ヘルスケア・ウイズアウト・ハーム(HCWH) 2006年4月19日
大手医療用品会社 環境によい新たな非塩ビ製品を CleanMed 2006 で発表 情報源:Health Care Without Harm, April 19, 2006 Top Hospital Suppliers Announce New Environmentally Preferable Non-PVC Products at Cleanmed http://www.noharm.org/details.cfm?ID=1287&type=document 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html 掲載日:2006年4月20日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_06/06_04/060419_HCWH_pvc.html 【ワシントン州シアトル 2006年4月19日】 本日、シアトルで開催中の CleanMed 2006 において医療用品のトップメーカーであるホスピーラ社(Hospira)は、完全な非塩ビ(PVC-free)、非フタル酸エステル(phthalate-free)の点滴容器(IV container)を市場に投入する最初の大手供給会社となると発表したが、これは医療用品市場におけるより安全な代替品への重要な移行を示すものである。 ホスピーラ社の点滴容器は、塩ビ/フタル酸エステルを使用せず他の軟質点滴容器に比べて重量が40〜60%軽く、その結果、廃棄物負荷の低減をもたらすものである。塩ビ医療用品は、製造中及び焼却時のダイオキシン発生の原因となり、また使用時においては製品からフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)が溶出する可能性があり、動物実験において生殖障害と関連する生殖有害物質である。米食品医薬品局は2002年に医療介護団体に対し、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)が塩ビ医療製品から溶出するリスクにある患者らが曝されるかもしれないので代替品に切り替えるよう勧告した。 バクスター・インターナショナル社(Baxter International)は、CleanMed 2006 で非塩ビの点滴容器(IV container)の特製品を発表した。バクスター社とホスピーラ社は、アメリカにおける医療用品製造の2大手会社である。 また CleanMed 2006 で建材会社であるアーデン社(Arden Architectural Specialties) は壁材製品をはじめ、コーナー保護材、クラッシュ・レール、手すりなどの製品から塩ビを廃止してトウモロコシを使ったバイオ・ポリマー配合を導入中である。 ”これらの開発は市場における塩ビ・プラスチックからの著しい移行を示している”−と医療介護産業の環境影響を低減するための国際的な連合体であるヘルスケア・ウイズアウト・ハーム(Health Care Without Harm (HCWH))の共同代表ギャリー・コーヘンは述べた。”HCWH は、より安全な製品の需要を掘り起こすために、主要な医療介護用品製造者とそれらの購入者の連携を推進している。我々はこれらの製造者らが、患者の健康と我々の健康をよりよく守るであろう非塩ビ製品を供給することの極めてて高い重要性を認めていることをうれしく思う。我々はこれらの会社やその他の会社がより安全な非塩ビ製品を市場に出し続けることを希望する。” また、本日、ヘルスケア・ウイズアウト・ハーム(HCWH)は、塩ビと DEHP を削減するための取組を行っている100団体以上の医療介護組織のリスト発表したが、その中には、アメリカにおける最大のグループ購入機関(Group Purchasing Organizations (GPOs) )のうちの 6 機関、及び、いくつかの主要な医療介護機関や最大病院などが含まれる。 この報道発表はシアトル市の CleanMed 2006 で行われたが、そこでは今週、環境的に望ましい医療用品とグリーン・ビルディングに関する世界最大の医療介護会議が開催され、そのために500人以上の医療介護の指導者らが参集する。 詳細は http://www.noharm.org 関連資料: ![]() ![]() ![]() (List of 110 health care organizations reducing PVC or DEHP) ![]() マイクロソフト ”有毒プラスチック” 塩ビの廃止完了/他業界の大手も廃止に参加(当研究会訳) ![]() |