食・農・環境をめぐって



◇クローン家畜食用OK 米食品医薬局が報告

 米食品医薬局は、体細胞クローン技術で作られた牛、豚、ヤギなどの家畜のミルクや肉などを食用にしても安全だとする報告書をまとめた。これにより、来年中にも食用解禁に向け、正式決定する可能性が高まった。

◇「農業法人」各地に 農協グループ

 農協グループが農業経営の法人化戦略に乗り出す。高齢化などで農家が減っている地域を中心に、農協などが出資して農業生産法人を設立、経営者も派遣する。遊休農地などを集約して大規模で効率的な農業経営を実現するのが狙い。農業従事者の若返りに向け、一般の若年層から就農希望者を募り、各地の法人職員として採用することも検討している。

◇農作物被害3807億円 コメが8割

 農水省発表の農作物被害概況(10月15日現在、5月中旬以降)によると、被害額は3807億円にのぼる見込み。コメが全体の8割を占め、次いで野菜、果樹、雑穀・豆類。地域別では東北が最大で1652億円、北海道が607億円など。

◇水稲作況指数90「著しい不良」

 農水省が15日現在で調べた2003年産水稲の作況が27日、明らかになった。作況指数は全国平均で90の「著しい不良」を見込んでいる。

◇農産物宅配 利用広がる 市場規模400億円突破

 業界最大手の「らでぃっしゅぼーや」の会員数は、97年の5万1000人から、03年2月末の6万5350人(前年比6%増)に増加。同じく「大地を守る会」も会員数は、97年の4万100人から、03年3月末の6万4000人(前年比12%増)に増加。今年は、コメ不作で有機米などの割高感が薄れ、新米の売れ行が好調とのこと。

 

◆暑かった世界の9月 観測以来最高に温暖化くっきり

 米海洋大気局の解析で、今年9月の世界の平均気温が、観測が始まった1880年以来、最も高かったことが分かった。高温傾向は、特に日本やカナダ東部など北半球で目立った。大気局は「過去数十年以上続いている地球の温暖化傾向を反映」と分析している。

◆温暖化すると夏が来ない?! 梅雨明け 1ヵ月遅れも

 地球の温暖化が進むと梅雨明けが遅れ、日照不足に悩まされた今年の夏のようになる?―気象庁気象研究所の研究でこんな結果が出た。それによると今世紀末には、東日本では5〜10日、西日本から南西諸島では1ヵ月近くも遅くなり、梅雨が明けないまま立秋を迎える可能性があるという。

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