またしても久々の観劇となった新型アポロ公演。
13回目の公演の今回は、
私が観た前回とずいぶん趣きが異なり、
とても地に足の着いたほのぼのした作品でした(*^ ^*)。
ストーリー。
近所の学生たちが病院跡の廃墟に勝手に住み着いている「カスミカ荘」。
でもいよいよ建物の取り壊しが決まり、
鴨川氏(laila.g.g.)たちは最後の思い出づくりに
このアパートを舞台にした映画を作ろうと話していた。
だが、カスミカ荘OBで7年前にはヤクザを追い払ったという伝説の先輩・
千葉さん(貝谷聡)がたまたま来て
「取り壊しなんてさせるか!」と燃え上がったところから、
話はややこしくなってきて…!?
宇宙もなにも出てこない(カニは出てくるけど・笑)、
ふつうの青春ドラマ。
でもだからこそのリアリティとか、
そこに巣くうコミカルなエピソードとか、
ほんわかした素敵な時間の流れがありました(*^ ^*)。
言葉の選び方が、またイイ感じなの。
たとえば
「パラダイスは行くのも大変だけれど、そこから出るのもまた大変で」
なんて、そのカスミカ荘を形容している台詞があったのだけど、
自分の身に置き換えても、ああなるほどな〜、なんて思ったりして(^ ^;;。
しかも、もう公演終わってるからネタバレ書いちゃうけど、
その偉大なOB・千葉さんが、
ずっと警察よりも「巨大な組織」から追われて逃げている…のは
何からなのかと思っていたら、
実は精神病院からだった――という切なさ。
なんかね、夢だけじゃ生きていけない、
理想と現実との調和というか妥協というか、
でもそこにある確実な幸せを思い出せる、そんなお芝居でした。
本当に芝居は脚本だなあ…っていいお芝居を観た後には
いつも思うことだけど。
余談。
このお芝居の中で
「アインシュタインの言葉で
『教育とは、学校で習ったものをすべて忘れた後で残るもの』だ」
という台詞があったのですが、
それを聞きながら私は、
「学校で習ったものをすべて忘れた後で残ってること…ビールの注ぎ方…」
なんてことを思っておりました(T_T;。だめだめです。
fin
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