男優劇団スタジオライフが
イギリスの小劇場系名作を扱う「The Other Life」。
いつも小粒ながらぴりっとしたストーリーが多く楽しみなのですが、
今回もまた笑いもたっぷり、そして気づくとほろりとくる、
そんな素敵な作品に出会えました☆
あらすじ。
イギリスの名門校、グレンジウッド女学院(そう、「女」学校なの☆)に
初めての奨学生として転入してきたデイジー(舟見和利)。
公立学校から転入してきた彼女は
シビル(笠原浩夫)たちから意地悪を受けたりもするけど、
トリクシー(奥田努)という親友もできて、
盛りだくさんの学園生活を送っている。
トリクシーからこの学園に秘宝があるという伝説を聞いたデイジーは
トリクシーと二人で秘密結社を作って宝探しをすることに…!?
言ってみれば、
『二人のロッテ』と『小公女セーラ』を足して
2で割ったようなお話でした(笑)。
でも寄宿舎ものって、やっぱり憧れだよね。
ハリー・ポッターだって
魔法だけじゃここまでブームにはならなかったんじゃないかと思うもの。
お揃いの制服着て、上級生と下級生の憧れる関係があって、
先生の目を盗んで真夜中のパーティーをして。
グレンジウッド女学院の学園祭の劇、という体裁を取ったのも
ある意味すごくうまいなと思いました。
だって、お芝居が下手でも
「劇中劇、しかも学園祭のだから仕方ない」と思えるもの(笑)。
でもねえみんな、可愛かった(*^ ^*)。
いつもみたいに無理して胸を作ってみたりしないし(笑)。
人によって鬘だったり地毛だったりしつつも、
うわーいるいる、こういう女の子、と思わせてしまうところはスゴイ☆
とくに佐野(考治)くん、本当に女の子だったわ(*^ ^*)。
もう一人女の子にしか見えない人がいたのだけど、
お名前を知らない人だった。客演の川原田樹さんかな。
ところどころ、
「男」が演じてるんだということもわざと出す余裕もあったりして。
たとえば、真夜中のゆたんぽ投げゲーム。
いわゆる枕投げを舞台の上で、そして通路上でするのだけど、
みんな出てきた途端、超高速で投げる投げる(笑)。
湯たんぽといえど、当たったら痛かろうて。
とくにいじめられっ子のデイジーは、会場中央でゆたんぽの集中砲火!
シビルなんて観客の女の子にまで湯たんぽ渡して「投げてください。
日頃の恨みを込めて!(笑)」って。
可哀想だけど、面白かったです☆
さてキャストについて。
デイジーの舟見くん、可愛かったです。
デイジー、頭も良くてホッケーもセンスがあってピアノも上手くて
詩も上手で…なんて、下手するとかなりいけ好かない(笑)子ですが、
とても共感できる女の子になってました(*^ ^*)。
トリクシーの奥田くんは、
最初ちょっと本当にいい人なのか判別に迷ったけど(笑)、
でもシビルからデイジーと付き合うなと言われてきっぱり断るシーンなんか、
「うわあ、この子すごいな。いい子だな」と素直に思わされました。
いい役者さんになってきたね☆
そしてトップ様(笑)笠原さん。
登場シーンで拍手が湧き起こるとわ!(爆)
上流階級のお高く止まったイヤ〜〜〜な女の子を熱演。
かなり分かりやすいイヤさでした(笑)。
それでも憎々しげにならないのは、
もしかしたら男性が演じてるからなのかもね。
そういう意味では、ライフがこの作品を演るのは
とても似つかわしいのかも。
客演の内山翔人さんが演じた生徒会長・クレアもハンサムさんでした☆
スポーツキャプテンでみんなの憧れの的、というのが分かる凛々しさ。
もちろん、女役なのよ。
でもバレンタインにチョコをもらっちゃうタイプ(*^ ^*)。
あとは厳しい先生の
ミス・グランヴィルを演じた楢原(秀佳)さんが良かったな。
ストイックな立場を貫いていて。
そういう意味でちょっと…(^ ^;;だったのが、
校長先生を演った倉本(徹)さん。
ラストなど決めるべきところではちゃんと決めてたんだけど、
何が可笑しいのかお芝居しながら素で笑ってばっかりで…。
何かハプニングがあって可笑しいならともかく、
何に笑ってるのか分からない状態で、置いていかれた気になりました。
あれはちょっと、どうなんでしょう。
でもでも本当に楽しい公演でした。
たとえ25周年記念の学園祭…けっこう歴史浅いじゃん、とか、
4、5歳で別れたお父さんの顔、10年後に見ても分からないだろう、とか、
デイジー・メレディス・スカラシップ、
ファミリーネームまでつけるのはさすがにやりすぎだろう、とか、
ところどころツッコミは入ったとしても☆
次回公演はまた『月の子』だそうですね。
及川くんのジミーにまた会えるのが楽しみです〜(*^ ^*)。
fin
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