2006年2月3日 19:00開演
『 我が歌ブギウギ ー 笠置シヅ子物語 』
於 アートスフィア

  
ちょっと時間が経ってしまったのですが。
でも、皆さまに伝えずにはおれないものがたくさん詰まっていた舞台、
少しですが、レポを書かせていただきますm(_ _)m。

笠置シヅ子。
私の年代だと、はっきり言って名前しか知りません。
あと、『東京ブギウギ』を歌った人だということと。
彼女がOSKにいたことだとか(しかも宝塚に落ちたからOSKに入ったとか)、
子どもを産んでいたということなんて、
この舞台で初めて知りました(爆)。
そういう意味でも、
きっと観た甲斐というのはあったのだろうと思いますが。

でもねえ、何よりやっぱりキャストの妙につきますね。
いやあ、濃いキャスティングでございました。
以下、キャストの感想を書きつつ、全体を捉え直していってみましょう。

●笠置シヅ子:真琴つばさ
ええ。この方のために行ったのですよ。
マミちゃんが初めてちゃんとした形で女優を演るというので。
そして、…とても似つかわしかった(*>_<*)。
きっと、いろんな意味で、
笠置シヅ子さんはこういうヒトだったんだろうなあと思いました。

ーーてかねえ、色気皆無(爆)。
いやもう、…えええ!?
幕開き前に緞帳の向こうから聞こえてきた発声練習っぽい声
「♪わおわお〜」を聞いた時から、
「ま、マミちゃん?」と思っていたのです(笑)。
そして、オープニング、『ジャングルブギ』に乗って壇上に現れた
マミちゃんシヅ子嬢は、
なななんとターザン姿でした!!!
しかもトラ模様の超ミニのひらひらの中から生足が見えているわけですが、
も、ぜんぜん、ぜんっぜん色っぽくないの!!!!!
スクエアに足を開いて豪快に歌い踊るマミちゃんに、
私はソール(『ノバ・ボサ・ノバ』)を見ました。
いやホント、今にも♪ビバビバ歌い出しそうな感じ(爆)。
私は口許を押さえ、
必死で声をあげて笑うのをこらえつつ(もしかしたら笑ってたかも)、
満面の笑みで舞台を見上げておりました(*>_<*)。

その後も、関西弁ではあれど、
「マミちゃん、それ地では…!?」と思うようなハマりっぷり。
女性としての色気は皆無だったけど
(だってそれで娘役トップって、ありえないでしょう(爆))、
「人」としてはとても素敵な存在として立っていました(*^ ^*)。
ラスト(もう、ネタバレしてもいいよね)、
歌声が出なくなってしまった彼女が「もう歌わない」と宣言し、
楽譜を一枚ずつ火にくべていく様子にはじーんと来ましたね。
何よりびっくりしたのは、
マミちゃんが頬に一すじの涙を流していたこと。
現役の頃、何があっても涙を見せたことがなかったように思うので、
これが「女優」になったってことなのかしら、と、
その感情の表し方の違いにしんみりしました。

●服部良一:草刈正雄
ちょうど花組で服部良一先生をたくさん取り上げていることもあり、
この作品中で使われた曲もけっこう聴き覚えがありました。
そして、草刈正雄サンの先生ぶりはまた、
色気はあれど変なイヤらしさがまったくなくて素敵でした(*^ ^*)。
ある意味すごい方だよね。
どこかの舞台で見た時とまったく同じような台詞回しに、
「おお、これが草刈正雄色か」と思いましたが☆

●ユリー五十鈴:桜花昇
現役OSKの男役トップさん。
やっぱり男役さんだけあって、マミちゃんを従えてて添わせていても
サマになってましたね〜(*^ ^*)。
東京にシヅ子とともに出てきた帝劇で男性と一緒の舞台に立ち、
周りから「やっぱり本物の男がいると浮くな」言われてしまってましたが、
スミマセン、私の目には、
その本物の男の人たちの方が浮いてました(爆)。
でもなにげに、
その後舞台を辞めて一奥様になってからの姿もとても似つかわしく、
それはそれで舞台としては良かったのですがどうなんだろう、
ファンの人たちは彼女のこういう姿を見て嬉しいのかしら、なんて、
いらぬ心配までしてしまいました(^ ^;;。

●花森英介:杉浦太陽
太陽くんの舞台を初めて観たのですが
(と思ったら『レディ・ゾロ』に出てた)、
…彼は、そうだね、アイドルさんなんですね(爆)。
お顔は本当に可愛らしかったけど、その台詞回し…。
マミちゃん相手に愛を語らなければならない苦難はまずあるとしても(?)、
「愛した…」「愛した…」「愛した…」には
私ならずとも苦笑が起こってしまっていたですね(^ ^;;。
私たち的にはその後のネタになったのでいいんですが(爆)。

●ラク町お葉:中尾ミエ
それこそ初めて生で観た中尾ミエ。
…上手い! 絶品!!
露悪的な、でもだからこそ切なさの見えるパンパンガール
(『風共』で言えばベル=ワットリングみたいな存在)で、
しかも最後にはア・カペラでのソロもあり。
もしかしたら一番心を動かされたかもしれません(*T_T*)。
そして私は初めて「有楽町」を「ラク町」と言うことを知りました。

●生駒芙美子:中澤裕子
今、パンフを見返して、
そういえばモー娘。の中澤裕子だったことを思い出したですよ(^ ^;;。
舞台上では、まあシヅ子のお付きの女の子だったのでいいのですが、
ふ、普通の女の子でした…。
モー娘。の頃には思いもしなかったのだけど、
マミちゃんやら桜花さんやらが周りにいるからか、
手足があんまり長くないように思えてしまったのがちょい残念。
でもとてもシヅ子さんをひたすら尊敬して、
そして自分も頑張る前向きな少女役を好演してました(*^ ^*)。

そのほかのダンサーの皆さんも、
女性は皆さまOSKから出ていらっしゃるのだとか。
思わずラインダンスの時など、
いつものように片っ端からチェックして
かわい子ちゃん探しの旅をしてしまいました〜☆

ああでも本当にマミちゃんの色気のなさを再確認した舞台(笑)。
今にも「ポウ〜〜〜!!」とか叫び出しそうで、
本当にワクワクと楽しく観ておりました(*^ ^*)。
けっこう舞台に近い素敵なお席だったため、
向こうからも私の大きく口を開けた
大喜びの表情が見えたかもしれません(爆)。

fin