iPod改造コーナー
"誰がこんなもの買うねん?”と言う非難の声の中、Appleが"iTunes to go"というコンセプトでiPodを発表したのが、早くも5年以上前のことでした。ご存知のようにiPodは奇跡的な成功を収め、Appleは今やMP3メーカーとして、PCメーカーとしてはなし得なかった文字通りのトップメーカーの地位に立つことが出来ました。明らかにSteve Jobsは賭けに勝ったと言えるでしょう。
既に初代機は5年も前のものとなり、Macと違って頻繁なモデルチェンジが行われていることもあいまってiPodの世界にもそろそろジャンク遊びが始まる頃なのではないでしょうか?
その中で出来ることはかなり限られているのですが、下記が私が行った改造?です。
1.iPod編
私が持っているiPodは基本的に初代のものと同様で、HDDの容量だけが10GBになっているものです。当時はMacのみの対応でしたし、定価も今から考えると有り得ないくらい高価でした(だから非難ゴウゴウだった訳ですが)。今となっては、大きさやバッテリーの容量などには不満がありますが、車専用にしている現在の使い方では、逆に今のものより丈夫なような気がして何ら問題がありません。
但し、唯一の弱点は操作ホイール部です。だからこそこれ以降はタッチホイール(実際には回転しない)になったのではないかと思いますが、実際にホイールが回転するために何かの事情でベアリングがおかしくなるのか、ちょっとした振動でもボリュームが下がったりして使いにくいことこの上ありません。恐らくAppleに持って行けば、(特に機能上問題無いので)バッテリー交換の対象として、6000円くらいでほぼ新品に交換出来るのでしょうが、これしか無いのならともかく、わざわざ金をかけるのはもったいないような気がします(これしか無ければ、バッテリー交換はバッテリの寿命も延びるらしいので、Appleのサービスはお勧めです)。 そこで行ったのが、以下の処置です。改造というほどのことはありませんが・・・。
1、真ん中のホイール部と決定ボタンを外す。 テレホンカードみたいな薄いものを使って右写真のようにすれば、簡単に外せます。
2、ホイール部の裏側に両面テープを貼る。 左の写真では分かりにくいでしょうが、ホイール部の内側に両面テープを貼っています。 コツとしては、テープを側面にかからないように貼ることです。側面にかかってしまうとボタンの反応などがちょっと悪くなったりします。
これだけです。
ほとんど苦労もしませんしカネも掛からないので、未だに初代を使っていて同じような現象に悩まされている希少な方は是非試してみて下さい。
2.iPod mini編
iPod miniは最新のnanoが回帰したように、外装の色を多数用意してみたり当時(といってもたかだか2年前のことですが)としてはコンパクトなサイズなどで、爆発的にヒットしました。確か私も国内発売と同時に入手した記憶があります。 iPod nanoが出たのと、コンパクトフラッシュサイズのHDDの容量がなかなか増えないので、今後も復活は難しいと思いますが、iPod自体がビデオプレーヤーとして進化して行くとすれば、15GBくらいの容量を持てればお手頃な価格の純粋なMP3プレーヤーとして、復活が有り得るのかなぁ、とも思っています。
但し、現状でも下記のように可能性が無い訳ではありません。
1、(nanoに較べれば)余裕のあるサイズ まだしも分解して組み立て出来ます。
2、徹底した省エネ(特に後期型) HDDを回さなければいけないことは問題ですが、それ以外では白黒の液晶や、今のnanoにも通じる省エネ型のチップが使われている。仮にコンパクトフラッシュメモリーに換えれれば、劇的にバッテリー寿命が持つかも。
3、設計年度が中途半端に古い おかげで最新のバッテリー技術でバッテリー寿命を大幅に延ばすことが可能。 しかしながら、コネクターは現行のものだしFireWireだけでなくUSB2.0にも対応している。
つまり、サイズはともかくとして、未だに不満が無い訳ではないバッテリー性能を向上させたiPodを造ることが可能な筈なのです。 例えば、ありがちな2泊3日の九州出張を考えてみると、(往復飛行機としても空港までの時間も考えると8時間+向こうでの移動やホテルでの暇つぶしを考えると8時間以上)16時間以上使う可能性がある訳でこれを無充電で済ますことは、現行の24時間スペックのnanoでも不安が残るのはユーザーならお分かりの筈です。ましてや、それ以上の出張期間を無充電で使いたいというなら100%不可能です。 少なくとも私の場合、充電するときは必ずMacに繋いで曲も入れ替えるようにしますから、HDDの容量はそれほど必要だと考えていません。スキップを考えても実際に聴ける時間の3倍ほどの容量があれば充分でしょう。そう言う意味では6GBでも問題ありませんし、4GBでも大丈夫なくらいです。(6GBに5分の曲が1100曲入るとして、24時間分で聴ける曲はたかだか300曲以下)。 nanoが出ている今なら”えっ?”と思うでしょうが、少なくとも2年前にはこれで充分と思ったくらいなので、サイズ的にも充電器も持ち歩くことを考えれば、miniの方にアドバンテージがあります。
で、目標は、本当に24時間以上バッテリーが持ってくれて、ついでに今は無い金色のiPod miniを造ることです。 以下はその苦労の顛末です。
発端は、HDDが死んでしまった(当初購入した)金色のiPod mini(初期型)でした。 家用のラジカセ代わりとしてスピーカーに繋いで使用しており、現行では入手出来ないというのも含めて気に入っていたので、Apple storeに持ち込んでバッテリー交換を依頼したのですが、壊れているものは不可で、修理すれば新品が買えるほどのカネが掛かるとのことだったので、諦めて帰ってきました。 で、仕方が無く会社の後輩から使っていない後期型のminiを譲り受けました。HDDが6GBであることと長寿命のバッテリーは良かったのですが、色がシルバーというのがどうしても気に入りませんでした。 そんなことをつらつら考えながら、日常的には初代のnanoを使っていたのですがバッテリー寿命の伸びた2代目のnanoが出て、色々考え始めました。
取りあえず調達したのが、750mAhの交換バッテリーです(私はここが日本への送料も無料ということで買いましたが、Yahoo!auctionなどでも結構出ている様です)。一応、精密サイズのプラスとマイナスドライバーが付いてきました。 初期型miniのスペックとしては400mAh(最長8時間)、後期型が500mAh(最長18時間)のバッテリーだったらしいので、 750mAhに換えれば大幅なバッテリ寿命の向上が期待出来ます。
まずは、練習がてら金色miniのバラしを始めました。バラし方は、検索すれば簡単に色々とヒット出来ますので、気に入ったところを見て下さい。上部は、精密ドライバーを力一杯差し込めば取れます。2カ所のプラスねじを外せば上部は終わりです。 下の方も同じ要領で何とか取れます。 更に結構厚めの金属板が抑えのために入っていますが、これも少々手こずりますが、ドライバーで取れます。 ここまでは何てことは無いのですが、油断しがちなのは右写真に見えているコネクターの部分です。注意して慎重に外さなければ、劣化している半田の部分を剥がしてしまう可能性があります(私がやりました!)。そもそも分解するということを考えていない上に、経年劣化のことを念頭に入れておかなければいけません。
ここまで済めば、電池交換は可能です。基盤の引き抜き自体はあっさりしたもんです。
振動対策のカバーをめくって出てきたご本尊のCF型の4GBマイクロドライブです。 念のために、これをメモリースロットに入れて 復活を試みましたが、当然認識してくれませんでした(完全死亡を確認)。
更に、基盤にCFカードを刺してMacに接続してみましたが、残念ながらやはり認識してくれませんでした。数少ない情報通り、やはりiPod miniはHDDでないと使えない様です。
もう一つ、仮に分解する方がおられた注意すべき点としては、 上の(ヘッドフォンジャックなどが付いている)部分は絶対に外してはいけません!先にも書いたように分解前提の構造ではないので、復旧不可能となります(私がやりました!)。 基盤の上に直接立てられた細いコネクター(何の保護も無い)で繋がっているだけなので、外せば再度差し込むのは人間業では無いと思います。
続きは後日・・・。
iset@mac.com
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