昼『エリザベート』、夜『ジキル&ハイド』。
一日のうちにこんなに濃い作品を二つも観るなんて、
我ながらなんてことをしてしまったんでしょう(^ ^;;。
本当に濃い、重い作品でした。
ずずーんと胸に重くのしかかってくるような。
「ジキルとハイド」と言えば、
とても有名なお話のはずなので詳しくは述べませんが、
実は私自身は「ああ、二重人格の人のお話ね」くらいにしか
知らなかったのね。
なので、そのお話の重さ、迫力にまったくもって圧倒されました(*T-T*)。
なにがすごいって、鹿賀丈史。
いつだったか『レミゼ』を観たときにも、
「やっぱりすごいんだわ、この人」と思ったのですが、
今回のジキルとハイドの二役の分け方ってば!
ていうか、とくにハイドの不気味さ、怖さ!!!!
お芝居の始まった頃は
頭がエリザから離れてなかったというのもあって
「やっぱり頭大きい…」とか思っちゃったり(^ ^;;、
なにより知念里奈と婚約するような年齢の青年には
申し訳ないけどまったく見えなかったこともあって(爆)、
ちょっと違和感を感じていたのね。
でも、マルシアが出てきたあたりからその違和感を感じなくなり、
そして薬を飲んで「悪」の存在――ハイドが表に出てきてからはもう、
そのオーラに呑まれてしまいました。
とくに圧巻は、
ジキルとハイドが対決するナンバーで、
1フレーズごとに声色や表情を変えて歌い上げるシーン!!
フレーズがだんだん短くなっていくにもかかわらず、
明確に二人がいるんだもの。すごかった…!!!
もう一人すごかったのがマルシア。
娼婦のルーシー役でかなり体当たりな演技をするのですが、
その迫力ったら!
それに歌も緩急のつけかたなど素晴らしくて、
とても切ない想いを感じました(*^ ^*)。
ときめいたよ、私。
あまりにも素敵だったので、
ハイドに殺されるシーンでは、
ずいぶんあっさり殺されてしまって残念でした。
もう少し、息も絶え絶えでも一曲歌わせてくれたっていいじゃん…。
ピストルで撃たれたわけじゃないんだし(爆)。
残念だったのは、知念里奈。
ジキル博士の婚約者・エマ役だったのですが、
まずジキルのどこを好きなのか、
本当に愛してるのかさっぱり分からない(^ ^;;。
それに、ジキル博士を取り巻く女性の対比としては、
汚れた世界を生きる切ない女性マルシアに対して、
純粋に婚約者を愛し抜く清純な女性であるべきだと思うのに、
歌っててもただわめき立ててる感じがしてしまって…。
確かにそういう役ってとても難しいとは思うし、
それを今回が初舞台だという彼女に求めるのは
ちょっとニンではないのかもしれないけど、
なんだかいろいろ残念でした(T_T;。
歌ってる顔もあんまり綺麗ではなかったのもね…(^ ^;;。
ラスト、撃たれて死んでしまったジキルを抱きしめながら
彼女が歌い始めたときには
思わずちゃぶ台をひっくり返したくなってしまったわ。
でも、そのジキルを撃った親友・アターソン(池田成志)は
面白かったです、やけにジキルを愛してて(爆)。
研究室にこもってしまったジキルを心配して
エマがやってきたときなど、
「僕すら会ってもらえない(んだから、君なんて無理だよ)」
と宣戦布告(笑)。
ジキルから「ルーシーにこの街から逃げるように言ってほしい」と
頼まれてルーシーの部屋まで来たものの、
伝言を伝えるだけで逃げるお手伝いをしてあげないところなんて、
実は本当に逃がす気はなかったんじゃ? と思うほど(笑)。
最後には「僕にはできない」なんて嘆きながらも
結局自らの手で殺してしまうなんて、
つまり誰にも渡したくなかったのね、と、
いいシーンのはずなのに一人笑ってしまいました(^ ^;;。
ああでも、本当にいいお話だったわ(*^ ^*)。
音楽そのものは、私自身は「エリザ」や「モーツァルト!」の方が
好きだけど、
本物の火を使ったり爆発したりなんだりという迫力は
さすがブロードウェイミュージカル。
飽きさせない展開でした(*^ ^*)。
惜しむらくは本当に「青年」としてのジキル博士のリアリティ(笑)。
そこからいろいろ考えてて、
――是非宝塚で、あさこちゃん(瀬奈じゅん)に演ってほしい!!!
という結論に達しました(爆)。
今すぐではないけど、
二年、三年後により大人になったあさこちゃんが演じたら、
震えるほどハマると思うの〜〜〜(*T-T*)。
どうですか、皆様!!
…劇団にお願いのお手紙書いちゃおうかな(笑)。
fin
|