今日の午後になって突然、Mさんから譲っていただいたご招待券。
もともと『椿姫』はとても行きたいけど
『エリザ』の時期だしお金的に厳しいな〜(^ ^;;と断念していたこともあり、
もう一も二もなくお返事。
お仕事も力業でクリアして(笑)、
同じく半自由業(ホント?)の雅壱さんをお誘いし、
行ってまいりました。
どうして行きたかったって、キャスティングの妙。
大地真央のマルグリットに赤坂晃のアルマン。
どうしたって気になるじゃあありませんか(*^ ^*)。
そしてそれは――期待以上の面白さだったのです(私たちにとって(笑))!
ストーリーについては、
あまりにも有名なお話だから割愛させていただきますね。
明日も朝早いし(^ ^;;。
それよりもっと書きたいことが…。
光GENJIの頃から見続けている赤坂晃氏。
帰りにパンフレットを見たら、私ってば彼の舞台をけっこう観ていました。
『SANADA』をはじめ、『魔女の宅急便』は大阪まで観に行ったし、
『big』だって観てました。
それなりにこなしてるな〜、頑張ってるな〜、という印象でした。
だけど。
だけどこの公演は、彼にとって当たり役になるのでは? というくらい、
素敵だったの――へなちょこで!(笑)
役柄的にへなちょこ青年貴族の役なんだけど、
そのへなちょこ加減が素晴らしい!!
特に第1幕。
マルグリットに初めて間近で会ったときの緊張からか
台詞を三回も言い直してみたり(単に噛んだだけだと思うけど(笑))、
マルグリットから「踊りましょう」と言われて
ワルツを踊るときにあまりにも腰が引けてたり
(わざとかそうでないのかよく分からない(笑))、
なにより、マルグリットの前に
片膝を付いて控えるポーズの必死なへなちょこさ!
愛らしい!!
口語を口語として取り入れた台詞まわしもよりへなちょこさを増長!
私と雅壱さんはず〜〜〜〜っと満面の笑みをたたえて舞台を見続けてました。
時には肩を震わせ、時には口元を抑えながら。
それから第2幕の冒頭で花道
(新橋演舞場には歌舞伎座のような縦一本の花道があるのです)から
登場したマルグリットとアルマン。
「あははうふふ」の世界を二人で築いているのですが、
本当に背中がかゆくなっちゃうような笑顔でとても素敵。
さらに第3幕でマルグリットに裏切られたアルマンが
仮面舞踏会の会場でマルグリットと相対するシーン。
「お呼びでしょうか、…マダム?」
その露悪的な口調のやさぐれ具合があまりにも似つかわしくて、
息を止めなくちゃ声に出して笑ってしまうところでした。
マルグリットが「そんなに私を悩ませないで」と言った時なんて、
心の中で「そんなに私を笑わせないで」と叫んでました(笑)。
ラストにマルグリットが死ぬシーンでは
やっぱり泣かせるお芝居をしてくれたのですが、
それでも、長椅子にマルグリットを抱きかかえながら座る
彼の足が揃っているのを見て、
「ああ、『マノン』でのあさこちゃん(瀬奈じゅん)は
カッコ良く足を開いて座ってたよな〜。
そういえばあの時、あさこちゃんは
真央さんの昔のビデオを観て研究したと言ってたよな〜。
そんな真央さんを抱きかかえて座る晃の足は揃ってるのか〜」
とツッコミを入れずにはいられませんでした(^ ^;;。
私や雅壱さんたちの間で一番のへなちょこ俳優は
『カルメン』にホセ役で出た錦織一清氏
(しかもカルメンは真央さん)なのですが、
赤坂晃氏にもへなちょこ俳優新人賞を謹んで差し上げたいと思います。
おめでとう!
5年後のあなたが演じるホセを見てみたいわ!
ニッキの元で修行を積んでね!(笑)
――そんな真央さん。
そんな真央さんは、本当にスターとはこういうものなんだ、
というオーラを発してました(*T-T*)。
第一幕冒頭、
マルグリットのお友達役(?)の松本紀保が出てきて
ちょっとお芝居をしていた(しかし、かなりキビシイお芝居でしたわ…(^ ^;;)ときには、
後ろのおばちゃんとかがさっきまで食べてたお弁当の片づけをしてるのか
なんなのか、いつまでもガサゴソうるさくて気になったのですが、
真央さんが出てきた瞬間から、劇場全体の空気が変わった!
空気がぴんと張りつめたものになり、うるさい音が全くなくなりました。
それこそ、お腹が鳴ったら聞こえちゃうくらいに(^ ^;;。
それでも『カルメン』のときには
その独特の台詞まわしとか動きとか、
独特の世界観は持ってる人だけど本当に上手いのかな、
良く分からないな、と思ってたのね。
オリジナリティがあり過ぎちゃって
どんなときでも「大地真央」みたいなイメージで。
でもね、今回、特に第3幕の、死の淵にいるマルグリットの演技を見て、
ああ本当に上手いんだ〜〜、と思ったです(*T-T*)。
もちろん彼女独特のものではあるんだけど。
とても素敵でした。
お衣装もどれも素敵だった!
あんまりピカピカしてるわけじゃないところが余計品があって良かった。
一番のお気に入りは一幕のラスト、
伯爵と夜食に行くために着替えた白いドレスかな〜。
それにしてもマルグリットは年齢不詳…(笑)。
アルマンは18〜20歳そこそこに思えるんだけど、
そんな彼を「大きな坊や」と呼んじゃう彼女、
どう考えてもアルマンより年上であることは確実だけど分からない。
さすが真央さん(笑)。
――ゴメンナサイ、
本当は上條恒彦さんや岡田真澄さん、今陽子さんらといった
そうそうたる顔ぶれが揃ってて、
しかも(松本某氏以外)とても素晴らしいお芝居をされているのですが、
私の意識の殆どはこの二人に集約されてました(^ ^;;。
あ、一点だけ演出にもの申す。
雅壱さんとも話していたんだけど、
マルグリットの死の床にやってきた結婚式前(?)の
ニシェット(松本紀保)とギュスターヴ(三上市朗)。
マルグリットが今にも息絶えそうになったとき、
ニシェットが手に持っていたブーケを落としているのですが、
あなた、そのブーケをマルグリットに渡さなくちゃ
あなたがこのシーンに出てきた意味ないじゃない!
あなた達が結婚することを報告する意味って、
マルグリットにも「結婚」をさせてあげたい、という意味じゃないの?
どうよ? どうなんでしょう?
ともあれ、本当に面白いお芝居でした。
歌ったり踊ったりしないのがホント残念なくらい。
歌える人たちだし踊れる人たちなんだから、
カルメンの時のように踊って見せても良かったんじゃないかな〜。
赤坂晃さんの次の舞台も気になってきたわ〜。
たいへんです〜(^ ^;;。
fin
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