EPA、厳しい鉛に関する新基準を発表
情報源:米環境保護局(EPA)プレスリリース 12/26/00
掲載日:2000年12月31日
子ども達を鉛中毒から守るための取り組みの一環として、EPAは、塗料、ちり、土壌中に含まれる鉛の危険量を規定する厳しい新基準を、本日発表した。
この新基準の下で、“住宅及び都市開発計画(Housing and Urban Development)”を含む国の関連機関や州、地方、部族の行政機関は、子ども達や国民を鉛の危険から守るために取るべき改善措置のベースとなる統一した判定基準を持つことになる。 EPA長官キャロル・ブラウナーは「鉛中毒は、我が国の子ども達に対する環境上の最も深刻な脅威の一つである。この新基準は、鉛の脅威から子ども達を守るために必要な情報を全てのアメリカ国民に提供するものである。例えば、家の鉛についてチェックした両親は、その鉛レベルを下げるために必要な措置を取るべきかどうかについて知ることが出来る。これは、我々の最も弱い市民である子ども達を守るというクリントン−ゴア政権の重要な政策の一つの証でもある」と述べた。 鉛曝露による健康問題として、子ども達の発育及び神経系に与える深刻な障害がある。鉛中毒は、精神発達遅延、学習障害、非行と関係があるとされている。アメリカでは今日、約100万人の子ども達が血液中の鉛濃度が危険なレベルにある。塗料には潜在的な危険性があるので、老朽化した鉛塗料の塗装に曝されることには危険がある。 新基準において危険であると見なされる鉛濃度は、床上1平方フィート(約30cm×30cm)当たりのちりに40マイクログラム以上;家の中の窓枠上1平方フィート当たりのちりに250マイクログラム以上;子ども達のあそび場の土壌中400ppm以上;遊び場以外の庭の土壌中平均1200ppm以上、である。 新基準での鉛汚染危の危険レベルが示されることにより、鉛塗料の排除、土壌の覆土や除去、鉛を含んだちりの洗浄などの問題について、検査官や評価者が不動産所有者を支援することができるようになる。 本日の発表内容に基づく措置は直ちに政府に登録され、http://www.epa.gov/lead/ に掲載される。更なる詳細情報は国家鉛情報センター(National Lead Information Center) 800-424-LEAD(5323) で入手可能である。 (訳:安間 武)
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