IANS 2008年8月19日
デリーは電子廃棄物の投棄場所か? 情報源:IANS, 19 Aug, 2008 Delhi an e-waste dumping yard? http://www.ians.in/ http://in.news.yahoo.com/43/20080818/836/tbs-delhi-an-e-waste-dumping-yard.html 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2008年8月26日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_08/08_08/080819_IANS_Delhi.html 【ニューデリー】既にひどい汚染で混乱しているデリーは現在もうひとつの環境問題、電子廃棄物に取り組まなくてはならない。産業側の見積りによれば、毎日2,000台以上のトラックが約12,000トンの電子廃棄物を同市に投棄している。 ”マハラシュトラ州、タミルナドゥ州及びカルナカタ州は、様々な産業活動を通じて一日に25,000トン以上の電子廃棄物を発生させているが、その約50%を他所であるデリーに、特にツルケマン・ゲート、シャストゥリ・パーク、ロニ、シーランプル、マンダバリに捨てている”とインド商工会議所(Assocham)会頭サジャン・ジンダルは述べた。 ”ムンバイ、チェンナイ、バンガロールに送り込まれる電子廃棄物は、デリー首都圏地域(NCR)にガラスとプラスチックの市場があるので、ほとんどがデリーに送られる。実際に、毎日、デリーのスクラップ・ヤードに陸揚げされるムンバイからの廃棄物は60〜70トンの廃棄電子機器からなる”と彼は声明の中で述べた。 また、その産業側見積りは、デリーだけでも先進国側で発生した全電子廃棄物の25%が安価な貿易を通じて送り込まれていることを明らかにした。 市内の様々なスクラップ・ヤードや認可されていないリサイクル業者の下で3万人近くの人々が働いている。 絶え間ない電子廃棄物の流入の結果、デリー政府は廃棄物処分場に植物を植えることも、若木を育てることもできないことがわかったとその商工会議所は述べた。 商工会議所によれば、各州は、デリーの環境悪化を最小にするために、州内の各市に自身のスクラップ・ヤードを作るべきであるとしている。 同商工会議所は、デリーと首都圏地域(NCR)には4万以上の産業及び医療関連企業・機関があり、それらが電子廃棄物及び生物医療廃棄物の発生に責任があると付け加えた。 同商工会議所はデリー政府に対し、首都圏地域(NCR)内及び周辺で電子廃棄物の投棄を禁止するよう促す提案書を送付した。 同商工会議所はまた、電子廃棄物から生じる環境悪化をを最小とするために産業地域の周辺に毎年200万本以上の若木を植えるよう提案した。 同商工会議所は、リサイクル産業における児童労働を防止するために効果的な法律を制定するよう促した。 10〜15歳の6,000人以上の子どもたちが、デーリーの様々な現場やリサイクル工場で適切な防具や安全具もなしに電子廃棄物リサイクル作業に従事していると同商工会議所は述べている。 地球温暖化以外では、電子廃棄物は今日、世界で最も大きな環境問題である。インドでは、電子廃棄物の年間発生量は約38万トンである。そして世界では年間2,000万トン以上である。 インドの65の都市がインド全体の電子廃棄物発生量の60%以上を占め、10州で全廃棄物の70%を占めている。 |