2011年2月20日 11:0開演
星組中日公演『 愛するには短すぎる/ル・ポアゾンII 』
於 中日劇場


「ちえねね」が好き。
ちえちゃん(柚希礼音)も本当に大好きですが、
ねねちゃん(夢咲ねね)も本当に大好き。

ヒロインの視線を通してヒーローに恋をしたいがために、
トップさんではなくヒロインを、ヒロインの視線がどこに向いているかをオペラで観る。
そしてヒロインに感情移入して、トップさんに恋をする。
それこそが宝塚歌劇の一番あるべき姿だと私は思っているのですが、
気づいたらこの二人に、それをしているのでした。私。
もしかしたら、
「マミ檀」(真琴つばさ×檀れい)以来のことではないだろうか。

あさこちゃんに対しては、
もう(ヒロインが誰であろうと)瀬奈じゅんさん本人しか見えてなかった。
瀬奈じゅんの演じる男役像が好きすぎて、
いや、かなみちゃんも好きではあったけれど、
あさこちゃんを見ずにかなみちゃん(に限らず他の人)を見るのは、
かなり難しいことだった(爆)。

でも、このコンビに対しては、
ちえちゃんも見たいけれど、ねねちゃんも見たいの。
そしてねねちゃんに感情移入して、ちえちゃんに恋をしたいの。
そして、そうさせてくれるのよ、この二人は(*^ ^*)。

それに気づけたことが、
今回一番の収穫だったかもしれません。 きゅーん。

『愛するには短すぎる』

湖月わたるさんの退団公演だったこの作品
わたとなだったり、わたとうだったりの関係性や「サヨナラ公演」という特殊性、
わたるくんのダイナミックさに素晴らしく当て書きされたこの作品が、
どう当てはまるのかしら、と思いながら。

冒頭こそ「ああ、そういえばそんな話だった」とか、
ちょっとやっぱりわたるくんのサヨナラを思い出させるね、とか、
いっそ『マジシャンの憂鬱』とも近い(というか、『マジシャン〜』のが後だわ)、とか、
いろいろ思ったりしてましたが、
キャラクターがそれぞれのキャストにはまってくるにつれ
そんなことは忘れて、
お話の面白さに声を沢山あげて笑ったり、あるいは涙を胸元に落としながら
お芝居を堪能しました(*^ ^*)。

■フレッド・ウォーバスク(マイケル・ウェイン):柚希礼音

最初こそ、正塚先生らしい「ああ…」とか「うん…」とか
煮え切らない態度なのが礼音くんらしくなくて(^ ^;;、
うーむー、と思ったものの、
でもやっぱり格好良かったー(*^ ^*)。
本当に、いい男になったよね…(*T_T*)。

あの、互いの想いを打ち明けあった後の、
船室でのいちゃいちゃシーン(上手で宝石鑑定を懸命にしてるのにそっちのけな二人)、
…どうしてちえねねのいちゃいちゃは
こんなにうっとりと観ていられるのだろう…(*T_T*)。
てか、ちえちゃん、
あの、薬指だったり小指でねねちゃんの頬に流れる涙を拭うという高等テクを
いったいどこで身につけた…!!(*>_<*)
死むる…!!!(*>_<*)

ただ、サヨナラ公演のときにはあんまり思わなかったけど、
ラスト、ちえちゃんマイケルだったら
彼女を追うことができたんじゃないかなー、
ナンシーのことも、社長の座のこともすべて捨てて、
彼女を追っていっても、
その後改めて頑張れる人のように思えるのに。
なんで諦めちゃうかなー、
初めての自分の意志だったのに、と
ちえちゃん自身には仕方のない脚本の部分で、ちょっと残念(^ ^;;。

■バーバラ・オブライエン(クラウディア・ヘニング):夢咲ねね

正塚芝居らしい、普通のトーンの声のねねちゃん。可愛い☆

私の萌えは、
フレッドがマイケルだと分かり、
彼から翌日のランチを誘われたときの、
上手に去っていく、その小走り。
ちょっと嬉しそうに、一瞬スキップしそうになって、
でも大人だからちょっと控えて、
でも嬉しくて小走りに鳴っちゃう、その小走り☆
思わず口に出して「可愛い…」とつぶやいてしまいましたわ(*^ ^*)。

そして、翌日には別れが…という夜、
ねねちゃんの頬に涙が流れているのを観て、
私も気づいたら胸元に涙を落としました。
恐るべし感情移入(*T_T*)。

■アンソニー・ランドルフ:凰稀かなめ

かなめちゃんも、ずいぶん歌上手くなったよねー(*^ ^*)。

私の中では、ティボルトからずいぶん印象が変わったのですが、
今回もとても(かなーりとうこちゃんに似たお芝居ではありましたが)
良かったです☆

どうしてこの作品を中日に持ってきたのかという謎については、
フレッドとアンソニーのデュエット(あの、ソファーの歌)を観たときに
「ああ、これはちえてるのお別れのためのお芝居なのか…」と
納得しました(*^ ^*)。
そのくらい、ちえちゃんとかなめちゃんの距離感が良かった。
本当に「親友」ポジだった☆
これで見納めなのが、うん、残念すぎる。

そのほかも、フレッドとバーバラの間に割って入る「間」とかが
ホント上手くて、
ずいぶん役者になったなあ(*^ ^*)と嬉しくなったのでした☆

宙組でも、きっとキラキラ頑張れることでしょう(*^ ^*)。

■ブランドン・オサリバン:未沙のえる

正塚芝居には欠かせない未沙のえる☆
やっぱり上手い「間」が素晴らしいですね(*^ ^*)。

メイちゃんとは違うけれど、こちらも執事そのもの☆

■エドワード・スノードン:英真なおき

秘書と不倫をしているスコットランド貴族のおじさま。
不倫相手の秘書(ごめんね、お名前分からない…)との
恥ずかしいほど甘えたな態度と、
外向きの態度のギャップが笑いを誘う。
いるんだよね、こういう人(^ ^;;。

■ヴィクトリア・スノードン:万里柚美

エドワードの威厳ある奥様。
船内のこういう人間模様を描くのも、
正塚芝居の上手いところだなあ。

■フランク・ベンドルトン:夢乃聖夏

本公演…もとい、わたるくんのサヨナラのときには
ちえちゃんが演っていた役ですね。三番手。

私にとっては微妙に得意ではない彼女ですが、
でもいやーな奴っぽさ、ちっさな人間っぽさ、が上手かった。

メインキャストは上記までだけれど、
船長さんの役の子が大抜擢で頑張ってた。
えーとねえ、十碧れいやくん、です。
あとでおとめを観たら名古屋出身ということなので、
中日用抜擢かも☆
でも、しいちゃんほどのむやみやたらと大きい感じは流石になかったけれど、
でも頑張ってたねー。

『ル・ポアゾンll〜愛の媚薬〜』

まだ私が高校生で、宝塚を生で観たことのなかった頃、
宝塚ファンの友人Tから覚えさせられた、この主題歌(笑)。
学校の体育館の脇を
「♪女豹のような〜 君の瞳に〜 かしずく姿は誰〜〜」とか
大声で歌っている女子高生…(爆)。
あの日から、ううん、遠くまで来たなあ(*>_<*)。
ありがとう、Tさん…(笑)。

というわけで、この作品が再演!と聞いては、
やっぱり来ずにはいられなかったのです。
し・か・も、星組と聞いては…!!

果たして。
ほんっとうに、素敵だった…!!!(*>_<*)
確かに、私が高校生の頃の作品だもの、
ところどころ昭和の香りがするのも仕方ない
(…って、あれ、一応平成にはなってた頃だね(^ ^;;)。
でもでも、
演ってる人たちが、
ほらまさしく「現代」を象徴するような星組の若いメンバー!(*^ ^*)
彼らのパワーで、
とってもとっても魅力的なショーが繰り広げられました!!

以下、思いつくまま、書きたいことを書きたいように書いていきます(笑)。

・幕開き前のライティング、
ミラーボールにレインボーのライト、が
ある意味一番昭和の香りがした(*>_<*)。

・かなめちゃんの吟遊詩人が、
プログラムに載ってる涼風真世さんとそっくりだった!

・オープニング、プログラムにも載ってるちえねねの赤いお衣装が超素敵!
個人的にはちえちゃんの胸元がもっと開いててもいいくらい!(爆)
でも、ねねちゃんのドレスのああいうふんわりがだーい好き!

・階段上で、二人で腰をヨコに揺らす振りに「くー!!」となりました。

・ちえちゃんが歌う「♪ル・ポアゾーーン!」が超素敵。
とくに「♪ああ〜 ああ〜 あああああ〜〜〜」のところ!

・そして何より、オープニングのちえちゃんの
上手に捌ける際の掛け声!!!!!!!!!
格好良すぎて思わず声が出た(*>_<*)。
心を震わせるよ、本当に(*>_<*)。

これで「おぅあ!」とか叫んだら、もうね、完全無欠のトップスターだね(*>_<*)。

・でもかなめちゃんもお歌が良かった☆
あとは、掛け声を頑張って…!!(微妙に声が高いんだよね(^ ^;;)

・夢見る少女のねねちゃんも、超可愛い。
こんな役を嫌みなくできるのが最高☆

・てか、その後出てくる王子様も、真っ白な王子様!
ちえちゃん、本当に幅広くなったなあ(*T_T*)。

・あれ、このお衣装とは別だよね、
白いお衣装で、とても胸元が開いていて「きゅーん!」と
オペラでガン観しました☆
胸当てはついてたけど、以前より低くなって…ない?

・1場面ごとに巻き物を持って出てくる未沙さんもキュート☆
あの巻き物ってどんな仕組みなのかしらん。

・英語のお喋り(アダムとイヴの)が微妙に恥ずかしかったけど、
その後の二人のダンスが、誰よりイカしてた!(←ニール風に)
とくにラストのポーズの、
ちえちゃんのお尻に当てた、ねねちゃんの手!(*>_<*)
終わった瞬間に
「いま巻き戻し!」と心の中で叫びました。

・マタドールのちえてるも素敵だったねー(*^ ^*)。
とっても揃ってた。
かなめちゃんがまた、「孤独」を表すのが上手いんだよね。
私が「うーん、昔のオサアサでやってほしかったかもー」と言ったら、
オサちゃんのアンニュイなダンスで…? と却下された(ごめんなさいごめんなさい)。

・「アシナヨ」って何語かと思ったら、やっぱり韓国語でした。
かなめちゃん、歌聴かせるようになったなあ(*>_<*)。
そしてちえちゃんのねねちゃんを見る瞳が、
ねねちゃんのちえちゃんを見上げる瞳が、大好き…!!

・さっきツイッターでも書いたけど、
グランドフィナーレのご挨拶で、
ちえちゃんってば銀橋(ないけど)から戻って、
再度上手、下手に行ってご挨拶するときに
ナイアガラがひっくり返るまで頭を下げるのよね!
踊るナイアガラに感服…!!!(*T_T*)
こんなトップさん、初めて見た!(気がする)

ああ、本当に素敵だなあ(*^ ^*)。
そ・し・て…次回は「ノバ・ボサ・ノバ」でしょう…?
何だったか(たぶんJ様の呪い)と被ってなければ
大劇場初日に行きたかったよー(*T_T*)。

でも、ちえねね二人ともものすごい痩せてしまっていたのだけは気がかりかも。
目の下にクマがございましたよ(^ ^;;。
名古屋で美味しい物食べて体力つけて、そして素敵な舞台を魅せてくださいー!

 fin