食・農・環境をめぐって



<<遺伝子組み換え(GM)問題>>

◇EU、GM農産物表示義務づけ
EU議会本会議は、GM農産物を0.9%以上含む食品や飼料に表示を義務づける法案を可決。新法は、これまで食品の一部のみが対象だった表示義務をあらゆる食品・飼料へ拡げ、更にトレーサビリティーの確立も盛り込んだ。

◇豪州、GMナタネを禁止に
オーストラリアのビクトリア州政府は、GMナタネの栽培を1年間暫定禁止すると発表。ナタネの主力3州が既に栽培を禁止しており、今回の決定で今シーズンの同国での栽培は実質的にできなくなった。

◇GM食品の安全で包括指針 国連委で採択
国連コーデックス(食品企画)委員会は総会で、GM食品の安全確保を目指す包括的な指針を採択。大豆などのGM農作物に加え、乳酸菌や酵母などのGM微生物を利用した食品も対象に含めた。市場で流通する前にアレルギー検査を行うことや市販後の監視・回収体制の整備を促す。

◇92%がGM食品の表示要求 米国世論調査
 米国のABCニューズの世論調査によると、GM食品についてその旨の表示を行うよう政府が業界に要請すべきだと考える人が92%。GM表示のある食品を避けると応えた人は55%で、女性では62%。農産物生産者とブッシュ政権は、GM作物のラベル表示に反対している。

◇GMトウモロコシ掛け合わせた品種 食品安全委発足前に異例のスピード承認
7月1日の食品安全委発足前に、除草剤耐性のGM品種と害虫抵抗性GM品種を掛け合わせた新しいトウモロコシ4品種などの安全性評価が、異例のスピード審査で「駆け込み承認」されていた―参院環境委で共産党の岩佐議員がそんな実態を明らかにした。問題のGMトウモロコシは、日本モンサント社などが5月29日に申請した4品種。申請翌日の30日に厚労省の薬事・衛生審議会に諮問され、同日の安全評価調査会で安全と確認。6月12日の同バイオテクノロジー部会で報告がまとまり、翌13日に意見募集(18日締め切り)、27日にスピード承認。厚労省は答弁で「通常、意見募集だけでも1ヵ月」と。

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