私が久しぶりに習い始めたピアノの先生が
歌唱指導とピアニストとして参加する、というので
行って参りました、黒テント公演。
普段、客席の女性率が95%を超す大劇場に足繁く通う身としては、
100名ほどで満席、ぎゅうぎゅうの客のうち
半数以上が男性と思われる客席からして異世界の楽しさ。
そういえば最近小劇場って来てなかったなー。
お尻が痛くなるお座布団のうえで(そうだー、小劇場ってそうだよねー)、
でも、今年で結成40周年になるという黒テントの世界を
堪能してきました〜(*^ ^*)。
ストーリーとしては、
定年間際ながら「係長補佐」という微妙な役職の、
つまり窓ぎわ族のおじさん・ゴーシュさん(斉藤晴彦)が、
年下の女課長に残業を命じられ、
夜中をかかって見積もりを作ろうとするところに、
丼を探しに来た出前持ちや、パンクの警備員や、
臨月なのに旦那が帰ってこない妊婦さんや、
見積もりまで捨ててしまう掃除婦さんやらに邪魔される、というお話。
(ごめんなさい、パンフがなかったので、
どなたがどなたやら分からない…)
「原作:宮沢賢治」と打つだけあって、
「セロ弾きのゴーシュ」を始め、「どんぐりと山ねこ」であったり、
「雨ニモ負ケズ」であったり、あるいは「銀河鉄道の夜」であったり、
さまざま懐かしい宮沢賢治作品にひっかけたシーン満載。
(先生から、「〜ゴーシュ」を読んでおくといいよ、と言われていたけど、
結局読む時間がないまま。でもいろいろ覚えてるものですね)
言葉遊びがたくさんで、
クラシック音楽を使った替え歌がたくさんで、
あちらこちらでくすりと笑わせつつ世界に引き込んでいく。
コミカルな中の悲哀が、切なくも良かったです。
とくに、
最後の「新世界より」を「銀河鉄道の夜」にひっかけた歌は圧巻でした(*^ ^*)。
普段観ている劇団のように、思わず拍手を切りたくなったほど(*>_<*)。
私の先生のピアノも素敵でした〜。
ていうか、どうして彼はあんなにまろやかな音を奏でられるんだろう…。
いつもレッスンの時にも、同じピアノを叩いているとは思えないくらいの
音色の違いなのですが、
YAMAHAの大きくないピアノでもまろやかさは変わらないところに
一人こっそりショックを受けてました(^ ^;;。
秋には「ミュージカル・チェーホフ」を演るというので、
それもまた観に行きたいな☆
というか、結局観劇の後、会社に戻って仕事の続きをしたのですが、
夜まで仕事をする自分がゴーシュさんに重なってしまったデスよ(^ ^;;。
fin
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