2004年11月23日開催 国際市民セミナー報告
化学物質汚染のない世界をめざして EUの新しい化学物質規制−REACH 有害化学物質削減ネットワーク、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議、 化学物質問題市民研究会、WWFジャパン、グリーンピース・ジャパン、 全国労働安全衛生センター連絡会議、2004年世界アスベスト東京会議組織委員会 ■2004年国際市民セミナー報告 11月23日(火)、東京芸術劇場大会議室において、当研究会を含む実行委員会がナディア・ハヤマさん(グリーンピース・ヨーロッパ・ユニット 政策担当シニア・オフィサー[ ベルギー])とローラン・ボーゲルさん(ヨーロッパ労連 労働安全衛生部研究員[ ベルギー])を講師とする「EUの新しい化学物質規制−REACH 」についてのセミナーを開催しました。160名近くの参加者で会場があふれ、日本においてもREACHへの関心が高まりつつあることが実感されました。 昨年、欧州連合(EU)の欧州委員会が提案した予防原則をベースとする画期的な新化学物質規制REACHは、 EU諸国だけでなく、世界各国の政府、産業界、環境NGO、労働団体等を巻き込んで大きな議論を呼び起こしました。このREACHは本年6月に行われた欧州議会の選挙後に欧州議会で討議され、2005年以降に立法化されると言われています。 REACHは欧州だけでなくこれからの世界中の化学物質管理のあり方を大きく変える内容を含んでいます。それだけに、化学産業界や米国、日本政府などから猛烈な攻撃や抵抗にさらされています。 化学物質汚染のない世界を願う日本の環境団体(*)が人の健康と環境を守るというREACHの高い理念を評価し、その実現を支持するために結集して実行委員会を組織し、本セミナーを開催しました。 セミナーでは実行委員会から「化学物質汚染のない地球を求める東京宣言」が発表されました。これはREACHに関し日本の環境団体がひとつに結集して意見を表明した画期的なものであり、欧州連合に対してはREACHの後退することのない実現を、日本政府に対してはREACHへの干渉を即刻中止し、わが国においても市民参加のもとで化学物質政策の包括的な見直しに早急に取り組むこを要望しています。 (*)実行委員会メンバー: 有害化学物質削減ネットワーク、化学物質問題市民研究会、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議、WWFジャパン、グリーンピース・ジャパン、全国労働安全衛生センター、2004 年世界アスベスト東京会議組織委員会
■発表資料 1.ナディア・ハヤマさん 化学物質管理の限界と REACH の必要性 化学物質管理の限界:人の健康と環境を保護するための EU 化学物質政策の改正 2.ローラン・ボーゲルさん REACH: 持続可能な発展と労働者の健康保護を決する挑戦 なぜ REACH は労働者の健康のために重要なのか 化学物質:社会的健康格差の主要な原因 ■東京宣言 化学物質汚染のない地球を求める東京宣言 HTML PDF ■配布資料 早期立法化が期待される EU の新化学物質規制 REACH (化学物質問題市民研究会 安間武) EU の新化学品規則(REACH)案TBT通報(G/TBT/EEC/52)に対する WTO 宛日本政府コメント(2004年6月21日) 本セミナーは、平成16年度地球環境基金の助成を受けています
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