EWG プレスリリース 2006年1月30月
科学諮問委員会 EPAにテフロン化学物質の安全性検証の強化を督促 大多数が、この広範な汚染物質 PFOA を”ヒトに発がん性があるらしい” 情報源:EWG Press Release, January 30, 2006 Expert Panel Urges EPA to Strengthen Safety Review of Teflon Chemical Majority Calls Widespread Pollutant "Likely Human Carcinogen" http://www.ewg.org/issues/pfcs/20060130/index.php 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2006年2月1日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/research/ewg/06_01_ewg_PFOA_carcinogen.html 【ワシントン1月30日】 本日、科学諮問委員会は、米環境保護庁(EPA)に、ほとんど全てのアメリカ人の血液を汚染している分解しない有毒化学物質、PFOA が”ヒト発がん性があるらしい(ikely human carcinogen)”と述べた報告書最終案を提出した。同委員会はEPAに対し、委員会の大多数の意見に従ってヒトの健康を守るためにより厳格なガイドラインを採用するよう督促した。この発表は先週、EPAが、デュポンと他の7つの化学会社と結んだ今後5年間にこの化学物質の製品での使用を95%削減し、2015年までに完全な排除を目指す自主的な合意に署名したというニュースをフォローするものである。 ”この非分解性の焦げ付き防止に使われる化学物質は、”ヒト発がん性があるらしい(ikely human carcinogen)”とする基準に合致する”とエンバイロンメンタル・ワーキング・グループ(EWG)の上席科学者ティム・クロップは述べた。”我々は、科学諮問委員会(SAB)”がPFOAの危険性について我々が提起した懸念の多くについて同意したことをうれしく思う。最終的にヒトの血液中に入り込むような産業化学物質、特にPFOAのような有毒で分解しない化学物質に保健当局が予防措置をとらないことは誤りであるとする合意が高まっている。我々は、EPAが広く使われている消費者製品中のこの化学物質の量を劇的に削減するために産業側と合意に達したことに喝采を送り、EPAが同じようにこの化学物質に関連する可能性ある健康リスクから公衆を守るために、強いスタンスを取ることを督促する。特にEPAの科学諮問委員会はEPAに対し次の様に述べている。
EWGの上席副代表リチャード・ワイルはEPAに対し、化学産業界の団体である”科学と健康に関するアメリカ協議会(ACSH)”の科学顧問である二人のSABメンバーをどのようなEPA諮問委員会からも今後除外するよう要求した。この二人の委員、ミカエル・カムリンとエルネスト・アベルは、一貫してPFOAの有毒性を軽視し、委員会メンバーの大多数が述べた懸念に真っ向から反対した。 ACSHの医学ディレクターであるギルバート・ロスは最近、1990年代にメディケイド(訳注:州と連邦政府が共同で行なう低所得者や身障者のための医療扶助制度)での詐欺と偽証の罪で服役し、ニューヨークで医師免許を取り上げられたた悪党であることを曝露された。 テフロンやその他の焦げ付き防止調理器具、防汚コーティングを施した布地やカーペット、撥油・撥グリース処理を施したファースト・フード容器、クリーニング製品、化粧品やその他の消費者製品はPFOAに分解して我々の体内に入り込む化学物質によって製造されている。 この化学物質は、EWGが昨年夏に委託した調査で、調査した新生児については10人全てを含む、95%以上のアメリカ人の血液を汚染していた。PFOAは環境中では決して分解せず、1950年代あるいはそれ以前から生成されている分子は永久に我々の空気、水、及び体内に存在し続ける。動物では、PFOAは、がん、先天性欠損、及びその他の健康問題を引き起こしている。 関連記事:
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