建築現場


建築現場 2001年6月20日(北寝室内装完了)

 

5月中旬の入居以来農作業のために休んでいた建築作業を6月10日から再開し、6月18日までに北寝室内装、さらに残っていた巾木と廻り縁の取付を20日に完了しました。これで一応本宅の内装工事は全部終わりましたので完成とします。

家の内装全部を羽目板貼りで予定していたのですが全部が同じ仕様だと変化がありませんので北寝室だけにはビニールクロス貼りも挑戦してみました。天井と床は出来上がっていましたのでまずはクロス貼りのための下地処理からです。下地はCSP構造用合板ですので念入りにパテ塗りをしました。ついで壁紙貼りですが糊を付けるプロ用の機械はありませんのでビニールクロスには水を含ませておき、壁に直接糊を付ける方法で施工しました。これが大成功でした。上の写真には左側にちょっとしか写っていませんが浦安から持ってきたワードローブを組み立てました。ついで腰壁用の台木を取り付け羽目板を貼り、巾木と廻り縁を取り付けました。台木、巾木それと廻り縁も全部手作りですので結構時間がかかり11日間の作業でした。



壁下地作り


ビニールクロス貼りは何回か経験しており、下地作りが大切であることを知っていました。この家の下地はワードローブ裏と押入の一部に石膏ボードを使っていますがほとんどがCSP構造用合板です。石膏ボードの場合は表面が紙で平らですのでつなぎ目と釘を打ったところだけにパテを塗ればいいのですが、構造用合板それ自体は平らなのですがよく見ると釘穴やら節穴など結構凸凹です。ということで全面に念入りにパテ塗りをしました。業務用のパテ(10kg一袋で2100円)をプライマー水溶液で溶いて使います。一回目を塗った後でサンダー掛けをし、ついで上塗りをします。パテを塗る作業は強くしごく必要があるため手が疲れました。

2001年6月10日

パテ下塗り

業務用パテは粉状なので1Kgずつを適量のプライマー水溶液で溶いて使う。粘度を調整しながら水溶液を加えていけばいいのでパテ作りは問題なかった。それを下地合板にプラスティックへらでしごくようにして強く塗り込む。作業そのものは簡単だが全部の上塗りを終わる頃には手が痛くなっていた。

パテをあまり放置しすこし固く塗り難くなったのでもう一度水溶液を少し加え練り直したところ、練り直した直後はいい感じだったが、塗り始めると感じが違う。どうも一定時間経つと水分量に関係なく固まる性質があるようだ。結局、固まり始めたパテは使えず、もう一度粉から練り直しをした。10Kg一袋の1/4で十分はずだったが、終わってみると6kgも使ってしまっていた。



2001年6月10日

ドア枠上部の施工

ドア縦枠の所はドアを取り付けてから下地合板を詰めたので問題なかったのだが、上部は下地合板を枠開口部にあわせて貼り付けてしまったので枠と壁との間に20oもの隙間が開いてしまった。

とっかかりが何もないところで後から20oもの隙間を詰めるのはなかなか難しい。何とか材木をつめて数o位の隙間まで狭めておき、包帯をパテで塗り込んで補修した。ちょっと苦労したところである。








2001年6月11日

パテ上塗り

下塗りの乾燥に一昼夜かけ、翌日サンダー掛けから上塗りをしたところ。写真ではよく分からないがかなりつるつるになった。これでクロス貼りのための準備完了。

下塗りのサンダー掛けは電動サンダーを使った。部屋中にパテの粉をまいたように埃だらけになる。上塗りのサンダー掛けは手がけで軽くバリを落とす程度で済んだ。

昨日からの作業の埃がおさまったところでいったん大掃除をする。養生シートを取り替えられれば良かったのだが手持ちがなかったので敷いていたシートを外に持ち出し、ついた埃を雑巾掛けで落とす。これが半日仕事になってしまった。





ビニールクロス貼り

ビニールクロスはサンゲツの織物調7233を選びました。910巾が@300円/mです。20mあれば十分なのですが横縞あわせの歩留まりを考慮して30m買いました。糊はテレビでホルムアルデヒドなどのVOCが全く出ないと宣伝していたルーアマイルドを購入しました。同上のパテと一緒に函館の永浜クロス鰍ナ調達したのですが〆て税込み12,600円でした。檜節付き羽目板の平米単価が5,000円です。30u分ですと15万円ですのでクロス仕様の内装は1/10以下で出来るのです。これに手間賃が加わるのですが普通の住宅の材料費が分かったような気がします。t


2001年6月12日

ビニールクロス貼り開始

表面についた埃を落ち着かせる意味でもう一度プライマー水溶液を下地に塗る。乾く間にビニールクロスをカットする。

柄物の場合レピートと称し柄の繰り返し周期があるが、今回選んだ織物調は一見無地のようでレピート表示はない。しかしながら横縞(織り目)があり、それがずれると継ぎ目が分かってしまう。その周期は67pでビニールクロスの裏に印刷表示があった。この周期を確保しながら所定の長さにカットしたビニールクロスを準備する。ついで糊の準備。ルーアマイルドは見た目は普通の糊である。これを一定の水量で良く溶き、濃いめの糊を薄く均質に付けて貼るのがコツのようだ。購入したルーアマイルドは20kg入りだった。まずは2kgを溶いて準備する。これだけで全部のビニールクロスを貼ることができた。

同上の準備作業のため実際に貼り始めたのは午後からとなってしまったので6月12日は途中までで時間切れとなる。

左側の白い部分はワードローブ裏になる部分で前に糊つきビニールクロスを貼っておいたところである。

2001年6月13日

ビニールクロス貼り完了

同上の写真は北側にあたり西側に貼り継いでいるのだが、西側には窓があり、逆光で写真がうまく撮れないので省略する。

前文でも書いたがプロの手順は機械でビニールクロスに糊つけし約15分のオープンタイムをおいてから貼り付けるのだが、当方には糊を均質に付けカットも自動的に出来る機械がないのですべて手作業である。

ビニールクロスに糊を付けたあとでオープンタイムを取るのはなかなか難しい。広げておくと糊が乾いてしまう。このためのビニール袋も市販されているのだが、畳んで入れるので糊が着いた部分同士が接触してしまい後で剥がすのが大変だ。オープンタイムを置く理由はビニールクロスにある程度の湿り気を与えるためのようなので単に水に浸けたあとで15分程度放置することにした。単なる水だからくっついてしまうことはない。オープンタイム終了直前に糊を壁側に付け、湿り気が出たクロスをその上から貼り付けるとよけいなところがべたつくこともなくうまく貼れた。この手法はお勧めである。



2001年6月13日

ビニールクロス貼りの道具

奥の木製オープン箱がビニールクロスを水に浸けるための箱で自作である。ビニールクロスは一般に巾920oあるので横幅1m深さ10pある。水を浸けるとき、単にスポンジで浸ける方法もあるがなかなか全面に均等に水がつかない。必要な長さのビニールクロスを丸めて全体を浸け、丸めたのを解くように持ち上げると均等に浸けることが出来る。

前の方の道具類は右からパテ用のプラスチックへら、糊着け用スポンジ、ゴムへら、刷毛、ローラーおよびカッター定規である。ここには置いてないがカッターナイフは数本用意しておき、一回切る毎に刃を替えるくらいにしないと失敗する。ビニールクロスを一枚お釈迦にするくらいならカッターナイフの刃を毎回折って替えるのをケチってはいけない。










ワードローブ組立

ワードローブは浦安の家から持ってきました。セキスイ製のかなり大きなもので横幅が3mもあります。骨組みは鉄骨でそれに木製縦枠を後から取り付けるようになっています。くくり付けですので裏板はありません。壁がそのまま裏壁となりますのであらかじめ白無地のビニールクロスを押入内装工事の時に一緒に貼り付けておきました。(素材はDIYにあった糊つき白色無地のビニールクロスです。)

引っ越しの時に自分で解体したのですが2年もの間があいてしまうと解体手順を思い出せません。でも、4本ネジが余っただけで何とか組立を終わりました。


2001年6月14日

ワードローブ枠の組立

組立手順はまず土台板を配置し、レベルをとったあと鉄骨を取り付ける。鉄骨といっても鉄板をダブルコの字に折り曲げた50o程度の鉄枠なので木の支えが無いとふらふらする。上の写真は木製の横枠をはめ込んで固定した後である。ドアもこの鉄骨枠に取り付けられ、取付用ネジ穴がついているので狂いが出ない。

木製の横枠は30oのパーチクルボードに表面加工したものだが、これがめっぽう重い。一枚30kgくらいあるだろう。持ち上げるのに苦労したが、取り付けるとこの重さが全体をどっしりとまとめ上げるように出来ている。


2001年6月15日

ハンガーポールの固定

ドアを取り付けて開いたところ。ハンガーポールなどは木枠を取り付けてしまうとなかなか入らない。これが自由に動かせると便利なのだが。










2001年6月15日

ワードローブ組立完了

ドアを閉じたところ。浦安の家で使っていたときは右側に姿見の鏡を配置する構成だった。こちらではそれを左側に配置した。セキスイの組み立て家具は部材が均質に出来ておりこのような取り替えが可能だ。










台木と腰壁

いよいよ北寝室の内装工事最後の工程です。窓の下枠と同じレベルに台木を取り付け腰壁を縦に貼り付けました。台木は羽目板を運んできたときの木枠を解体した所、一部に檜が使われていましたのでそれを加工して使いました。こちらで檜の素材を手に入れることは出来ません。これを例によってルーターで削り、手作りの台木を作りました。少々時間がかかりましたが羽目板を下から差し込めるように工作してあります。ルーターの扱いも次第に慣れてきましたのでなかなかの出来です。

腰壁の高さは820oとなりました。一箇所だけ出隅のところがありましたが他には特に難しい所もなく無事取付を完了しました。巾木と廻り縁を工作、取り付けて完了です。なかなかシックな部屋に仕上がりました。


2001年6月15日〜16日

台木の取り付け

台木は17x30の素材を3分の坊主ビットと6oの直線ビットで削り、下側に羽目板を差し込むため2oの切り込みを入れたものである。ルーターを飾り工作に使うのはなかなか骨が折れる。気を抜くと削りすぎで素材がお釈迦になってしまう。削って取付まで一日半の仕事だった。

製品として入手できる台木は一般に唐松材なので白く均質なのだが味気ない。檜の台木は檜の羽目板とマッチしてなかなか良い。


2001年6月17日〜18日

腰壁羽目板の取り付け

台木下に羽目板を差し込めるように切り込みを入れて置いたので容易に取り付けることが出来た。

羽目板貼りは量も少なかったので半日で終わった。







2001年6月17日〜18日

北寝室の内装完了

ついで廻り縁と巾木を作り取り付けて完了である。

北寝室以外でも巾木と廻り縁を取り付けていなかったところすべてに取付を完了し、これで内装工事は完了。









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