EurActiv 2006年8月24日
EU 米産の長粒種米 輸入制限
未認可の遺伝子組み換え米の混入に対する措置


情報源:EurActiv, 24 August 2006
EU restricts rice imports from the US
Fears that US rice has been contaminated with an unauthorised GMO
have led the EU to impose drastic controls on US imports of long-grain rice.

http://www.euractiv.com/en/environment/eu-restricts-rice-imports-us/article-157209

訳:安間 武 /化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2006年8月27日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_06/06_08/060824_eu_gm_rice.html


 アメリカ産米に未認可の遺伝子組み換え米が混入していたことを恐れて、EUはアメリカ産の長粒種米の輸入を制限するという徹底的な措置をとることとした。

 アメリカ産の長粒種米は、LL Rice 601と呼ばれる遺伝子組み換え米で汚染されているかもしれない(参照:EurActiv 22 August 2006)という恐れのために、EUの国境で組織的なチェックを受けるであろう−と欧州委員会は2006年8月23日に発表した。

 即日発効で6ヶ月間、アメリカ産の米は認定試験場で確認された検出手法を用いてテストされ、LL Rice 601 が混入していないことを示す証明書があるもののみ、EUに輸入することができる。

 米農務省の報道官エド・ロイドは、アメリカは確認されたテストを実施するところであり、EUの措置は、”非常に慎重で合理的である”−と評した。

 しかし、アメリカの米生産者らは、そのようなテストはコスト増を招き、米の価格はアメリカの最大の米輸出市場である日本、EU、及び韓国による輸入制限の決定により急落している−と述べている。

 EUの健康と消費者保護委員マルコス・キプリアノはこの緊急措置を正当であると主張して、”未認可の遺伝子組み換え作物に対する柔軟性などあり得ない。どのようなことがあっても、これらはEUの食物・飼料連鎖に入り込むことはできない”−と述べた。

 環境団体は、欧州委員会の迅速な対応を歓迎したが、”汚染’事故’に対応するのは止めて、それらの発生の防止に着手しなくてはならないと述べた。

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政府:

NGOs:

報道記事:




化学物質問題市民研究会
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