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Verywell Health 2023年3月13日
香料過敏症とは何か? パット・バス 情報源:Verywell Health, March 13, 2023 What Is Fragrance Sensitivity? By Pat Bass, MD https://www.verywellhealth.com/ fragrance-sensitivity-making-sense-of-scents-201234 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2023年7月17日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/USA/ 230313_Verywell_Health_What_Is_Fragrance_Sensitivity.html 内容 ■症状 ■原因 ■診断 ■治療と予防 香料過敏症(fragrance sensitivity)(訳注:日本では”香害”とも呼ばれる)とは、天然または人工の香り(scents)に含まれる成分や化学物質によって気道が刺激される状態である。この用語は香料アレルギーと同義で使用されることもあるが、香料過敏症は全身の免疫反応が関与するわけではない。 むしろ、香料の一部の成分が気道や目を刺激していることを示唆している[1]。 香料過敏症では、香水、花、お香、タバコの煙などの香りに反応して、くしゃみ、咳、目のかゆみなどの症状が現れる。 香料過敏症は誰にでも起こる可能性があるが、ぜん息やアレルギーがある場合はその可能性が高くなる[1]。 この記事では、香料過敏症の症状、原因、診断について説明する。 また、それらを治療及び予防する方法についても説明する。 ■症状 香料過敏症の症状は、通常、香りにさらされてから数分以内に発症する。 症状は数分から数時間続くことが予想される[2]。 誘発する香りは、症状の重症度に応じて人によって異なる。 症状は、暴露時間が長くなるほど、または香りが強くなるほど悪化する傾向がある[2]。 香料過敏症は次のような症状を引き起こす可能性がある:[3] ・鼻の中がくすぐったい感じ ・鼻腔のヒリヒリする感覚または灼熱感 ・涙目、かゆみ、または充血 ・乾いた咳 ・くしゃみ ・頭痛 ・鼻詰まり 関連する症状 香料過敏症は他の症状を引き起こす可能性もありる。 これは通常、長時間、呼吸暴露にさらされた場合、または香水などの物質に接触した場合にのみ発生する[3]。 前者の場合、香りを長時間吸入すると吐き気やめまいを引き起こす可能性がある。 後者の場合、皮膚に直接暴露すると、接触刺激性皮膚炎、皮膚の発赤と炎症、及び、チクチクする発疹を引き起こす可能性がある[4]。
■原因 香料過敏症は、気道や目の粘膜の刺激によって起こる。 さまざまな香りに含まれるさまざまな有機化学物質や人工化学物質によって引き起こされる可能性がある。 香りを嗅ぐことができなくても、症状だけで暴露を警告するには十分な場合がある。 香料過敏症を誘発する最も一般的な物質には、α-ピネン (APN)、リモネン (LIM)、リナロール (LIL)、及びオイゲノール (EUG) が含まれる[3]。 香りに過敏になる一般的な原因には次のようなものがある。 ・香水とコロン ・ボディローション ・石けん ・パウダー ・芳香剤 ・たばこの煙 ・花 ・洗剤または柔軟剤 ・クリーニング製品 また、この反応には心理的な要素がある可能性もあると考えられている[1]。 香料過敏性とアレルギー アレルギーを持つ人が香料過敏性になることは珍しいことではないが、それは真のアレルギーではない。 真のアレルギーには、免疫グロブリン E (IgE) と呼ばれるタンパク質が、アレルギー症状をもたらす連鎖反応を引き起こす免疫反応が含まれる。 香料過敏症には免疫グロブリン E (IgE)は関係がない[2]。 香料過敏とともに生じる刺激は、人によってはアレルギー反応やぜん息発作を引き起こす可能性もあるが、その理由は専門家には明らかになっていない[2]。 ■診断 一般に、香料過敏症の診断は、症状の発生とタイミングに基づいて行われる。 反応に気づき、個々の引き金をより明確に把握するのに最適な立場にいるのは、医療提供者ではなく、あなたである。 しかし、問題の香りを特定するのは難しい場合がある。 特定の香りや臭いが反応に先立って現れることに気づき始めるかもしれないが、製品のどの成分が症状を引き起こしているのかはわからないかもしれない。 探求を助けるために、潜在的に問題のある製品の成分ラベルを常に読むことをお勧めする。 最終的に犯人にたどり着くパターンが現れるかもしれない。 症状がいつ発生したか、そのときどこにいたか、症状が発生する前に何を嗅いだかを詳細に日記に記録することもできる。 医学的評価 自分で調査するだけでなく、医学的評価からも恩恵を受けることができる。 医療提供者は、原因としてぜん息やアレルギーを除外する場合のみ、ぜん息やアレルギーがあるかどうかを確認することから始めるかもしれない。 これには、pulmonary function tests (PFTs)(肺の強さを評価する肺機能検査)や、IgE 抗体や花粉やほこりなどの一般的なアレルゲンに対する反応をチェックするallergy tests(アレルギー検査)が含まれる場合がある[5]。 ■治療と予防 一般に、不快な香りを避けることが、香料過敏症を管理する最良の方法である。 これは、無香料の石鹸やローションを購入したり、本物の花の代わりに造花を飾ったり、屋内でのタバコを禁止したりすることで、比較的簡単に自宅で行うことができる。 職場や友人の家に遊びに行くときは、そう簡単ではないかもしれない。 そのような場合、自分の敏感な気持ちについて率直に話し、友人、家族、職場の同僚に丁寧に伝えることがあなたの利益になる。 自分が慣れている香水や香料が強すぎて他人に影響を与えていることに気づいていない可能性がある。 投薬 暴露を避けられない場合(または症状が持続する場合)は、市販薬を使用して症状を治療することができる。 これには、タイレノール(アセトアミノフェン)などの鎮痛剤や、鼻づまりを解消するためのnasal decongestant(鼻づまり除去剤)が含まれる。 香料過敏症のためにぜん息やアレルギーの症状が急に悪化した場合は、それらの症状を抑えるために通常のぜん息やアレルギーの薬を服用する必要もある。 関連記事: Rapid Acting Allergy and Asthma Treatments(即効性のあるアレルギーとぜん息の治療法) ベリーウェルからの一言 香料過敏症過敏は珍しいことではなく、職場や友人の家で刺激物に繰り返しさらされると特に悪化する可能性がある。 最良の治療法は予防である。 香料過敏症になることを防ぐために、自分の懸念事項を他の人に知らせよう。 関連記事:Fragrance-Free Products: What It Means(無香料製品: それが意味するもの) Verywell Health は、記事内の事実を裏付けるために、査読済みの研究を含む高品質の情報源のみを使用しています。 当社がどのように事実確認を行い、コンテンツの正確性、信頼性、信頼性を維持するかについて詳しくは、当社の編集プロセスをお読みください。 【参照】
Basketter DA, Huggard J, Kimber I. Fragrance inhalation and adverse health effects: the question of causation. Regul Toxicol Pharmacol. 2019;104:151-6.doi:10.1016/j.yrtph.2019.03.011 Wolkoff P, Nielsen GD. Effects by inhalation of abundant fragrances in indoor air - an overview. Environ Int. 2017;101:96-107. doi:10.1016/j.envint.2017.01.013 American College of Allergy, Asthma, & Immunology. Contact dermatitis. Geier J, Uter W. Diagnostic workup of fragrance allergy. Hautarz. 2015 Sep;66(9):674-9. doi:10.1007/s00105-015-3658-1 バス博士は、認定された内科医、小児科医であり、米国小児科学会および米国内科医協会のフェローでもある。 |