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版本年表
浮世絵文献資料館
天和元年(延宝九年)~ 三年(1681 ~ 1683)
版本年表一覧
※〔漆山年表〕 :『日本木版挿絵本年代順目録』 〔目録DB〕:「日本古典籍総合目録」 〔狂歌書目〕 :『狂歌書目集成』 〔小咄〕 :『江戸小咄辞典』 〔日文研・艶本〕:「艶本資料データベース」 「江戸顔見世番付諸板一覧」『近世文芸 研究と評論』34-36号 「日本古典籍総合目録」国文学研究資料館 『赤本黒本青本書誌』「赤本以前之部」木村八重子著・平成二十一年(2009)刊 ◎は表示不能文字
☆ 天和元年(延宝九年・1681)
◯「絵本年表」
〔漆山年表〕(天和元年刊)
菱川師宣画
『難字訓蒙図彙』小本五巻「画者 師宣」永井如瓶子著 『御雛形万女集』大一 菱川師宣画(頭注「杉本◎◎堂書目ニヨル」) 『大和歌詞』
有疑
菱川師宣画
吉田半兵衛画
『長崎土産』半紙本二冊 吉田半兵衛
風
画(畠山箕山著)悪性大臣嶋原金捨跋 『乱曲揃』 半紙本一冊 吉田半兵衛
風
八文字屋八左衛門板(「しじみ本」とあり)
蒔絵師源三郎画
『日蓮大聖人御伝記』大本十一冊 画工不明(蒔絵師源三郎
風
)中村五兵衛板
雛屋立圃
『おさな源氏』 大本十巻 画工不記名 立圃
歟
立圃序 松会板
◯『赤本黒本青本書誌』
◇行成表紙本
画工名未詳
『鼠年年中行事』画工名未詳 延宝九年
〈解題、「日本古典籍総合目録」に拠るとする〉
◯「絵入狂歌本年表」
(天和元年刊)
菱川師宣風画
『吉原三茶三幅対』一冊 師宣風画 玉門寺隠居撰 升屋開板〔狂歌書目〕
〈〔目録DB〕の分類は「評判記」〉
◯「江戸顔見世番付諸板一覧」
(天和元年刊)
十一月 市村座 絵組なし 板元名なし
◯「艶本年表」
(延宝九年刊)
杉村治兵衛画
『絵本恋の丸はだか』墨摺 大本 一冊〔日文研・艶本〕 刊記「延宝九酉仲夏中旬 通油町板本井筒屋開之」
〈〔日文研・艶本〕の書誌は刊年を記さず〉
作・画者不明
『恋のしなさため』一冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋の四十八手』 二冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋のおかし男』 一冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋のうたたね』 〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋の品まくら』 一冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋のはるこま』 一冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」) 『恋の若紫』 一冊〔目録DB〕(注記「天和元年書籍目録による」)
◯「日本古典籍総合目録」
◇絵本・絵画
(延宝九年刊)
菱川師宣画
『当風花のおもかげ』二巻一冊 菱川師宣画 『好色吉原春駒』 一冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究による」) 『浮世百人女』 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究による」)
◇赤本
(1点)
画工名未詳
『かめは万ねん』 ☆ 天和二年(1682)
◯「絵本年表」
〔漆山年表〕(天和二年刊)
菱川師宣画
『四季模様諸礼絵鑑』半紙本三巻 画工不記名(師宣に疑なし)
(本書もやうひなかたの部に入るべき性質のものなれども中に五六ヶ所純粋の絵あればこゝに載せたり)
〈「日本古典籍総合目録」は「絵画」「菱川師信(ママ)画?」「天和年間」とする〉
『諸国名所歌すゞめ』小本二巻 絵者 菱川書之 松会板
〈「日本古典籍総合目録」は『名所和歌の道引』〉
『狂歌たびまくら』 大本二巻 絵師 菱河吉兵衛 酒田屋板 『屏風掛物絵鑑』 大々本三巻一冊 画師 菱川氏師宣 山形屋板 『古今絵づくし』 大本二巻
有疑
「画者師宣」 『ちよの友づる』 大本三冊 菱川氏の画工(序による)松会板 『このころくさ』 大二 絵師 菱川(師宣)吉兵衛板 松会板 『西行和歌修行』 大本二巻 大和絵師 菱川吉兵衛 酒田屋板 『長哥古今集』 半紙本一冊 菱川師宣
風
の画 いかや板 (吉原の流行唄を集め、名妓の絵姿を載せたり) 『貞徳狂歌集』 大本三冊 絵師 菱河吉兵衛板 柏屋与市板 (頭注「絵いゝさか小さく諸房に似たる所あり」) 『女歌仙新抄』 大本一巻 「師宣画」 『親鸞上人記』 大本三巻 師宣画
吉田半兵衛画
『平家物語』 大本十二冊 画工不記名(吉田
風
)
◯『赤本黒本青本書誌』
◇行成表紙
(天和二年刊)
画工名未詳
『たからねずみ』
〈解題『江戸物語』「第六、市民の読本」所収本の奥付「天和二年初春吉辰、大伝馬町三丁目鱗形屋板」を引く〉
◯『改訂日本小説書目年表』
◇浮世草子
(天和二年刊)
菱川師宣画
『吉原大豆俵』
◯「絵入狂歌本年表」
◇狂歌
(天和二年刊)
菱川師宣画
『貞徳狂歌集』 三冊 師宣画 松永貞徳詠 柏屋与市板〔狂歌書目〕 『狂歌旅まくら』二冊 師宣画 永井信斎著 酒田屋板 〔狂歌書目〕 『卜養狂歌』 二冊 師宣画 半井卜養詠 柏屋与市板〔狂歌書目〕
〈備考、延宝年間の『卜養狂歌集』よりは「書型大きく、挿画も全く異つて居る。但し筆者は同じく師宣」とする。 〔目録DB〕は刊年を記さず〉
◯「艶本年表」
(天和二年刊)
菱川師宣画
『小袖もやう枕絵』一冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究等による」) 『まくら絵大全』 三冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による」)
◯「日本古典籍総合目録」
◇仮名草子
(天和二年刊)
菱川師宣画
『千代の友鶴』菱川師宣画
〈稀書複製会五期〉
◇赤本(1点)
画工名未詳
『たからねずみ』
◇地誌
(天和二年刊)
菱川師宣画
『和国名所鑑』三巻三冊 菱川師宣画 『東叡山名所』一冊 菱川師宣画 ☆ 天和三年(1683)
◯「絵本年表」
〔漆山年表〕(天和二年刊)
菱川師宣画
『わかくさ物かたり』大本三巻 画工不明 師宣
風
うろこかたや板 『百人一首像讃抄』 大本一巻「武州江城之下久 大和絵師菱川師宣」中院通勝著 鱗形屋板 『日蓮聖人註画讃』 大本二巻 画工不記名 師宣
風
鱗形屋板 『大和のおほよせ』 大本一 菱川画 柏屋与市板
(種彦曰く「春画ならぬ好色絵本、頭首に歌などあり、序跋ありて文中に菱川画とみえたり」)
『岩木絵つくし』 大本三巻「武州江城之下久大和絵師 菱川吉兵衛師宣」鱗形屋板 『花鳥絵つくし』 大本一巻 画師菱川真跡 鱗形屋板 『美人絵つくし』 大本三巻「大和絵師 菱川師宣筆」鱗形屋板 『日蓮一代記』 大本三巻 師宣画(頭註「
有疑
」) 『藤川百首』 小本二巻「画師 菱川師宣」鱗形屋板
(本書の挿画により推測するに、此頃の本にて和歌物語などの挿画ハ大方は師宣の画くところなるべし)
『竹斎物語』 大本二巻 画工師宣 鱗形屋板 『忠度百首』 師宣画 『小夜衣』 中本五冊(菱川師宣画)城坤散人茅屋子作 江戸西村半兵衛 京西村市郎右衛門板
吉田半兵衛画
『島原大和こよみ』半紙本三巻 吉田半兵衛画
歟
和気屋長兵衛板 『風流嵯峨紅葉』 半紙本四冊 吉田
風
画 作者山八 敦賀屋弥兵衛板 『哥仙金玉抄』 大本二巻 吉田半兵衛
風
ノ画 洛陽散人山雲子序 金屋半右衛門板 『有馬名所鑑』 画工不明 吉田
風
ノ画 肴屋次郎右衛門板
◯『初期浮世草子年表』
◇浮世草子
菱川師宣画
『【絵入】下り竹斎』天和三年(1683)三月刊 菱川師宣の絵本 江戸鱗形屋板
◯「咄本年表」
(天和三年刊)
菱川師宣画
『武左衛門口伝はなし』鹿野武左衛門作 鱗形屋板〔小咄〕
〈『噺本大系』第五巻の「所収書目解題」によると、鱗形屋板は後刷本。元板は柏屋与市板で天和三年(1683)九月刊 という。ただし、画工名については言及がない。さてこの小咄本には菱川師宣の挿話も登場するので抽出しておく〉
〝一 とりつぎのそさう 点者の高井立志の子息、軒号を松葉軒、名ハ立詠(りうゑい)といふ。文月中旬に、人形町に俳諧の門 弟に菱川氏といふ画工のかたへ、夕つかた見まハれけるに、玄関にて案内を云入られければ、とりつぎ の小者、そさうものにて、菱川の前にまいり、しやうれうけんゆふれいさまの御見廻なされましたとい ふ。菱川聞て、さて/\、おりから盆の事なるに、しやうれうけんゆふれいといふハ、こゝろもとなき 名かな。いか様なるものぞととハれけれハ、かのそさうもの、やせるたる小坊主の白装束にて、つえを つき御出候と申。とかくふしぎにおもひ、ものかげより見れバ、立詠にておハしき。どっとわらひて、 ざしきにいたり、右のあらましかたりけれは、立詠もうちわらひて、てい主、わらひ草のたねとて哥よ ミける。 なにといふれいのそさうのまた出て しやうれうけんもなきうつけもの〟
〈この高井立志は二代目。万治元年(1658)~宝永二年(1705)没・48歳。この文月(六月)は天和三年の七月で あろうか。菱川師宣は俳諧を高井立志に学び、当時は人形町に住んでいたようである。この小咄のポイントは、立志 の俳号・松葉軒立詠(しょうようけんりゅうえい)を、師宣側の取次の者が、折からの七月のお盆の時期ということ もあって、精霊軒幽霊(しょうりょうけんゆうれい)と聞き違えたという点にある〉
◯「艶本年表」
(天和三年刊)
菱川師宣画
『恋の水かみ』 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究による」) 『恋の薬』 三冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究による」)
◯「日本古典籍総合目録」
◇絵本
(天和三年刊)
菱川師宣画
『獣絵尽』一冊 菱川師宣(注記「絵本の研究による」)
◇絵画
(天和三年刊)
菱川師宣画
『菱川三十六歌撰』一冊 菱川師宣画 ☆ 天和年間(1681~1683)
◯「艶本年表」
(天和年間刊)
菱川師宣画
『心なぐさみ二番続』二冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記 好色浮世絵版画目録による) 『業平本朝のしのび』二冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による」) 『情のうわもり』 三冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による」) 『裏四十八手』一冊 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「絵本の研究等による」) 『風流絶暢図』一冊 〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による。菱川
風
画」) 『恋の花紫』 菱川師宣画〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による」) 作・画者不明 『風流絶暢図』一冊 天和頃刊〔目録DB〕(注記「日本艶本目録(未定稿)による。菱川風画」)
◯「日本古典籍総合目録」
(天和年間刊)
菱川師宣画
『うちでの小つち』菱川師宣画
◇絵本
菱川師宣画
『古今絵づくし』二冊 菱川師宣画(注記「絵本の研究による」) 『百人女郎』 菱川師宣画(注記「絵本の研究による」) 『若乃好色』 一帖 菱川師宣画(注記「絵本の研究による」) ◇絵画
菱川師宣画
「杉山肥前掾人形芝居小屋前の図」菱川師宣画?(注記「二曲一隻屏風」「景観年代は寛文から天和期」) 『三十六歌仙』二冊 菱川師宣画(注記「絵本の研究による」)