刊）
〝横山一章【字舜明、室町一条南】横山華山〟
◯『平安人物志』「画」①105（弄翰子編・文政十三年十月刊）
〝横山一章【字舜明、室町一条南】横山華山〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④235（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝横山華山【名ハ一章、字ハ舜朗、平安ノ人、岸駒ヲ師トシテ学ヒ、又呉月渓ヲ深ク慕ヒ、自ラ一家ノ風
ヲナス、殊ニ人物ヲ画クニ筆勢大イニ奇ナリ、天保八年三月十七日歿ス、年五十四】〟
〔印章〕「華」「山」・「黄」「暉三」・「一」「章」
◯『本朝古今新増書画便覧』「ク部」④341（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝華山【横山氏、名ハ一章、字ハ舜朗、京師ノ人、初メ画ヲ岸駒ニ学ビ、後月渓ヲ慕ヒ一家ヲ成ス、天保
八年ニ歿ス、五十四】〟
☆ かざん わたなべ 渡辺 崋山
◯『【江戸当時】諸家人名録』二篇「和」②21（文政元年十二月刊）
〝画 華山【名定静、字子安、一号全楽堂】麹街 渡邊登〟
◯『書画薈粋』初編 ④472（畑銀雞編・天保三年九月刊）
〝画 渡邊華山 華山人何レノ許ノ人ナルヲ不知、書画集会アルゴトニ突然トシテ来ル、酔ヘバ必揮洒ス、
身ノ丈九尺、長刀短袴（一字未詳）ノ所能（一字未詳）問ヘバ萬シルコトナシ〟
◯『江戸現存名家一覧』②307（天保初年）
〈当時現存の「画家」として名があがる〉
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編〔ワ部〕②39（天保七年刊）
〝画学 崋山【名定静、字伯登、一字子安、号全楽堂、田原藩、会日一六】半蔵御門外 渡辺登〟
◯『【現存雷名】江戸文人寿命付』初編 ②333（嘉永二年刊）
〝渡邊崋山 絵のみかは手跡の見事画論まで花も実もある崋山先生 大極上々吉、寿千載 麹町半蔵御門外〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④239（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝渡辺華(ﾏﾏ)山【名ハ定静、字ハ子安、通称登ト。江戸ノ人、山水人物ニ長ゼリ】〟
〔署名〕「華山渡邊登」
〔印章〕「崋山」
☆ かしんさい みわ 三輪 花信斎
◯『江都諸名家墓所一覧』「四谷」「画」②269（老樗軒編・文化十五年一月刊）
〝三輪在栄墓【号花信斎、寛政九年四月廿七日】南寺丁勝真寺〟
☆ かずのぶ へんみ 逸見 一信
◯『【安巳新撰】文苑人名録』「カ部」③210（松靄道人編・安政四年刊）
〝画 江戸 芝 逸見一信〟
◯『安政文雅人名録』「加之部」②149（細谷義兵衛編・安政七年二月刊）
〝画 一信【号顕幽斎】浜松町二丁目 逸見一信〟
◯『【江戸現在】公益諸家人名録』三編「カ部」②104（文久元年夏刊行）
〝画 一信【号顕幽斎】浜松町二丁目 逸見一信〟
◯『文久文雅人名録』「加之部」②204（細谷義兵衛編・文久三年刊）
〝画 一信【号顕幽斎】浜松町二丁目 逸見一信〟
☆ かんぎゅう しとみ 蔀 関牛
◯『浪華金襴集』「補遺」「画」①344（毛必華編・文政六年十二月跋）
〝荑楊斎【名徳風、字子偃、画及篆刻】〟
◯『新刻浪華人物志』「書」①296（毛必華編・文政七年六月刊）
〝蔀関牛【名徳風、字子偃、又号ﾃｲ楊斎、助右衛】〟（頭注に「細画」とあり）
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画師之部」④213（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝蔀関牛 名徳風、字ハ子偃、浪花ノ人〟
〔印章〕「徳風」
☆ がんく 岸駒
◯『平安人物志』「画」①31（弄翰子編・天明二年七月刊）
〝岸矩【字（空欄）号蘭斎、高倉二条下ﾙ町】岸健亮〟
◯『平安人物志』「画」①46（弄翰子編・文化十年十月刊）
〝岸駒【字賁、号同巧館、間之町竹屋町北】岸越前介〟
◯『平安人物志』「画」①70（弄翰子編・文政五年七月刊）
〝岸駒【字賁然、号同巧館、又可観堂、室町四条南】岸越前介〟
◯『平安人物志』「画」①105（弄翰子編・文政十三年十月刊）
〝岸駒【字賁、号向功館、又号天開窟、在北岩倉】岸越前介〟
◯『平安人物志』「画」①148（弄翰子編・天保九年五月刊）
〝岸駒【字賁然、号可観堂、北岩倉】岸越前介〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④235（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝岸駒【佐伯氏、字ハ賁然、同功館ト号ス、又可観堂、虎頭館、天開翁等ノ別号アリ、加賀金沢ノ人、初
メ有栖川宮ノ侍臣トナリ雅楽助タリ、後天朝ノ官人トナリテ越前介ニ叙ス、晩年洛北岩倉ノ里ニ隠ル、
年九十ニ及ビ従五位下越前守ニ叙任ス、画風初メ沈南蘋ヲ慕ヒテ精密ナルヲ画キ、後自ラ一家ヲナシテ
別ニ一格ヲ起ス、其名声海内ニ振ヒ、当時遠近画ヲ争ヒ求ム、一門子姪共画ヲ業トスル夥シ、天保九年
十二月五日卒ス、年九十】〟
〔印章〕「岸駒」「賁然」・「同功館」・「鳩巣楼」
☆ かんげつ しとみ 蔀 関月
◯『浪華郷友録』「画家」①258（毛必華編・安永四年三月刊）
〝蔀関月 堂島中二丁目 蔀徳基、字阮二、号関月、荑楊斎〟
◯『浪華郷友録』「画家」①281（毛必華編・寛政二年九月刊）
〝蔀徳基【字子温、号荑斎、尼崎弐丁目】法橋関月〟
◯『続諸家人物志』「画家部」③182（青柳文蔵編・天保三年正月刊）
〝蔀関月 名ハ徳基、字ハ阮二、又荑楊斎ト号ス、大坂ニ住ス、人物ヲヨクス〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④213（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝蔀関月【名徳基、字子温、浪花ノ人、雪鼎ヲ師トス、後雪舟ヲ法？、山水人物甚風致アリ】〟
◯『本朝古今新増書画便覧』「ク之部」④340（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝関月【蔀氏、名ハ徳臺(ﾏﾏ)、字ハ子温、浪花ノ人、画ヲ月岡雪鼎ニ学ブ】〟
☆ きいつ すずき 鈴木 其一
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編「ス部」②52（天保七年刊）
〝画 噲々【名元長、字子淵、会日五十、一号必庵、又号為三堂】下谷金杉 鈴木其一〟
◯『【安巳新撰】文苑人名録』「キ部」③232（松靄賁道人編・安政四年刊）
〝画 江戸 根岸 鈴木其一〟
☆ きほう かわむら 河村 琦鳳
◯『平安人物志』「画」①71（弄翰子編・文政五年七月刊）
〝河村琦鳳【字五逸、号竹裏館、釜坐夷川北】河村備前〟
◯『平安人物志』「画」①105（弄翰子編・文政十三年十月刊）
〝河村琦鳳【字五逸、号竹裏館、釜座夷川北】河村備前目 琦鳳画譜 琦鳳謾画〟
◯『平安人物志』「画」①145（弄翰子編・天保九年五月刊）
〝河村琦鳳【字五逸、号竹裏館、釜座夷川北】河村 琦鳳画譜 琦鳳謾画〟
◯『皇都書画人名録』「画 雅人多芸」④421（吉田狻山編・弘化四年冬序刊）
〝市原野／河村故文鳳先生養男、河村琦鳳／名五游、号竹裏館〟
◯『平安人物志』「画」①185（弄翰子編・嘉永五年一月刊）
〝中原(ﾏﾏ)琦鳳【字五逸、号竹裏館、洛北市原】河村備前目 琦鳳画譜 琦鳳謾画〟
☆ きょうさい かわなべ 河鍋 狂斎（河鍋暁斎参照）
◯『文久文雅人名録』「気之部」②233（文久三年刊）
〝画 狂斎【一号猩々菴、又醉雷坊】お茶ノ水 河（王偏＋咼）洞郁〟
☆ きょうすい いわせ 岩瀬 京水
◯『江戸現存名家一覧』②307（天保初年刊）
〈当時現存の「画家」として名があがる〉
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編「イ部」②34（天保七年刊）
〝画 京水【名百鶴、字梅朔、京山男】同居（京山宅・京橋銀座一町目）岩瀬梅作〟
☆ きょくざん せきね 関根 旭山
◯『江戸現存名家一覧』②309（天保初年刊）
〈当時現存の「画家」として名があがる〉
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編「セ部」②52（天保七年刊）
〝画 旭山【名文川、字観斎、一号玉南】深川六軒堀 関根政五郎〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』三編「セ部」②90（天保十三年四月刊）
〝画 旭山【名文川、字観斎、一号玉南堂】難波町 関法眼〟
☆ ぎょくざん おかだ 岡田 玉山
◯『浪華郷友録』「画家」①281（毛必華編・寛政二年九月刊）
〝岡田尚友【字子徳、号金陵斎、北渡邊町】法橋玉山〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④243（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝岡田玉山【名ハ尚友、字ハ子徳、浪花ノ人、花鳥ヲ工ニス】
〔印章〕「玉」「山」二顆・「岡田尚友」・「子徳子」
☆ ぎょくざん おかだ 岡田 玉山 二代
◯『【江戸当時】諸家人名録』二編「遠 於」部 ②20（文政元年十二月刊）
〝画 玉山【名修徳、字子秀、叙法橋位 京師人】神田紺屋町一丁目 岡田玉山〟
☆ きよはる ひしかわ 菱川 清春
◯『平安人物志』「画」①148（弄翰子編・天保九年五月刊）
〝藤原清春【号雪艇、又広隆、今遊南紀】菱川吉左衛門〟
☆ きよみつ とりい 鳥居 清満
◯『江戸現存名家一覧』②309（天保初年刊）
〝東都画 池田英泉・鳥居清満・立斎広重・勝川春亭・葛飾北斉(ﾏﾏ)・歌川国貞・歌川国芳・歌川国直・
柳川重信・柳川梅麿・葵岡北渓・静斎英一〟
☆ くにさだ うたがわ 歌川 国貞（香蝶参照）
◯『江戸現存名家一覧』②309（天保初年刊）
〝東都画 池田英泉・鳥居清満・立斎広重・勝川春亭・葛飾北斉(ﾏﾏ)・歌川国貞・歌川国芳・歌川国直・
柳川重信・柳川梅麿・葵岡北渓・静斎英一〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編「ス部」②53（天保七年刊）
〝画 香蝶【名国貞、号香蝶楼主人 一号五渡亭】亀井戸天神前 角田庄蔵〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「ス部」②91（天保十三年夏刊）
〝画 香蝶【名国貞、別号英一螮】亀戸町 角田庄蔵〟
☆ くになお うたがわ 歌川 国直
◯『江戸現存名家一覧』②309（天保初年刊）
〝東都画 池田英泉・鳥居清満・立斎広重・勝川春亭・葛飾北斉(ﾏﾏ)・歌川国貞・歌川国芳・歌川国直・
柳川重信・柳川梅麿・葵岡北渓・静斎英一〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「ヨ部」②86（天保十三年夏刊）
〝画 国直【名国直、号写楽斎】両国米沢町〟
☆ くにむね うたがわ 歌川 国宗
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「ヤ部」②81（天保十三年）
〝画 国宗【名国宗、号長文斎】芝柴井町 山下勇三〟
☆ くによし うたがわ 歌川 国芳
◯『江戸現存名家一覧』②309（天保初年刊）
〝東都画 池田英泉・鳥居清満・立斎広重・勝川春亭・葛飾北斉(ﾏﾏ)・歌川国貞・歌川国芳・歌川国直・
柳川重信・柳川梅麿・葵岡北渓・静斎英一〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「イ部」②66（天保十三年夏刊）
〝画 朝桜【名国芳、一号一勇斎】田所町 井草孫三郎〟
☆ けいさい くわがた 鍬形 蕙斎
◯『【江戸当時】諸家人名録』初編「久」部 ②10（扇面亭編・文化十二年九月刊）
〝画家 蕙斎【名（空欄）字紹真】於玉ヶ池 鍬形蕙斎〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④238（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝鍬形蕙斎【名ハ紹真、江戸ノ人、山水花鳥ヲ能クス、時ニ称誉ス】〟
〔印章〕「紹真」
☆ けいほ たかだ 高田 敬輔
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④212（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝高田敬輔【名ハ隆久、初メ徳右衛門、後敬輔ト称ス、近江ノ人ニ学ヒ、後古ｶﾝヲ師トス、人物ヲ善クス、
後豊前大目トナリ、又法眼ニ叙ス、宝暦五年歿ス、年八十二】〟
〔印章〕「敬輔之印」
◯『本朝古今新増書画便覧』「ケ之部」④343（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝敬甫【高田氏、号竹陰斎、法眼ニ叙ス、初メ画ヲ狩野家ニ学ビ、後ニ一家ヲ成ス、宝暦中ニ没ス、八十
歳、元江洲日野（一字不詳）店、又画ヲ呉俊明ニ学ブ】〟
☆ げんき こまい 駒井 源琦
◯『平安人物志』「画家」①19（弄翰子編・安永四年十一月刊）
〝源琦【字子韞、号（空欄）、六角宝町東ｪ入町】駒井幸之助〟
◯『平安人物志』「画家」①31（弄翰子編・天明二年七月）
〝源琦【字子韞、号（空欄）、四条堺町東入町】駒井幸之助〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④231（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝駒井琦【源氏、字ハ子？、平安ノ人、応挙ニ学ンデ能其格ヲ得ル、殊ニ設色妙手ニシテ其師ニ紛レルア
リ、世頻リニ称誉ス、実ニ応挙門ノ冠首ナリ、寛政九年八月八日歿ス、年四十八】〟
〔署名〕「源琦寫意」
〔印章〕「源琦之印」「子韞」
◯『本朝古今新増書画便覧』「ケ之部」④343（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝源琦【駒井氏、通称幸之助、画ヲ円山応挙ニ学フ、姓ハ源、名ハ琦、字ハ子韞】〟
☆ こういん ながやま 長山 孔寅
◯『続浪華郷友録』「己」部 ①317（毛必華編・文政六春序）
〝孔寅【画、姓長山、字士亮、号紅園、住平野町中橋】〟
◯『浪華金襴集』「己」部 ①338（毛必華編・文政六年十二月跋）
〝孔寅【画、姓長山、字士亮、号紅園、住平野町中橋】〟
◯『新刻浪華人物志』「画」①296（毛必華編・文政七年六月刊）
〝長山孔寅【名孔寅、字士亮、中橋平野町南】〟
◯『続浪華郷友録』「画家」①352（毛必華編・天保八年春序）
〝長山孔寅【今宮】〟
◯『【新撰】浪華名流録』「書画部」①393（三宅子幹編・弘化二年一月序）
〝紅園【長山孔寅、字士亮、号牧斎、住平野街】
◯『浪華當時人名録』「画家」①374（拙亭文夫編・嘉永元年八月記）
〝長山孔寅【中橋平野町南、字子亮、号紅園】〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④234（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝長山孔寅【字ハ子亮、出羽秋田ノ人、浪花ニ住ス。月渓門ニシテ人物花鳥ヲ能クス】〟
〔印章〕「子」「亮」
◯『【安巳新撰】文苑人名録』「コ部」③227（松靄道人編・安政四年刊）
〝画 大坂 長山孔寅〟
◯『浪華擷芳譜』④430（大熊亀陰、小谷文蔚編・安政四年正月刊）
〝長山孔寅、字士亮、号牧斎、又紅園、出羽人、学画于呉春、住平野街〟
〈挿絵に「八十四翁孔寅」の署名あり〉
◯『本朝古今新増書画便覧』「コ之部」④348（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝孔寅【長山氏、字ハ子亮、出羽秋田人、大坂ニ住ス、画ヲ呉春ニ学ブ】〟
☆ こうかん しば 司馬 江漢
◯『古今墨蹟鑒定便覧』「画家之部」④242（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝司馬江漢【名ハ峻、字ハ君岳、春波楼ト号ス、画法一家、曾テ皇朝ニ銅板ノ図ヲ作ルハ此人ヨリ始マレ
リト、文政元年十月廿一日歿ス、年七十二】〟
◯『本朝古今新増書画便覧』「コ之部」④326（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝江漢【司馬、名ハ俊、字ハ君岳、号ハ春波楼、江戸人、画風一家ヲナス、皇朝ニテ銅板ヲ製ス、此人ヨ
リ初ム、文政元年ニ歿ス】〟
☆ こうさ うらかわ 浦川 公左
◯『【新撰】浪華名流記』「コ」「画家部」①394（三宅子幹編・弘化二年一月序跋）
〝公左【浦川】〟
◯『浪花當時人名録』「画家」①376（拙亭文夫編・嘉永元年八月記）
〝浦川公左【清水町御堂筋】〟
☆ こうちょう 香蝶（歌川国貞参照）
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』初編「ス部」②53（天保七年刊）
〝画 香蝶【名国貞、号香蝶楼主人 一号五渡亭】亀井戸天神前 角田庄蔵〟
◯『【江戸現在】広益諸家人名録』二編「ス部」②91（天保十三年夏刊）
〝画 香蝶【名国貞、別号英一螮】亀戸町 角田庄蔵〟
☆ こうちょう うえだ 上田 公長
◯『続浪華郷友録』「己」①317（毛必華編・文政六年春序）
〝公長【画、姓上田、字有秋、号雍州、住安堂寺町、栴檀木橋】〟
◯『浪華金襴集』「己」①338（毛必華編・文政六年十二月跋）
〝公長【画、姓上田、字有秋、号雍州、住安堂寺町、栴檀木橋】〟
◯『新刻浪華人物志』「画」①296（毛必華編・文政七年六月刊）
〝上田公長【名公長、字有秋、栴檀木安堂寺町】〟
◯『続浪華郷友録』「画家」①353（毛必華編・天保八年春序）
〝上田公長【名公長、南久太郎町丼池東】〟
◯『浪華名流記』「イ・書画部」①385（三宅子幹編・弘化二年一月序・跋）
〝雍州【上田公長、字有秋、称順蔵、寓南久太郎坊】〟
◯『浪華當時人名録』「画家」①374（拙亭文夫編・嘉永元年八月記）
〝上田公長【道修町、字有秋】公長画譜、水雲画譜〟
◯『浪華擷芳譜』④430（大熊亀陰、小谷文蔚編・安政四年正月刊）
〝上田公長 字有秋、号雍州、通称順蔵、住古手街〟
◯『【安巳新撰】文苑人名録』「イ部」③199（松靄道人編・安政四年刊）
〝画 大坂 上田雍州〟
☆ ごがく やしま 八島 五岳
◯『平安人物志』「画」①148（弄翰子編・天保九年五月刊）
〝八島定岡【号五岳、又丘山、木屋町三条北】八嶋岳亭〟
☆ こかん 古澗
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④212（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝僧古ｶﾝ（石偏＋間）【名ハ明誉虚舟ト号ス、初メ平安浄福寺ニ住シ、夫ヨリ洛報恩寺ニ移ツテ隠居シ、
又東山西岩倉ニ住ス、後大和ニテ歿ス、初狩野永納ニ学ヒ、後格ヲ変シ好ンデ大黒天ヲ画ク、又仏像ニ
長ズ、寂スル年、享保二年五月廿三日、六十五】〟
〔印章〕「明誉」・「證道社」・「虚舟」
◯『本朝古今新増書画便覧』「コ之部」④347（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝古澗【名ハ明誉、虚舟ト号ス、和州郡山西岩寺ニ住ス、大黒ノ画ヲ能ス】〟
☆ こしゅう はった 八田 古秀
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④232（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝八田古秀【字ハ子瑩、平安ノ人、応挙門ニシテ人物モ能クス、文政五年九月五日歿ス】〟
〔印章〕「古秀」
◯『本朝古今新増書画便覧』「コ之部」④348（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝古秀【八田氏、名ハ古秀、字ハ士瑩、号ハ希賢、通称宮内、画ヲ村上東洲ニ学ビ、後一家ヲナス、文政
五年没ス】〟
☆ ごしゅん まつむら 松村 呉春
◯『平安人物志』「画家」①18（弄翰子編・安永四年十一月刊）
〝松 月渓【字文蔵、号蕉雨、四条高倉西ｴ入町】松村文蔵〟
◯『古今墨跡鑒定便覧』「画家之部」④232（川喜多真一郎編・安政二年春刊）
〝松村月渓【名ハ春、字ハ伯望、摂津呉服ノ幸ニ隠ル、因テ呉氏トス、平安ノ人、通称嘉右衛門、初メ酔
月ヲ師トシ、又蕪村ニ学ヒ兼テ俳諧ヲモ能クス、蕪村歿後、応挙ガ画格ヲ喜ンデ業ヲ受ンコトヲ請フ、
応挙辞シテ莫逆ノ友トナル、爰ニ頻リニ苦学研究シ、専ラ写生ヲ勉メ遂ニ自ラ一家ヲ成シ、世ニ頻リニ
鳴ル花卉鳥獣ヲ画キテ其真ヲ得タリ、称シテ其流ヲ四条風ト云、実ニ応挙後ノ妙手ナリ、文化八年七月
十七日歿ス、年七十】〟
〔署名〕「癸亥初春 呉春」「呉春」「月渓作」「月渓」
〔印章〕「三菓堂図書印」・「月渓」「存白」・「呉春」・「存白」・「存白」「允白」・
「長命富貴」・「呉春之印」
◯『本朝古今新増書画便覧』「コ之部」④344（河津山白原他編・文化十五年原刻、文久二年増補）
〝月渓【松村氏、名ハ春、字ハ伯望、京師ノ人、其先摂ノ呉服ノ里ヨリ出ル、故又呉ヲ氏トス、初メ画ヲ
酔月ニ学ヒ、後蕪村ニ学フ、村歿後、応挙ノ画ヲ好ンデ門人タランコトヲ請ヘドモ辞シテ友トス、是ニ
依テ前ノ画格ヲ更ム故、初メニ作ル所ハ蕪村ニ似タリ、後ハ応挙ニヨル、遂ニ一家ノ風ヲ起ス、山水最
奇ナリ、又詩ヲ善シ俳諧ヲモ能ス、書モ美手ナリ、文化八年ニ歿ス、六十歳】〟