5月のコンサートと同じタイトルの、今回のコンサート。
「私だけの輪舞(セカイ)が誕生する」とのサブタイトルに、
いったいずんちゃん(姿月あさと)が本当にやりたい世界とは
どんなものかしら、と、楽しみにしてきました。
――いろいろ考えるに、
アンコールでも歌われた「Heal the World」、これがすべて。
世界中を癒したい、ということなのでしょう。
自然を歌い、心の祈りを歌い、人間讃歌を歌いあげ。
大きく来たな、という気もしますが(笑)、
選曲や演出、ずんちゃん自身の言葉からその思いが(うっすらと(^ ^;;)
伝わってきました。
二幕構成で、一幕目はショー、二幕目はコンサート形式。
一幕目。
白と黒、善と悪、といったような
二律背反のあい入り交じる世界(たぶん)を
基本的にクラシカルな音楽とダンスで表現。
パンフレットには
「芸術の女神(ミューズ)による
聖なるアリアとダンスアダージョの饗宴」とありました。
一曲目から『カルミナ・ブラーナ』のオープニングで
どどーんと重く始まり、
間にずんちゃんの持ち歌である『夢想遊泳』や
サルサやタンゴのシーンなども挟みつつ、
果てにはベートーヴェン『第九』まで。
最初は
「確かに喋らない方が舞台に重みが出るよな〜」などと思っていましたが、
ちょっとだけ「ず、ずんちゃん、宗教がかってません…?」と
不安にさえ駆られるほど(爆)、 そういう世界、でした(^ ^;;。
カッチーニの『Ave Maria』、とても素敵だったけど。
でも今思い出すに、ずんちゃん、合唱をやりたいというくらい、
クラシックが好きなんでした。
カルミナも第九も、合唱好きな人は一度は通る道。
幕間にJ.ラターの『For the Beauty of the Earth』が流れたときには
ちょっとびっくりしましたが。
とてもいい曲なんだけど、
まだそんなに有名な曲だとは思ってなかったので。
(でも考えてみたら、テーマ的にはバッチリね)
お衣装も白いドレス燕尾や黒いドレス燕尾、
黒いスーツなど、男役時代を彷彿とさせる格好。
声域も下のドから上のミまで、という、
けっこう低めの音域で、
女性ダンサーに対してリフトまがいのことまでしちゃったりして、
ファンにはたまらなかったのではないでしょうか。
惜しむらくは舞台そのもののテンポがあまり良くなかったことかな。
自分一人の舞台(4人ダンサーさんがいたけど)だから、
お着替えの時間などにもやっぱり時間かかるし、
全体の空気が教会にいるような
ゆったりとした空間だったというのもあるけど、
もう少しメリハリが欲しかったような。
実はちょっとだけ睡魔にも襲われてしまいました(^ ^;;。
でも「TORN APART」などを朗々と歌う姿には
やっぱりシビれましたね(>_<)。
そして第二幕。
幕が開く前にががーんと流れる曲、それは『歓喜の歌』。
そしてペンライトを振るファンの皆さま。
…第九にペンライトか! と、ちょっと衝撃でした(爆)。
だって、アレンジされてるわけでもない、
本当にシンフォニーNo.9なのよ!
曲想とペンライトの似合わなさ加減ってば!!(笑)
幕が開き、
白いロングドレスの上に同じ生地のロングコートを羽織った
ずんちゃんが登場!
そして、あのいつもの喋り声で
「みんなで第九を歌いましょう!」…歌うのか!(笑)
しかもその後ずんちゃんが歌い出した『歓喜の歌』はドイツ語!
えええ? これをみんなが歌うの? 無理でしょ?(笑)
…と思ったら、
「じゃあ皆さんで、ラララで〜!」とのことでした☆
それからダンサーさんやバンドさんのご紹介。
相変わらずのお喋り口調&笑い声です☆
この時じゃなかったかもですが、面白かったエピソード。
「私って歌ってるときと普段とテンションが違うじゃないですか(笑)。
いつもかっちりしてると生きていけない(笑)」
だからそのだらだら喋りなのね〜(笑)、と、
私はある意味非常に納得していたのですが、
その時に会場にいた小さな女の子が
「同じだよ〜」と声をかけたのね。
それを聞きとがめたずんちゃん、胸を押さえてその子の方を見、
「そう? おばちゃん、同じ〜?」(爆)
――お、おばちゃん! 姿月あさとがおばちゃん!! なんてこと!!!
しかもずんちゃん、
「じゃあ今度、だらだらした歌うたうね〜」とおっしゃってました(笑)。
そうそう、ダンサーのうち二人は宝塚出身だったの。
二人ともお名前は変わっていたんだけど、
一人はこたっちゃん(達つかさ/現在は、天野裕子)、
もう一人は城華亜月ちゃん(現在は、AZUKI)でした!
頑張ってるな〜、と嬉しかったのですが、
考えてみたら二人とも宙組だったものね〜(*^ ^*)。
こういう繋がりもいいものですね。
それから最初に書いた「HEAL THE WORLD」を歌い、
もう一曲、前回のコンサでも歌った、
ずんちゃんがとても大切にしている曲という「祈り」を。
――圧巻でした。ふるえた。
歌い上げて曲が終わった瞬間、
会場下手の方からおじさんの声で「ブラボー!!!」と声があがり、
割れんばかりの大拍手!!!!!
本当にねえ、あの曲一曲に魂を吸い取られてしまいました。
帰り道、会場を出たところで何人か知り合いの方にお会いしたのですが、
なんだかどう口をきいていいのか分からなくて
早々に退散してしまったくらい。
お会いした皆さま、ごめんなさい。
今日の二回目で千秋楽(私たちが見たのは一回目、つまり前楽ね)
ということで、会場もけっこうな盛り上がり。
当然のようにスタンディングオベーションとなっていたし、
カーテンコールもかなり頑張って
客電がついてからも一度出てきてくれましたが、
もう一度歌ってくれるのはやっぱり千秋楽だったのでしょうね☆
fin
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