◇インドネシア総選挙 ゴルカル党の第1党が確定
旧スハルト体制を支えたゴルカル党が現在より8議席増の128議席を獲得して第1党に返り咲いた。メガワティ大統領が党首を務める闘争民主党は、議席数を現在の153から109に減らして第2党に後退した。ゴルカル党と第3党の国民かくせい党の連立が成立する見込み。
◇米大統領 反カストロ派への支援強化 2年で最大5900万ドル
ブッシュ米大統領は6日、キューバの反体制勢力に対する支援を強化するために、今後2年間で最大5900万ドルを支出することを決めた。米国からキューバへの送金や渡航に対する規制も強める。
◇スーダン内戦 難民11万人隣国へ 国連「世界最悪の人道危機」
スーダン西部で続く内戦で、政府軍の支援を受けたアラブ人民兵によるアフリカ系黒人住民の組織的な殺害やレイプが続発している。国連人権調査団が安保理に7日提出した報告書によると、焼き討ちなどで約130万人の住民が家を失い、約11万人の難民がチャド東部に流入している。
◇ASEAN安保共同体構想 行動計画案
ASEANが6月末の外相会議で採択する安保共同体構築の行動計画案が明らかに。ASEAN安保共同体の創設は2003年10月のASEAN首脳会議で決定。行動計画案の要旨は、▽平和維持活動(PKO)部隊を傘下に持つ「ASEAN治安維持センター」を創設▽人権問題に関する政府間対話を促進▽事務レベル協議を設け、人権憲章を制定▽加盟国間における犯罪者らの身柄引渡し条約を締結▽海賊の取り締まり徹底など、海事分野における各国治安当局の連携強化▽地域紛争解決へ向けた国連との協力関係強化▽紛争終結地域に対する支援体制の確立▽行動計画の進捗状況を確認する組織の設置―など。2020年までの構築を目指す。
◇チェチェン 大統領暗殺 死者30人以上
ロシア南部のチェチェン共和国の首都グロズヌイで9日、対ドイツ戦勝記念式典が開かれていた屋外競技場で爆弾が爆発。アフマト・カディロフ共和国大統領が死亡。カディロフ大統領は、昨年10月、プーチン政権の後盾で当選した。
◇PSI構想の一環 米、パナマと協定
世界船舶の半数が公海上臨検可能に
米政府は12日、世界で最も船舶登録の多いパナマと、公海上でも相互に船舶の臨検を認める2国間協定に調印した。米国が進める大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の一環で、既に調印している登録数2位のリベリアやPSI参加国を合わせれば、世界船舶の50%(トン数ベース)が臨検可能となる。
◇インド総選挙 政権交代へ 国民会議派8年ぶり
インド下院(定数545)の総選挙が13日、開票され、国民会議派を中心とする野党連合が217議席を獲得し、96年以来8年ぶりに政権を奪回した。与党人民党のバジパイ首相は同夜、敗北を認め辞任した。人民党など与党連合は186議席にとどまった。IT産業の振興に専門の省を設け、輸出力強化や公営企業民営化を進め、大国の仲間入りを訴えてきたが、こうしたグローバリズム政策が農民や貧困層から見放される結果となった。ソニア・ガンジー国民会議派総裁は、人民党側の「イタリア生まれの首相就任反対」に対し、早々に首相就任を辞退。国民会議派は19日、次期首相候補に90年代の経済改革で国民の人気が高いマヌモハン・シン元財務省を選出した。22日、シン氏は左派共産党(43議席)など左派政党と連立し、新政権が発足した。
◇比大統領選 アロヨ氏当選確実
◇東ティモール 国連が軍・警察権限全面移譲
19日、東ティモールの独立後の治安維持にあたってきた国連東ティモール支援団(UNMISET)の軍・警察権限が東ティモール政府に全面移譲され、権限移譲式が行われた。UNMISETの軍事部門に派遣されている陸上自衛隊施設部隊405人は19日で任務を終了、20日に終了式を行い、6月末までに帰国する。
◆世銀 創設以来1000億ドル不正流用 全援助額の3割
米国議会の上院外交委員会は13日、「他国間開発銀行の腐敗防止」と題する公聴会を開き、世銀、米州開発銀行、アジア開発銀行、アフリカ開発銀行などについて、当事者や専門家の証言を聞いた。冒頭で、ルーガー委員長は「世銀などをめぐる腐敗は深刻な問題で、目的外の不正流用は総額1000億ドル、全援助額4千数百億ドルの3割に達するという研究調査結果がある」と述べた。世銀には外部の独立した機関に財政・会計を監査させるシステムがない。
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