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なぞの美女、Madame de la Tour の最新CD情報。

(99/10/22-99/11/15)

作曲家別索引

この画像は風夢さん(http://plaza.harmonix.ne.jp/~furm/)のご好意により使用させていただきました


11月15日

JOHN McCABE
Of Time and River ,Flute Concerto
Emily Beynon(Fl)
Vernon Handley/BBC SO
Hyperion/CDA67089
jurassicさんに教えてもらったんだけど、こないだのアーノンクール/コンセルトヘボウのドボ8で、ソロフルートを吹いていたのは、エミリー・バイノンって人なんですって。
ジャック・ゾーンがボストンに行ったから、その後任者になるのね。
滑らかな音と豊かな歌い方。すてきよねぇ。
で、彼女がコンチェルトを吹いているアルバムが出ました。
1939年生まれのイギリスの作曲家、ジョン・マッケイブのフルート協奏曲。
あっチャン(jurassicさんの手下!)とバナナを食べたゴールウェイのために作られたんですって。
曲のほうはね、ミニマルミュージックっていうの、同じ音形を何回も繰り返すあれね。でも、スティーヴ・ライヒみたいに都会的じゃなくて もっとあったかい感じ。なんていうのかしら、とっても豊かでロマンティックな音楽よ。
ここでのバイノンは、芯のある音で、自由自在に吹いてるわ。若いっていいわね〜。これからもどんどん伸びる人。
あとは録音がものすごくいいの。オーディオマニアにもおすすめね。
カップリングの交響曲第4番も、すてきな曲。
豊穣なミニマル。存分に楽しんで。
Emily Beynon

11月12日

DVORAK
Symphony No.8/The Noon Witch
Harnoncourt/Royal Concertgebouw O.
TELDEC/3984-24487-2(輸入盤)
ワーナーミュージック・ジャパン/WPCS-10250(国内盤)
今日は本当はブゾーニのピアノ協奏曲を書こうと思ったの。あの合唱までついたへんな協奏曲。新譜でグランテの物を発見。やった!買おうと思ったら、いつものお兄さんが、
「あの〜、もうじきアムラン盤がでますよ。」と教えてくれたわ。
ぬゎに〜。アムラン?もちろん買いますとも。
で、ブゾーニは後回し。だったら今回は何にしようかな。
ニューフィル日記読んでたら誰かはアーノンクールで喜んでるし。
で、決めた。最近ブルックナーも出たんだけど私はちょっとなので、あえて、ドヴォルザークにしてみたわ。
古楽のスペシャリストのイメージが強いアーノンクール。でもこのところすっかりロマン派にはまってるわね。
そう言えばブラームスも交響曲も協奏曲も素晴らしかったわね。私はシューマンのゲノフェーファも気に入ってるの。
この8番もライヴね。7番もそうだったんだけど、すごい熱気。かゆいところに手が届く演奏とでもいうのかしら。各楽器がとてもバランス良く聴こえてくるのがさすがね。
私の好きな第3楽章。もう何も言えないわ。ジャケの森の中みたい。
洗練されたドヴォルザークね。すべてに歌が満ち溢れているわ。泥臭い8番も味があるけど、きれいな8番もいいと思うの。
あとは好みの問題ね。私は大好きよ。
でも、ちょっと普通の演奏と音が違ってるところがあるのね。
jura様のことだからきっとけちつけるわよ。
待望の9番は来年でるんだって。楽しみね。

11月8日

SOLO
YO-YO MA
SONY CLASSICAL/SK 64114(輸入盤)
ソニー・レコード/SRCR 2459(国内盤)
土曜日に横浜中華街で食事して参りましたのよ。いつ行っても素敵な所ですこと。まだむ大感激。
で、中華街ということで、今回はCMでもおなじみヨーヨー・マ。先日タクシーにチェロ置き忘れて有名になったあの人ね。
なにしろコダーイの無伴奏と言ったら超難曲。(幻の名演ミクローシュ・ペレーニのアルバムは入手困難。)最初の音からものすごい緊張を強いられる曲よ。あれをCMに使うっていうのもすごいわね。
五音音階を基調にしたところがハンガリーと中国を結ぶ鍵かしら。
さあ聴いてみましょう。なんとも艶かしい音ね。まるで喘ぎ声。最初の2分で、もうすっかりとりこになったわ。テレビで流していいのかしら?こんなコダーイ。
他の収録曲も、すべてあるコンセプトのもとにまとめられていて、この1枚の中で一つの世界が出来あがっているの。本当に良く考えられたアルバムよ。
輸入盤は曲順もジャケも違うからお間違いなく。
まだむはせっかくだから国内盤をおすすめ。(担当ですし・・おっと)
だって限定和紙ジャケなんですもの。龍安寺の石庭ね。これもコンセプトの一部なの。
これでヨーヨー・マが好きになった人。次はジョン・タヴナーの奇跡のヴェールでもどうぞ。もちろんバッハの無伴奏もおすすめ。新録の方ね。

11月5日

GIYA KANCHELI
Lament
Kremer(Vn),Deubmer(Sop)
Kakhidze/Tbilisi SO
ECM/456 138-2
なんだか聞いた話によると、私は実はjurassicさん本人じゃないか?って説が出てるんだとか。ちがうわよ〜。私はあの方のようなマニアじゃありませんわ。ごく普通の音楽愛好家。そうね。昼下がり紅茶を頂きながら、好きな音楽で心を満たすの。お分かりかしら?
で、今回はカンチェリ。ラメント(悲歌)。ルイジ・ノーノの思い出のためにという副題がついてるの。
カンチェリというとグルジア民族音楽と現代的手法を結合させた人。
彼の書く音楽は全て悲しみに支配されていると言っても過言ではないでしょう。交響曲2番の「賛歌」だって本当は泣いているのでしょうね。
この曲はもう思いきり悲しいわね。つぶやくように曲が始まって、そのまま一気に42分泣いてください。
クレーメルのヴァイオリンのかわいた音色も涙倍増。
でもペルトやグレツキみたいなお涙頂戴ではないの。もっと荒涼たる草原的な悲しみ。(変な表現ね)
トビリシ交響楽団の演奏もカンチェリの心をよく表現しているわ。
お試しください。

11月3日

GUSTAV MAHLER IN TOBLACH
The Uri Caine Ensemble
Winter&Winter/910046-2(輸入盤)
ボンバ・レコード/BOM 4014,15(国内盤)
で、今回はマーラー。グスタフのほうね。
といっても、ふつうじゃなくて、ジャズ版のマーラー。ほんと私って趣味が偏ってるでしょう。でも jurassicさんはこんな私がお気に入り。(あっ。これ、変な意味じゃなくってよ。)
ジャズとかロックとかって殆ど聴かない私が、いっぺんで気に入ってしまったのが、このユリ・ケイン。以前 "Urlicht" ってタイトルで出てたスタジオ録音盤の、これはライブ版。
でも、ジャズでマーラーなんてちょっと想像できて。元になっているのは交響曲第5番と第1番「巨人」、第2番( "Urlicht" よね)、それと「大地の歌」なんだけど、テーマ自体はわりとそのまんま始まるの。チェロやヴァイオリンなんかも入っているから、結構クラシックしてるのね。ところが、そのあとがもうなんでもあり。きちんとした4ビートがあるかと思うと、フリージャズっていうのかしら、なんかこうちょっと前の現代音楽って感じのものとか。きわめつけは、イスラム風のヴォーカル。マーラーとの完璧なミスマッチがとっても素敵。
ところで、まだむの一番のお気に入りは、「巨人」第3楽章のオーボエ2本のテーマがチンドン屋みたいにおげれつなアレンジになってるとこ。これは笑えたわ。(良い意味でよ。)なんか深いところでマーラーの狂気(この言葉好き。ちなみに私の香りは「甘い狂気」。意味深ね。)とつながってるみたいで。本当にマーラーが好きな人なら絶対ハマるわよ。
ノンストップの2時間のライブ。心ゆくまで楽しんで。

11月1日

ALMA MAHLER-WERFEL
The Complete Songs
Charlotte Margiono(Sop)
Julian Reynolds/The The Brabant Orchestra 
GLOBE/GLO 5199
前回ちょっと書いたアルマの歌曲集の本命盤を手に入れました。この日のためにオリジナルヴァージョンをしっかり聴いておいたのね。だから気合い入ってます。
なぜかって?このアルバムはここで指揮をしているレイノルズ自身のオーケストラヴァージョンだからなの。シェーンベルクのスコアを徹底的に研究して編曲したという物で、それだけでも充分面白そうでしょ。
もう1曲目から滴り落ちそうに甘い音。ちょっとハープ使いすぎだけど。
すでにこの版のスコアも出版されているらしいの。欲しいっ!
マルジョーノのどちらかというとメゾに近い深い声がいっそう切ない気分を盛り上げてくれるわ。
その上このアルバムは未出版の2曲も収録されているの。 リルケの詩による「最初に咲いた花がゆれている」と、作詞者不明の「私の夜を知っていますか?」。意味深ね。
私は月並みだけどリルケの方に心を奪われたかも。ちょっとシューベルト入ってるかな?という美しい旋律。子守唄かな?jura様訳して。(この曲だけはすがすがしいの。)
おまけにツェムリンスキーが1曲入ってるところも意味深。完全に大人のための1枚です。愛の歌そのもの。
まだむもアルマに憧れちゃう。
知性、美貌、激しい恋。どれひとつ持ち合わせてないですもの。私にだって愛しいひとはいるんだけど…。(あっ、jurassicさん、ここは削除ね。)
秋の夜しみじみと。

10月30日

SCHÖNBERG
String Quartetes D Major&Op.7
Leipziger SQ
MDG/307 0919-2
このところ立て続けにアルマ・マーラーの歌曲を聴いている私。もう6種類聴いたかしら。満たされぬ人妻の屈折した愛でいっぱい。
私には縁のない世界ね。うらやましいですこと。
だからすっかり気持ちはヴィーン世紀末。
こちらのアルバムは同じく不健康なシェーンベルク。
十二音の世界に行く前は、むせ返るような音楽を書いた人ね。浄夜なんてまじめに聴くと赤面物。(同じ団体で出てます。MDG 307 0773-2 ご参考までに)
しかしここで聴けるシェーンベルクはとっても健康的。
確かにOp.7は濃厚な音なんだけど、おすすめはニ長調。まるでドヴォルザークのアメリカみたい。だれにも若かりし時があったのね。
この団体なかなか上手いわよ。音がきれい。
ちなみに私は、習作と晩年の作品マニア。そこらへんが大好き。ついでに白状するとオトコの好みも10代の少年と45才以上のおじ様。
あら、口がすべっちゃった。
ところで、だれかシェーンベルクのOp.8の歌曲集でヴェーベルンピアノ編曲ヴァージョンの音持ってる人いないかしら。
歌ってくださっても構いませんわ。まだむのお願い。

10月28日

FRANZ LISZT :
Symphonische Dichtungen
in Orgeltranskriptionen
Helmut Deutsch(Org)
audite/97.461
今日はリストの2本立て。
もうすっかり秋のたたずまい。こんなときには秋らしく、オルガンの壮麗な響きをチョイス。バッハや、クープランでなく、リストというところがまだむっぽい1枚。
で、内容は交響詩をオルガン独奏用に編曲した物で、演奏や曲の解釈がどうのこうのいうより、とにかく好奇心を満たすためのアイテム。前、ブルックナーをオルガンで弾くのが流行ったじゃない。あれね。
何が凄いって、弾いているのがヘルムート・ドイチュ。「え?あの鮫島さんの」と思ってついつい買っちゃった。わくわくして開けてみたらアー写違うのよね。だまされた。
1963年生まれのまったくの別人。(次の日お店に言いに行ったら、ちゃんとコメント付いてたので、私以外にだまされる人はいないでしょうけど。)
まあ、たまにはこういうこともあるさ。

LISZT : Hungarian Rhapsodies
Leslie Howard(Pf)
Hyperion/CDA67428/9
祝!リストピアノ曲全集完結。
15年という長い年月をかけて57タイトル(CD総枚数95枚!)を発売。すごいですねぇ。レスリー・ハワード。
イギリスリスト協会会長の彼。リストマニアの鑑。珍しいリスト作品が聴きたければ、彼を頼るしかないのね。私がとりあえずお世話になってるのが、パガニーニ練習曲の初演版のとヘクサメロンの全曲版。あとオペラ編曲集かな。
もしかしてBOXセット発売なんてことになったらさぞかし素敵かも。大きさからいえば、どこぞのモツレクページと張り合えるわね。
注文をつければきりがないけど、継続は力なり。とでも言いますか。
完結編ということでシリーズ全てのCDの索引とS番号によるリストのピアノ作品がすべて掲載されたブックレットがついてます。マニアの心をくすぐりますね。

10月26日

air
boys air choir
ビクターエンタテインメント/VICP60884(国内盤)
ヘ×タイのあとはさわやかに。
ボーイズ エアー クワイア。いうなればイギリスのジャニーズ。
かわいい男の子の集団。まだむ大喜び。いいわぁ。
もちろん実力は折り紙つき。だってイギリス各地の聖歌隊のトップたちですもの。上手いのは当たり前ね。
第3弾のこのアルバムは、中心メンバーであるバロウズ3兄弟のルーツとでもいうべき、ケルトの曲が集められているの。
前作ブルーバードは教会で歌われる音楽が中心だったのだけど、今回はリズムや解釈に自由度が増してとても楽しく歌えたんだって。
どの曲もよいのだけど、まだむおすすめは「庭の千草」。有名な曲だけに、どういうアプローチをかけてくるか期待してたの。やってくれたわね。ああくるとは思わなかった。素敵。
ぜひ、ご自分の耳で確かめて。
一瞬だけ与えられる天使の声。 その翼を持った歌声は、どんなかたくなな人の心でさえやさしく溶かしてくれることでしょう。
疲れた人にひとときの安らぎを。

10月24日

KAIKHOSRU SORABJI
 Opus Clavicembalisticum
Geoffrey Douglas Madge(pf)
BIS/CD-1062/64
何でもご存知のjurassic様でもさすがにこの曲は知らないって。(勝った)
で、ソラブジです。
1892年イギリスに生まれて1988年に亡くなるまで難解なピアノ曲など多数の作品を残した人。かなりの変人だったそうで、エピソードも盛りだくさんなんだって。ご存知かしら?
私は今までにグリスタンやピアノソナタなどを聴いたけど、スクリャビンの流れを汲む作風で、曲自体はかなりメロディアス。
ところでこの曲にはもともと注目してたの。
以前この曲の初演者、オグドンのCDが出てたんだけど持ってなくて。
なぜならこの曲ギネスブックにも載るほどの珍曲。なんと1曲でCD4枚(当時)。サティのヴェクサシオンじゃあるまいし、誰が聴くか。と思ってたのね。すごい素敵な箱に入ってたんだけど、さすがのまだむも買うのはちょっと。だったの。
で、次行ったらもうないわけ。人気あるのよね。ソラブジって。
くやしいから、「次入荷したら絶対手に入れてやる」って燃えてたんだけど廃盤ていわれてショックだったわ。
今回マッジがリリースしたのはCD5枚。これが完全版で世界初録音。
こんな曲、書く人も、弾く人も、買う人もみんなヘXタイかしら。一応3部に分かれているんだけど、とにかく通して聴いてみましょう。
ずっと聴いてると3枚目くらいでよくなってくるからオタメシあれ。
ヘ×タイソラブジ
1029日追記)
新譜だからって油断してたんだけど、よくよく ライナー見てみたら1983年の録音だって。
で、マッジの前にこの曲を演奏したのは ソラブジ自身とエゴン・ペトリって人だけ。
だから、オグドンが録音したのは多分もっと後なのよね。
じつはこれjurassicさんのご指摘。
やっぱ勝てないわ。

10月22日

Strauss Heroines
ルネ・フレミング他
エッシェンバッハ指揮 VPO
Decca/446 314-2(輸入盤)
ユニバーサル・ミュージック/POCL1910(国内盤)1222日発売予定
来年ニューヨークやロンドンで元帥夫人を歌うフレミング。今、最高のシュトラウス歌手の一人。
ゲストにボニー、グラハムを迎えたアメリカ3人娘によるばら騎士終幕の三重唱が何とも魅惑的(ただし、フレミングの出番は少ないけれど)。ばら騎士、アラベラ、カプリッチョから、しっとりとした曲ばかり選んでこまやかに歌い上げています。シュトラウスファンの方。手に入れてね。
と、ここまでは表向きのオススメ。
実は私、このアルバムの本当のお目当ては「月光の音楽」なの。
エッシェンバッハが紡ぎ出す絹のヴェールのようなヴィーンフィルの音色。ストランスキーのヴィンナホルンが奏でる、いかにもシュトラウスらしい甘くやるせないメロディ。この2つがあいまって極上の音楽のできあがり。
これよ。これがマニアの心を熱くするのね。
管楽器奏者さんも必聴よ!フレミングなんてどうでも…。(ごめんね)

もっとあります。こっちを見てね。


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