2003年2月22日 17:00開演
音楽活劇『レディ・ゾロ

於 赤坂ACTシアター

   
チャーリー、復活…!!!(*T-T*)

前花組トップ、チャーリーこと匠ひびきさんの
宝塚退団後初舞台ということで行ってまいりました、ACTシアター。
共演者が草刈正雄だとか、脚本が新感線の中島かずきさんだとか、
そういうことはまったく知らないまま
(あ、でも杉浦太陽くんが出るのは知ってた)、
とにかく元気なチャーリーが観たくて行ってきたのですが、
本当に素敵なエンターテイメントでした!

ストーリー。
舞台は18世紀のアメリカで、
まだスペインの植民地だったロスエンジェルス。
伝説の英雄『怪傑ゾロ』は十数年前に殺されていたが、
その後も「ゾロ」を名乗る者が圧政に苦しむ民衆を助けていた。
ある日、広場でまた無罪の者が処刑されようとしたとき、
ゾロが現れ彼を助けるも、
そこにもう一人、赤い仮面を付けたレディ・ゾロが現れた。
互いに正体を見破り、
その後、本来の姿で対峙する農園の遊び人領主ルドルフ(草刈正雄)と、
本家ゾロの娘であるタニア(匠ひびき)。
少女時代ルドルフに父が殺された現場を見ていたタニアは
二代目ゾロを名乗るルドルフに復讐心を燃やすが、
開拓団の若者ジュリアン(杉浦太陽)らと共に
スペイン総督が運び込む新型小銃を奪い取ろうとして
罠に引っかかったところをルドルフに助けられる。
しかもルドルフはタニアをかばって崖に落ちてしまい、
代わってそこに現れたのは、
ルドルフと瓜二つのスペイン総督・レイモンド(草刈正雄)だった――!?

中島かずきさんらしい、
どんでん返しが何度もあったり、
細切れにギャグを盛り込んだり、
小ネタもよく練られて伏線が張ってあったりする本当に良くできた作品で、3時間10分を飽きることなく楽しめました(*^ ^*)。
アクションもいっぱいだし、
通路も何度も何度も使ってるし、
歌ったりも踊ったりもするし、
まさしく「音楽活劇」!

個人的には、
けっこう最初の方、ルドルフの邸のシーンで、
執事のベルナルド(治田敦)が登場しながら執事らしく
ツボの向きが曲がっているのを気にして直し、
それからお客様であるバステス少佐(藤本隆宏)がやってきて
お喋りしながらツボを動かしてしまったのを、
ベルナルドが捌けるときに再度直していったというような
愛らしい小ネタが好きでした(^ ^)。

キャストについて。

チャーリー。
ネタバレになってしまいますが、
最初の登場の時、客席の一番後ろで名乗りを上げ、
舞台まで駆け上がってくるんですね。
そのために後ろを向いたのですが、
その時目に入った、私の後ろの席の女性。
…ハンカチで目頭を押さえてました(*T-T*)。
チャーリーのファンなんでしょうか。
もう一度、こんな元気な姿が観られて嬉しいよね。
――そう思ったら、思わず私までもらい泣きしそうになりましたわ。

でも本当にねえ、カッコ良かったです(*^ ^*)。
やっぱり女性らしい格好をしたりしているときには
一瞬こっちの方が身構えてしまいましたが(笑)、
ゾロの格好で戦ったり、
フラメンコを踊ったりというシーンは、天下一品!

ルドルフ/レイモンドの草刈正雄氏。
初めて彼の歌声を聞きましたが、
なんていうか、…悪役っぽい?(爆)
いや、とても上手いんですが、なんだか妙な色気というかがあって、
悪い人っぽかったです(笑)。役柄的にもあってるんですが。
でもごめんね、「ゾロ」として働くにはもう少し
体が締まってる方がいいんじゃ…と思っちゃった(^ ^;;。

素敵だったのがバステス少佐の藤本さん。
彼はパンフによると、
競泳のオリンピック選手から四季に入って役者になったという
ものすごい経歴の持ち主だったのですが、
声もいいし、ガタイも大きくて魅せるし、お芝居も上手いし、
ちょっとコワレかけてた少佐を演じきってました(*^ ^*)。
今後が気になる予感…(*^ ^*)。

舞台をより一層盛り上げているように感じたのが、
執事ベルナルドの治田さんと街の警備隊長ビーラ軍曹の六角精児さん。
ちゃんとギャグも笑いを取れるのは、
本当にお芝居が上手いからでしょうね(*^ ^*)。
ビーラ軍曹がめっちゃアヤシイ「ガンマン・ゾロ・メガネバージョン」で
登場したときには、思わず拍手してしまいました(笑)。

その他の皆様も、アンサンブルも含めてとても良かったです(*^ ^*)。
カンパニーの雰囲気もいいらしく、
カーテンコールが終わって幕が閉まった後、
幕の向こう側から「ヒョ〜〜〜〜〜!」と
盛り上がった騒ぎ声が聞こえてきたのが印象的。

ああでもでも、
こんなときでさえ、
あまのじゃくなワタクシはつっこまずにはおれません。
以下、じょあん的ツボシーンについて。

これは舞台に非は全くないのですが、
現在ワタクシ、吉川英治『宮本武蔵』を読んでる最中なんですね。
ちょうど昨夜読んだシーンの会話の中で
「貴さま」と呼びかけてるシーンがあったのですが、
私は「たかさま…? この登場人物にそんな別名あったっけ」などと
思っていたところ、
どうやら「貴様(キサマ)」と読んで欲しかったらしいのです…(笑)。
それに気づいて一人ツボに入り笑っていたのですが、
今日、チャーリー演じるレディ・ゾロが
「♪貴様〜」と歌い始めたときにそれを思い出してしまい、
一人噴き出しそうになって手をおでこに当ててしまいました。
ごめんなさい、チャーリー、
けっしてあなたの歌に噴き出したわけじゃないのよ…!!

クライマックス、
レイモンド(のスタント)とレディ・ゾロ(のスタント)が
舞台奥で対決してるシーン。
ものすごいアクションで、
どったんばったん本気で痛そうなくらいなのですが、
…グーで殴ったり、背負い投げをしたりしてるんですね。
アクションをたくさん入れようという意気込みは分かるのですが、
あまり「レディ」ゾロのプリミティブな戦いは観たくないわ(笑)。
ていうか、フェンシングで戦うならまだしも、
グーで戦ったら普通負けちゃうでしょ、チャーリーの細腕じゃ(爆)。

同じシーン、
奥で戦ってる二人の前でケガをした太陽くんが一人悶えてるんですが、
奥の二人がスタントだと分からせないためとはいえ、
なんだかよく分からない様子でした…(^ ^;;。

ああでも、本当に楽しかった!
東京は明日で終わりだけど、
大阪では四月いっぱいやるみたいですね。
大阪近辺在住の皆様、オススメですよ〜〜〜(*^ ^*)。

そうそう、匠ひびき様宛に
真矢みきさん、愛華みれさん、春野寿美礼さん、瀬奈じゅんさんらから
お花が届いておりました(*^ ^*)。
瀬奈じゅんさんからの胡蝶蘭に付いてた札のシールがはがれかけてたので、
直して差し上げてから帰って参りましたわ☆

fin