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マーラーの交響曲第1番の新校訂版

(98/12/22掲載)


 マーラーの交響曲第1番の楽譜は、今までは殆どの演奏家が1967年に刊行されたエルヴィン・ラッツの校訂によるマーラー協会全集版(ユニヴァーサル社より出版)を使用していました。ところが、ごく最近(1992年)同じマーラー協会からザンダー・ウィルケンスの校訂で「新校訂版」というものが出版され、今回ニューフィルで演奏するために取り寄せた貸し譜にも、この新しい版のスコアがついてきています。ただし、パート譜については印刷の手間を考えたのか、旧版がそのまま来ており、新しく変わった個所を訂正するための「正誤表」がスコアに添付されています。この訂正はすでにパート譜に書きこまれていますが、念のためここで正誤表の全体をご紹介しておきます。(実は、この過程で正誤表の誤りというものも見付けてしまいましたが。)
 今回使用する「新校訂版」(1992年)は、基本的には1967年版のマイナーチェンジ的な意味合いを持っているようで、表紙の文字もほとんど変わっておらず、出版元としてもあまり大げさには宣伝していないように見うけられます。事実、訂正された箇所の大部分は旧版のミスプリントの修正程度のものなのです。
 ところが、実は2箇所ばかり、とんでもなく大きな問題を含んでいる訂正部分があるのです。

正誤表

コントラバスの"Solo"(3楽章、3小節目)

3楽章のフルートソロ(3楽章、144小節目)

参考文献


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