隠岐のマダイ

平成13年10月27日〜28日

  今季最後のマダイ狙いということで、ばんちさんとともに隠岐へ向かった。目指すは中ノ島の地磯。まだ暗いうちに渡礁できたので、さっそくマダイ狙いの仕掛けを準備。3本まで投入した時、最初に投げ込んだ竿のドラグがけたたましく鳴り響き、竿が吹っ飛びそうになった。あわてて竿を手に取り巻き始める。超大物ではないが心地よい感触だ。いきなり登場したのは38cmのマダイ「隠岐はなんていい場所なんだ」
 夜明けとともにカワハギをメインターゲットに狙うがアタリなし。いろいろ試していると、磯際に投入した竿にグーンという手ごたえ。いったい何かと思えば、30cmを越える立派なガシラ。これも関西ではそうそうお目にかかれるものではない「隠岐ってますますいい場所だ」しかし、肝心のカワハギの気配は感じられない。思い切って20メートルほどポイントを移動。反対側のわんどを狙ってみる。これが大当たり。単発ではあるがカワハギが小気味よい締め込みとともに上がり始めた。ひときわ鋭い引きで28cmも登場。さあ、今度は30cmだ、と思っているとドラグをジーッと鳴らすいいアタリ。しかし、ここで1回目の失敗。たまたま手元作業中だったので、しばらくほったらかしにしてしまったのだ。どうせカワハギだし・・・というナメた態度にバチが当たった。アタリのあった竿をあおると強烈な突っ込み。引きからしてカワハギであるのは間違いないが、かなりの型のようである。慎重にリールを巻き、さあ姿が見えるぞと思った瞬間、竿先が跳ね上がった。まさかのハリス切れ。カワハギもここまで大きくなると、鋭い歯に対する対策が必要だと思い知った。数分にわたって、あの歯でガジガジやられたら5号ハリスなんてすぐぶっ飛ぶわなぁ。
 やがて日が暮れ再びマダイタイム。時折アタるも30cm前後の大チャリコばかり。瞬く間に時計は10時を回る。来るなら今だと竿先を睨んでいるとコンコンというアタリ。ドラグは申し訳程度にジリッと鳴るだけ。またチャリコかと思い、ドラグを締めずに合わせてみる。ほら、チャリ・・・えっ。予想だにしなかった強烈な引きだ。あわててドラグを締めるが完全に後手を踏んだ。急いでハンドルを回し始めるが、強烈な引きでドラグでやりとりをせざるをえない。しかし、動揺しているためか調整がうまくいかない。緩めすぎたドラグを調整しなおして、再び巻き始めたものの、すでに魚は根を回り込んでいた。仕方なく糸を切る。2回目の失敗。
 もうワンチャンスはないのかと竿先を凝視していると、先程と同じようなアタリがきた。ためらいがちにドラグがジリッ。今度はぬからぬぞ。大急ぎでドラグを締め臨戦体勢に入る。大きく合わせるとすでに魚が根に回りこむ寸前。渾身の力で引っ張り出す。グリグリという嫌な感触ののちリールが巻けるようになった。今度はドラグを使わず竿でためてショックを和らげる作戦。少しずつであるが魚が近づいてくる。底を這うようで、しかもグングン首を振るマダイらしい引き。これなら50pは確実に越えている。しかし、悪夢は続く。またもや竿先が跳ね上がる。あわてて回収すると、最初に根から抜いたときについたらしいキズのところからハリスが切れていた。2度あることは3度ある・・・。
 呆然としていると突然雨が降りだした。続いて突風。そして大波。まだ夜半であるが釣りの続行は不可能。波打ち際は危険地帯と化した。道具を仕舞って足場の高いところに上げて、朝まで耐える。さらに明け方からは大雨となる。まるで滝修行である。やれやれ、大物を釣りたければもっと修行をしなさい、ということだろうか・・・。
 別の磯に渡ったばんちさんも天候には苦労したようだが、きっちり50cmアップのイシダイを上げていた。さすがである。いるんだなぁ、こんなのが。なんて隠岐っていいところなんだ・・・でも今回は背中合わせにある厳しさも知ったけど・・・。

釣果 マダイ38cm〜30cm 3匹、チャリコ級5匹
    カワハギ28cm〜20p 10匹ほど
    ガシラ 30cm〜25センチ 2匹

ばんちさんのイシダイの写真は「ばんちの投げ釣り放浪記」のフォトギャラリーにアップされています。

              

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