ジャニー喜多川氏にとって原点だという『WEST SIDE STORY』は、
実は私にとってもミュージカルを好きになった原点の作品です。
中学生の頃ESSに入っていた私、
文化祭の英語劇で『WSS』を演ることになりました。
1年生だったので、主人公たちの周りで歌ってるような、
すでにジェット団だかシャーク団だかも
覚えてないくらいの端役(娘役よ!(笑))でしたが、
でもそこで知った音楽がとても素敵で、
英語の意味も分からないまま一生懸命覚えて歌っておりました(*^ ^*)。
宝塚で演ったときも演目に惹かれて観に行きました。
まだ当時はヅカファンでもなかった私、
月組では素晴らしいお席で観たくせに
冒頭のケンカシーンで踊っているのを見て噴き出したり(爆)、
星組ではA-ラブ(朝澄けい)とベイビージョーン(真飛聖)のコンビに
ときめいてたり、それぞれに思い出ができました。
そんな私にとって思い入れのある作品を!
とうとうジャニーズが――少年隊が!!
演る!!!
しかも、
「オーディションに受かった」赤坂晃氏と佐藤アツヒロ氏も出る!!!
配役を知ったときには実はちょっと萎えましたが(爆)、
でもやっぱりそれはそれは期待に満ちて、
この日を待ちわびていたのです。
会社をベルサで抜け出し、
恐ろしい暑さの中を汗だくになりながら(^ ^;;競歩状態で劇場に着き、
オペラグラスを準備したところで客席が暗くなりました。
生オケで始まった、懐かしい緊張感のある音楽。
舞台の真ん中に、街中の裏道を表すような一本のスポットライトが当たり、
そこに現れたのは――じゃぱにーずやんきーでしたm(_ _)m
しょ、しょうがないんだ。みんな日本人なんだもん(爆)。
今回、みんなオーディションで選ばれたらしく、
ほとんどジャニーズの子がいないけど
(MAいないのね…ってツッコミは禁句だよね(^ ^;;)、
そこらへん、それこそ渋谷や歌舞伎町で遊んでいるような
コ汚い男の子たちばかりだけど、
いくら足が……かろうと、頭が……かろうと、
「ヘイ!」とか言ってるのを聞いてちょっと笑いたくなろうと、
それで、それである意味とても正しい役作りなのよ。うんうん。
と、自分で自分を慰めようとしたとき。
待って。
その真ん中にいる、「元」少年風なのは…ニッキ?(爆)
そしてその隣にいる、
本当にカエル色のパンタロンを穿いて、
金髪が爆発しているのは…アキラ?(*>_<*)
きゃ! ちゃんと見なくちゃ!
と慌ててオペラグラスを持ち上げたると、
上手から出てきた黒塗りの…
塗ってるんだよね、あれは、地じゃないよね…あれはかっちゃん?
待って待って!!
そ、その後ろにいる、
黒髪をオールバックにして後ろで小さく結んでいる、
あのちんまりと愛らしい彼は、彼は…きゃあ! あっくん!!(*>_<*)
一気に私の心の中は
「可愛い!」とか「キュート!」とか「ラブリー!」とか
そんな言葉に埋め尽くされました(笑)。
その後も、
ともすればそんな言葉に心を占拠されそうになるのを堪えつつ(笑)、
でも『WSS』そのものも楽しみたいと思って頑張りました☆
基本的にはとても楽しかったです(*^ ^*)。
やっぱり生オケの迫力はあるし、
舞台装置もマリアのお家のベランダの高さとか素敵だったし
(ドクの店の階段が上に行く階段だったのだけは惜しかったけど。
だって、どこかのシーンで
「ドクは?」「下にいるよ」みたいな会話があったでしょ?(笑)
どこから行けるのかと(^ ^;;。やっぱり隙間から入るのかしら(笑))、
歌詞も宝塚バージョンとは異なっていて面白かった。
私は宝塚バージョンの訳詞が、
例えば『アメリカ』で「サンホアン」と「さんざん」、
「テレビ」と「あくび」など、
ちゃんと韻を踏んでいるのが好きだったので、
そういう意味では残念な部分もありましたが。
でも、『ジェット』の最後の音が、
原詩と同じ「♪ジェ〜〜〜〜ッツ!」だったりして、
こう来たかー、みたいな楽しさもたくさんありました(*^ ^*)。
惜しむらくは、
どうしても主役級のキャスティングに
ワタシ的な萌えが見当たらなかったこと(^ ^;;。
観る前から思っていたように、
ヒガシはトニーよりベルナルドの方が、
ニッキはリフよりトニーの方が、
そしてかっちゃんはベルナルドよりリフの方が似合ってたんじゃないかと
思えたのです。
だって、
ヒガシって歌よりダンスの人じゃない。
ベッドシーンの後、白いトランクス一枚で現れたときには
「ああ、おカラダを見せたかったのね…」と思いましたが(笑)、
トニーってダンスより歌…歌が重要…。
だって、
ニッキって何でもできる人じゃない。
リフみたいに弟分らしく「トニーがいなくちゃ」なんて助けを乞わずとも、
自分でなんとかできそうじゃない。
それに歌も歌えるし…。
だって、
かっちゃんってイイ人じゃない(笑)。
ベルナルドは決して悪役ではないけれど、
でもシャークを引っ張っていくカリスマ性や黒い強引さが必要じゃない。
ヒガシはちゃんと白い役を好演してたし
(結婚式のシーンの水色のシャツ、そしてマリアのピンクのドレスには
「キキララかい!」とツッコミを入れたくなるくらい甘々でした☆)、
ニッキも「ジェット」の歌には聴き応えがあったし、
カッちゃんもタータンアニータとのいちゃいちゃぶりに
色気があって素敵だったし、
本当にそれぞれ良かったんですよ。
でもなんていうか、
「少年隊」であることがある意味邪魔をしていたのかも。
ニッキがヒガシに助けを求める姿が信じられず、
ニッキとカッちゃんがナイフを持って戦う姿にも萌えられず。
「やっぱり少年隊ってそういう間柄なんだよねえ」と再確認した次第でした。
(でもカッちゃんにニッキが刺される瞬間の、
ニッキの両手を90度上にしたへなちょこなポーズはグッド☆(笑))
ああ、120度ずつ役を入れ替えたら、
本当にぴったりなのになあ。残念だなあ。
配役を決めたという演出のジョーイ・マクニーリー氏は
少年隊のそういう関係性まで見られなかったかなあ。
それともジャニーズのトップ制度(爆)に組み入れられちゃったかなあ。
でも、その他の配役は素晴らしかったです〜〜(*T-T*)。
まず何を置いてもこの人、タータン(香寿たつき)。
歌い始めると昔のタータンがちょっと顔を覗かせるけど(笑)、
技術と経験に裏打ちされた色気が本当に素晴らしかった!!
タータン、ごめんね、
こんなにあなたの顔をオペラグラスで凝視し続けたのは初めてかも(爆)、
というくらい目が釘付け!
とくに素晴らしかったのは二幕、マリアとアニータの二重唱。
元から大好きなシーンなのですが、
涙ぐみながらアニータを見つめていた私、
アニータがベッドに座り込んだ瞬間、彼女の肩に浮き出た筋肉に、
思わず別の意味で目を奪われてしまいましたわ(>_<)。
その意味ではマリアの島田歌穂さんは、
う〜ん、あんまりオペラグラスを必要としませんでした(^ ^;;。えへ。
でも綺麗なソプラノヴォイスはやはり良かったでしたね〜〜。
A-ラブを演った生田斗真くん。
…男の子って、あっという間に大きくなるものなんですね。
小っさくてひよひよなイメージを持っていた彼が、
いっぱしのカッコイイ男の子になっていて、
最初は分かりませんでした(^ ^;;。
思わずベイビージョーンに対して
「この子が斗真くんだったっけ…?」と思っちゃったくらい。
でもそのベイビージョーンもとても可愛かった。
ちょっとタッキー似の東新良和くん。
お歌もなかなかだったし、これから要チェック?
そして何より私を「来てよかった……(*T-T*)」と思わせてくれたのが、
アクションを演じた赤坂晃氏、そしてチノを演じた佐藤アツヒロ氏。
アキラはねえ、誇張じゃなく、
なんかびっくりするくらい完璧なアクションでした!
感情一途で、
でもリフの次にリーダーになるべき資質をちゃんと兼ね備えていて。
ダンスもとてもカッコ良く映えて誰より目立っていたのは、
けっしてカエル色のパンタロンを穿いていたからだけじゃありません(笑)。
「クラプキ巡査」の歌も、おどけ方も上手かったし、
いつのまにこんな上手いミュージカル役者になっていたのかと
本気でびっくりしました。
しかもそれなのに、笑うと光G時代の笑顔が垣間見えたりして。
あっくんも、チノらしい気弱さと、
マリアに対する誠実さとをきっちり表していて素敵でした(*^ ^*)。
「マリア〜〜〜〜〜!!!」と叫びながら階段を駆け上がるシーン、
ちょっと不安に怯えながらピストルを持ってトニーを探しに行くシーン、
そしてラスト、ピストルを構えたまま固まってる姿…、
もうあっくんがチノなのか、チノがあっくんなのか分からない(笑)。
なんでこの人はこんなへなちょこにピストルを構えられるのか。
たまりません(*T-T*)。
しかも、
ジョーイ氏が分かってるのか、それともジャニーさんが分かってるのか。
ハイウェイ下での乱闘シーンも、笛が吹かれた瞬間、
アクションにチノが殴りかかられていて(控えめな表現)
それはそれは素敵だったのですが、
なんと言っても第二幕「somewhere」を歌う幻想のシーン(笑)。
なんと二人が上下から見つめ合って出てくるの〜〜〜(*T-T*)。
しかも見つめ合ったままセンターまで歩いてき、
そのまま並んで舞台の奥まで歩いていくのです。
二人はそこで分かれるんだけど、
分かれた後もアキラがあっくんを時折見ているのが分かって、
私は「ジャニーさん、ありがとう〜〜〜〜!!!」と心の中で叫びました。
もうね、A2(…懐かしい響き(笑))ファンは、
このシーンのために、行くべき。ええ。行くべきです。
超プラチナチケットではありますが。
でも著作権のことを考えるとDVDになるとも思えないので、
しっかり心の瞳に焼き付けておく必要があります。ええ。
そしてジャニーさん、来年はぜひ赤坂晃氏にトニーを演らせて、
もう一度『WSS』をやりませんか?
そのときはもちろん、あっくんがマリアリフで☆
どうぞよろしく。
――っと、これは少年隊ミュージカルの感想でした(^ ^;;。
幕が閉まった後はそのままカーテンコールとなり、
『仮面舞踏会』も『君だけに』もない『プレゾン04』。
作品としては面白かったけど…面白かったからこそ、
やっぱり惜しかったなあ。
そうそう、この日は水曜日ということもあり、
東京公演中の雪組下級生が数名観劇に来てました。
分かったのは山科愛ちゃん、白羽ゆりちゃん、
それから男役さん3名と娘役さん1名(純花まりいちゃんだと思ってたけど、
よく考えたら星組よね…雪組疎くてゴメンナサイ)。
元雪組の汐夏ゆりさちゃんがアンサンブルで出ていたから、
観に来てたかな(*^ ^*)。
fin
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