エンバイロンメント・カリフォルニア 2006年1月30日 プレス・リリース
カリフォルニア下院 全米初の環境健康法案を採択 大気、水、土壌、及び人体中の化学物質の検出のために 情報源:Environment California:Press Release 1/30/2006 California Assembly Passes First-in-Nation Environmental Health Bill Bill would allow industrial chemicals to be identified in air, water, soil, and the human body http://www.environmentcalifornia.org/newsroom/environmental-health/environmental-health-news/california-assembly-passes-first-in-nation-environmental-health-bill 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2006年4月2日 【サクラメント】 現在、我々の体内及び環境中で気づかれていない潜在的に有害な化学物質を見つけ出すために必要なツールを州が持てるようにするためのチャン議員提出の法案 AB289 が1月30日(月)、カリフォルニア州下院議会を通過した。この法案は、化学物質製造者らが製造した大気、水、土壌、及び人体中の化学物質を検出するための分析テスト手法の提供を化学物質製造者らに求める権限を州当局に与えるものである。法案 AB 289 は、これらの化学物質の検出のための手法を開発するコストを納税者からこれらの製品から利益を得ている製造者に移行するものである。 ”もし我々が我々の体内や環境中の化学物質をどのように検出するか知らなければ、それらがいかに人の健康や環境に危険を及ぼすのかを知ることができないというのが理由である”−とこの法案の共同提案者であるエンバイロンメント・カリフォルニアの環境健康推進者でありスタッフ弁護士であるレイチェル・ギブソンは述べた。現在製造者らは化学物質の検出手法が開発される前に化学物質を市場に出すことができる。我々はこの重要な問題に対してリーダシップを発揮した下院議員チャンに拍手喝さいを送る。 カリフォルニア州の健康福祉局、有害物質管理局、食糧農業局、及び大気資源委員会のそれぞれの試験所は、大気、水、土壌、及び人体中の化学物質を検出するための分析手法を開発し検証するために納税者の金を使わなくてはならなかった。分析テスト手法を開発するためのコストは化学物質1種類につき高いものでは100万ドル(約1億円)位必要であり、州当局に著しい財政負担をかけているが、それは納税者の負担であると拡大解釈することができる。この法案によりカリフォルニア州はそのコストを州当局から化学物質を製造する産業に移行することにより数百万ドル(数億円)のお金を節約することができる。 2003年、下院議員チャンは法案302を起草したが、これは人の健康に懸念を及ぼす二つの有害難燃剤の製造、使用、及び流通を禁止するものであり、今年に発効する。”州が難燃剤をテストする手法を開発するまでは、数千人の女性が子どもの発達に危険となり得る有害難燃剤を体内に蓄積させた”−とギブソンは述べた。”有害難燃剤のケースは現在のシステムで何が悪いのかを示す完璧な事例である。もし、産業界が化学物質を我々の環境に放出したいのなら、彼らは最低限、我々が呼吸する大気、我々が飲む水、我々が食べる食物、そして我々の体内にあるこれらの化学物質を検出するための手法を提供すべきである。カリフォルニアの納税者代わりにその勘定を支払ってはならない”。 法案 AB 289 は下院を通過した。次は上院で政策委員会にかけられることになっている。 |