2.半導体 semiconductor 橋本さんの原稿を元に、鈴木がHTMLにしました。
(1) 半導体とは何か
電気抵抗が、金属(良導体)と 絶縁体(不導体)の間に位置する物質。
キャリアが多い(生じ易い)物質ほど電気をよく導く。
この状況をエネルギーバンドとよばれる図(バンド図)を利用して表現する。
価電子帯・・・・・・電子が詰まっていて動くことができない場所。
伝 導 帯・・・・・・電子が動き回ることができる場所。
禁 止 帯・・・・・・電子が存在することができない場所。
禁止帯の幅をエネルギー・ギャップという。
(2) 真性半導体 (例)シリコンSi結晶
エネルギー・ギャップよりも、大きなエネルギー(熱・光など)が加えられると、電子が価電子帯
から伝導帯へ飛び上がり、価電子帯に電子が抜けた孔(ホール)が生じる。

Si原子は価電子を4個持ち、他のSi原子4個と価電子を1個ずつ持ち寄り共有結合をつくる。
ホールは、隣の電子が1つずつつめていくことで移動し、+の電気をもつ粒子と同じに振る舞う。
真性半導体では、このようにして生じた、自由電子と正孔がキャリアとなる。
(3) 不純物半導体
Si結晶にリンP(価電子5個)やホウ素B(価電子3個)を少量混ぜる。
N型半導体とP型半導体の組み合わせによって、ダイオード・トランジスタなどのいろいろな
電子部品がつくられる。
(4) 半導体に使われる元素
W族のSiやGeは単体の半導体として利用。
(ダイヤモンドCも半導体になるかも)
V族の元素はアクセプタとして利用。
X族の元素はドナーとして利用。
V−X族の化合物やU−Y族の化合物は、
化合物半導体として利用できる。
(例)GaAs、InP、CdSなど
問2 P以外でドナーとして利用できると思われる元素をあげよ。
問3 B以外でアクセプタとして利用できると思われる元素をあげよ。
問4 V−X族の化合物としてどんなものが考えられるだろうか。思いつくだけあげてみよう。
(5) PN接合
@P型半導体とN型半導体をくっつけた構造をつくる。
APN接合の両端に電池をつなぎ、電圧をかける。
(6) ダイオード
PN接合の両端に電極をつけたもののような、2つの電極をもつ電気素子をダイオードという。
アノードからカソードへは電流が流れる。カソードからアノードへは電流は流れない。
ダイオードの仲間
・ツェナーダイオード ・可変容量ダイオード ・ショットキーダイオード
・発光ダイオード(LED) ・フォトダイオード ・トンネルダイオード(エサキダイオード)
(7) トランジスタ
@ショックレイらの実験
A現在のトランジスタ
・PN接合を2つもつ電気素子で、 PNP型 と NPN型 の2種類がある。
・PNP型とNPN型は逆の構造をしており、バイアスのかけ方、電流の向きなども逆になる。
・エミッタ側の半導体は、ベース、コレクタと比べ、1000〜10000倍のキャリアを含む。
【 】という。
・ベースの半導体はとても薄い。【 〜 μm(マイクロメートル:10−6m)】
Bトランジスタの働き
トランジスタの主な用途には、増幅動作とスイッチング動作がある。
・電流増幅
・電圧増幅