春休み終盤、桜の花が満開に咲き乱れる頃。公園にいる青年はカメラを手に満面の笑顔を浮かべる少女達を写真に撮る。
「次!わたし!わたし~」
「はいはい、わかってますよ。それじゃ桜の木を背景に撮るね」
青年の周りには3人の小学校低学年と思われる少女たちが嬉しそうに囲んでいた。彼女たちを写真におさめている青年。相田ケンスケだ。
ケンスケは少女たちの視線の高さに合わせるように膝をついて何枚も彼女たちの写真を撮る。
「おーし、たくさん撮ったな。今度行く時に写真持っていくから楽しみに待っててな」
「「「うん!」」」
「それじゃ帰ろう」
ケンスケは少女たちと手を繋いで公園を出ていく。
「あれは・・・」
その様子を赤い目をした女性が遠くから眺めていた。



終わる年齢=彼女いない歴。




「おはようさーん」
今日から3年生となり気持ちを新たにしたケンスケが学校に登校するといきなりシンジ、アスカ、レイ、ヒカリ、トウジ、カヲルから白眼視されている。
「うおっ!なんだよ。なにかあったのかよ」
シンジ、トウジ、カヲルが厳しい顔でケンスケに近づき軽く肩を叩いた。
「警察行こうか。ケンスケ」
「今なら罪は軽くて済むよ」
「ワシはお前を殴らなアカン」
「いやいや!いきなりなんの話だよ!」
今度はアスカ、レイ、ヒカリが肩を叩く。
「同年代に相手にされないからって小学生を狙うなんてサイッテー」
「不潔よ!相田君!」
「ロリコン」
「いや!待て待て待て!なんの話だかわからんぞ!」
「「「「「「問答無用!」」」」」」
ケンスケは学校に来て新学期早々6人にボコられた。


「ふ~ん、そういうことだったんだね」
「そういうことだったんじゃなくて、まず人の話聞いてください。マジに」
「だって、アンタじゃやりかねないから」
「ごめん相田君!相田君ならやりそうな感じがして」
「待て待て待て。これだけ長く付き合っているのに、どんだけ俺って信用されてないんだよ!」
休み時間、正座をさせられ尋問を受けたケンスケはことのあらましをみんなに話す。
ケンスケが少女たちを公園で写真を撮っていたのは半年前から師匠から言われて通うようになった児童施設に住む子供たちと遊ぶためだ。使徒戦役、サードインパクトなどで親を亡くした子供がその施設では暮らしている。同世代の友人と遊んだりすることはできるが、気軽に写真を撮ってもらえる機会がほとんどない彼らをカメラにおさめてこいとボランティアで通っているのだ。人柄が良く愛想のよいケンスケが少年少女たちにすぐに受け入れられたのは言うまでもないだろう。最初は嫌々通っていたケンスケではあるが、彼らが置かれている境遇に対する同情と、自分が彼らから必要とされているとわかると期待に応えようとできる限り土日祭日は児童施設に通うようにしていたのだ。
「ごめんねケンスケ君。レイ君が変なこと言うから・・・」
「お前のせいか!」
「ごめんなさい。どうしても相田君とそういうことが結びつかなくて・・・」
「そういうところに関しては否定できないけど、見かけたら声くらいかけてくれよ」
「ワシは信じてたで!ケンスケがそういう男やないってことをな」
「トウジ!お前が一番先に殴ったじゃねえか!」


「はあ・・・ひどい目にあったな」
ケンスケは写真を現像すると子供たちに写真を渡そうと児童施設へ訪れる。写真を渡した時の彼らの純粋な笑顔を見るのは今のケンスケにとってひとつの楽しみでもあるのだ。
「すみませ~ん」
インターフォンを鳴らしてドアが開くと院長先生がケンスケを出迎えた。
「やあ、相田君いつも悪いね」
「いえ、僕もあの子達と触れあうのは楽しみですから」
「あはは、相田君は子供が好きなんだね。保父さんに向いているよ。それじゃ子供たちを呼んでくるよ」
院長はそういうと子供たちを呼びに奥へと入っていく。ケンスケは玄関先に備え付けられているソファーに座って子供たちを待っていた。すると奥から大勢の子供の声が近づいてくる。
「おにいちゃ~~~ん!」
「おお、来たな」
ケンスケが腰をあげると子供たちが嬉しそうにケンスケに駆け寄ってきた。しかし子供達と一緒に制服を着た女子生徒も一緒に来ていたのだ。
「ほらほら、嬉しいのはわかるけど廊下は走らないの」
その眼鏡をかけた女子生徒にケンスケは見覚えがあった。
「あれ?もしかして山岸か?」
「え?・・・ああ!相田君!?」
「久しぶりだな!アメリカに行ってたんじゃないのか?」
「半年前の帰国したの。まさか相田君とはね。本当に久しぶり」
旧友との再会にマユミにも自然と笑顔がこぼれた。


「そっか、みんなも元気にしているのね」
「ああ、相変わらずうるさい連中だよ」
帰りにマユミとケンスケは喫茶店に寄って最近のシンジ達のことをマユミに話す。
「碇君、惣流さんと婚約したなんて」
「意外か?」
マユミは首を振った。
「そんなことないわ。中学の頃からあの二人は意識しあってたの知ってますから」
「山岸さんでもわかっちまうとはな。どんだけわかりやすいんだよ」
「だって、私がいた頃に怪物の騒ぎがあったでしょ?そのときに碇君が惣流さんを命がけで庇ったって話、彼女が声を大にしてましたから」
「あ~あれか、でもそのあとに惣流のやつ私には心に決めた人がいるのよ~って言ってたやつだろ」
「そうそう!彼女そうやって碇君の好きな人は自分だって言って、そう言っておけば変な虫がつかなくなるだろうって考えたんでしょうね」
「碇のやつ苦笑い浮かべてたけどな」
昔話に花を咲かせる二人、マユミは遠い目をする。
「あまり長い時間一緒に過ごしていないはずだけど、こんなに思い出話があるなんて思いもしなかったわ」
「ああ、思い出してみると色々あるもんだよな。それだけあいつらのキャラが濃いって話だけど」
「でも、久しぶりだわ。こんなに他の誰かと話をしたのも、こんなに笑ったのも」
「そうなのか?でも、山岸みたいな大人しいヤツだとアメリカは肌に合わないか」
「そうね、あそこの国は自己主張が強い場所だから。強く言えない人はあそこじゃいじめの対象になるの。私は大丈夫だったけどね・・・大変だったのは男性からのお誘いね。すごく強引だし」
「なるほどね」
「だから、こっちに来てすごく落ち着いた生活が送れているわ。それにしても、相田君がボランティアで児童養護施設に来ているなんて想像もできなかったわ」
「まあ、な。師匠に言われたからな」
「大きなお友達希望じゃないのね?」
「あのさ、なんでそうなるの?」
「冗談よ。相田君っていうとミリタリー系の趣味な危ない人ってイメージがあるから」
「ミリタリーか・・・もうやめたよ。高校に入る前に」
「そうなの、今はカメラ一筋なのね」
「まあね」
ケンスケはカメラを愛おしそうに触りながら答える。
ケンスケがミリタリーの趣味をやめたのには理由がある。中学を卒業し高校へと入学する前の休みのときだ。いつものようにネットで軍事関係の動画や画像を漁っていると「Genocide」というワードが目に入った。何の考えもなしにサイトを覗き動画を見ると、見慣れた制服を着た男女が黒づくめの兵士たちに一方的に殺されているシーンだ。それは監視カメラの映像と思われ音声は一切ないが、それはサードインパクト後にネルフが密かに発信した映像だった。その映像からは声にならない彼らの悲鳴が聞こえてくるようだった。そして見慣れたその制服はネルフのスタッフだった。
ハーグ条約も適用されずに虫けらのように殺されていくネルフ職員。すべての映像を見終わった後、ケンスケはそこで初めて自分が冷や汗をかいていることに気が付いた。シャワーでも浴びて気分を変えよう。そう思って振り向いた先には自分が集めたモデルガンや迷彩服が飾られていた。それは見慣れたものでありどれも愛着があるものである。だが、ケンスケにはそのどれもが硝煙と血の入り混じった匂いを発するものに感じたのだ。純粋な恐怖が嘔気となりケンスケを襲い、トイレに駆け込むと胃の中のものをすべて吐き出した。そして、その日のうちにケンスケの部屋からはミリタリー系の物がすべて部屋の中から消えていた。
このことはシンジですら知らない。あくまでも「飽きたから」という文句で言っているからだ。
マユミは愛おしそうにカメラを撫でるケンスケを見て本当にカメラが好きなんだなと思った。



数日後、学校の授業が終わると高校生活最後の大会に向けて運動部に所属するクラスメイト達は急いで教室を飛び出していく。そんな中、いつものようにシンジ達は帰り支度をしていた。
「センセ、今日はネルフに用事はないんやえろ?久々にみんなで遊びに行かんか?」
「そうだね、たまにはいいか」
「それならカラオケでも行かないかい?」
「カヲル君カラオケは前に行ったじゃないか。他のにしようよ」
シンジとトウジ、カヲルが話をし始め、そこにアスカ、レイ、ヒカリの3人が混じる。たまには別の遊びをしようと提案したシンジではあったが、結局はみんなでゲームセンターにいくことになった。
「ケンスケ!みんなでゲーセンいくんやけど、お前も来るよな?」
トウジがさも当然のようにケンスケに声をかけるが、ケンスケは首を縦に振らなかった。
「わりぃ、ヤボ用があってな。じゃあな」
ケンスケはそれだけ言うと荷物を持って教室を出て行った。
「なんや、珍しいこともあるもんやな」
「そうね、どうせバイトでもあるんじゃないの?」
トウジとヒカリの言葉になるほどと納得する3人。しかし、レイだけは違った。
「怪しいわ」
「綾波?どうしたのさ」
「あの相田君が、ゲーム大好きの相田君が断るなんておかしいわ」
「バイトなら仕方がないじゃない」
「いいえ、バイトなら最初からそう言うはず、でも何も言わなかった。これは何かあるわ」
「レイ君、そんな大げさな・・・」
「心配だわ。尾行しましょう。デートとか言って相手がラ○プラスとかだったら目も当てられないわ」
「どんだけ評価低いんだよ!」



ケンスケは駅前の噴水のベンチで座っている。その後方100mに彼らはいた。
『こちらタンゴ5、目標を補足』(トウジ)
「こちらHQ、タンゴ5引き続き監視を続けて」
『こちらタンゴ6.目標に近づく人物は見えないわ。指示を頂戴』(ヒカリ)
「こちらHQ、気を緩めないで、不意打ちを受けるわ」
双眼鏡を覗きながら続々と入る無線をレシーバーで受けるレイ、その後ろにシンジとアスカがある。
「あのさ・・・綾波」
「なに?タンゴ3。それと、今は私のコードネームはHQよ」
「いや・・・その・・・不意打ちってなんなの?」
「わからない?これは極秘の潜入ミッションなのよ。見つかれば敵は警戒するわ」
「敵って・・・」
「シンジ、諦めましょうよ。あのナルシストホモもノリノリなのよ」
アスカが指差す向こうでは、ケンスケにのそのそと近づいていくダンボールがあった。
『こちらスネーク。目標に接近した』
「流石ね。とてもブランクがあるとは思えないわ」
「いやいやいや、そもそもカヲル君はやったことないし」
「ダンボールで近づけば気が付かれないってどんだけMGSの影響受けてるのよ!」
駅前の噴水に近づくダンボール。ぶっちゃけ怪しすぎる。テロリストも裸足で逃げ出す怪しさだ。その証拠に動くダンボールを見ても誰も何も言わない。誰しも全力で見て見ぬふりを決め込んでいるのだ。
「流石はスネーク、誰にも気づかれないなんて」
「いやいやいや、みんな二度見するほど気が付いてるから」
その時だ。ヒカリ(タンゴ6)から連絡が入る。
『こちらタンゴ6!目標に近づく女性を見つけたわ!』
『ワシもや!あれは・・・見覚えがあるな・・・』
「こちらHQ,今確認に向かわせるわ。ダンゴ3出番よ」
「なんで僕が・・・・」
レイに指図されアスカに同情された目を受けながらシンジはケンスケが待つベンチを見る。制服を着た女子高生がケンスケの前に立った。
「あれ・・・山岸さん?」
『ああ!思い出したわ!中学の時に一緒だった』
「そういえばそういう人もいたわね」
ケンスケとマユミは少しだけ話すと一緒に歩きはじめる。
「尾行しましょう。行くわよ」
『わかったで!』
『行きましょう!』
ノリノリの3人と疲れた2人は尾行を始める。
ケンスケとマユミは楽しそうに雑貨屋を巡ったり、本屋に寄って児童書を選んでいる。
「なんか、いい雰囲気ね」
ヒカリの言葉に一同頷く。
「山岸さんが付き合いそうな人のイメージとはかけ離れているけど、あれはれで結構お似合いかもしれないわね」
「そうだね、アスカの言う通りだよ」

尾行を続ける5人。目の前にいる二人は裏路地へと入っていった。
「あそこの通りは・・・」
トウジが怪訝そうな顔をする。
「どうしたのトウジ?」
「いや、最近あそこの界隈は物騒な連中が多いって聞いたことがあるんや。何事もなければええが・・・」
その時だ。
「キャーーーーー!」
女性の悲鳴が聞こえる。急いでケンスケ達が入った路地を見るとマユミが不良に腕を掴まれ、ケンスケが腰を抜かしたように尻餅をついていた。
「彼女を離せ!」
ケンスケが立ち上がって果敢に不良たちに立ち向かうも逆に殴られて倒れた所に蹴りが入った。
「ぐはっ!」
「相田君!相田君!」
不良たちは倒れたケンスケをあざ笑っている。

「クソが!ワシがパチキかましたるわ!」
「トウジ!落ち着いて!」
怒り狂うトウジをヒカリが止める。
「なんで止めるんや!」
いきり立つトウジの前にレイが割って入る。
「鈴原君、ここで問題を起こせば鈴原君が必死で勉強して入ろうとしている医大への推薦が獲れなくなるわ。ヒカリさんはそれを心配しているの」
「ダチがやられて黙っておれるか!推薦なんぞクソ食らえや!」
「僕が行く。あいつら全員ブチのめしてやる!」
怒り狂うシンジを今度はアスカが止めた。
「シンジ落ち着いて!アンタの手は料理で人に感動を与える手なの!あんな奴らの血で汚さないで!」
「じゃあどうしろっていうのさ!」
怒りを露わにするトウジとシンジの前にレイが凛とした声で言った。
「私にいい考えがあるわ」


「相田君!もうやめて!」
泣きながら訴えるマユミ。ケンスケは何度も立ち上がっては不良たちに立ち向かい、そして地面に倒される。ケンスケの顔は血まみれで服も血と土で汚れている。
「ギャハハハ!無理だっつーの!」
「バッカじゃねえの?」
あざ笑う彼らの声も届かないようにケンスケは立ち上がる。
「もう諦めろよ。女と金を置いていけばいいって、簡単じゃねえか」
それは彼らにとって最後の忠告なのかもしれない。何度痛めつけても立ち上がり向かってくるケンスケにうんざりしている。ケンスケは首を横に振る。
「諦めるかよ・・・アイツは、何度も殺されかけて・・・それでも立ち上がって、諦めなかったんだ。俺は、そんな友達を尊敬している・・・ここで諦めたら、俺はアイツと一緒に笑える資格を失っちまう。諦めてたまるかよ!」
男には時に負けるとわかっていても立ち向かわなければならないこともあるという。昔、シンジがことあるごとにお経のように唱えていた台詞がケンスケの脳裏に強く響く。『逃げちゃダメだ』これはなけなしの勇気をかき集めたケンスケの最後のプライドなのだ。
「ちっ・・・もう死ねよ」
うざそうに吐き捨てるとケンスケの胸ぐらを掴み、そして殴りかかろうとした時だ。

「待て待て~~~~~~~~い!」
威勢のよい掛け声と共に、お面をつけた男2人、女3人が突如現れた。
「青レンジャイ!」←レイ
「赤レンジャイ!」←アスカ
「あ、赤れんじゃい・・・」←シンジ
「青レンジャイ!」←トウジ
「青レンジャイ!」←ヒカリ
「5人揃って!」←レイ

「「「「「ゴレンジャイ!」」」」」




「・・・・・・・・・・・・」


「さあ!早く逃げるのよ!」
それはマユミとケンスケにかけられた言葉だ。しかし・・・・

「やべえぞこいつら!」
「逃げろ!関わっちゃいけねえ!」
不良たちが逃げ出した。

「・・・おまえら何やってんだ?」
ボコボコにされたケンスケがものすごく冷めた表情で問いかける。レイはお面を外すとニヒルに笑った。
「ふっ・・・作戦通りね」
「どこがよ!」
「アスカわからない?こうやってインパクト狙いでいけば戦意が喪失する。ついでにキチ○イに見られて相手も恐れ報復をしてこない。完璧よ大丈夫」
「綾波、それ大丈夫とは言わないよ。そしてキチ○イに見られたのは合ってるよ」
レイにつづいてシンジ、アスカ、トウジ、ヒカリもお面を外した。
「みなさん・・・もしかしてついてきたのですか?」
マユミの呟きにヒカリが慌てて頭を下げた。
「ごめんなさい!つい気になって・・・」
「まあ水に流してや。危ないことにならんかったし」
「おまえらな・・・」
助けてもらった以上ケンスケは何も言えなかった。何も言えない代わりにケンスケは笑い出した。それに続けてみんなも笑い出す。
「はあ・・・なんかカッコ悪いな俺」
自傷気味呟くケンスケ。マユミは首を振った。
「そんなことないわ。逃げずに最後まで立ち向かってくれてすごく嬉しかったわ」
「山岸さん・・・」
マユミはハンカチでケンスケの血をふき取ると手を差し伸べた。
「相田君、施設のみんなが待ってるわ。行きましょう」
マユミに手を引かれながら児童施設へ向かうケンスケ。その背中をシンジ達は優しい目で見守った。
「ケンスケも男になったのぉ」
「そうね、相田君のこと少し見直したかも」
「ええ、でも、少しカッコつけすぎだけどね」
5人はアスカの言葉に笑いあった。

「そういえばカヲル君は?」
「そういえばいないわね」
「どこに行ったの?」


その頃カヲルは・・・・
「君さ、双眼鏡とトランシーバーを持ってダンボールの中に隠れてなにしてたの?正直に言いなさい」
「・・・メタルギアソリッドごっこを・・・」
警察署で取り調べを受けていた。


数日後、マユミとケンスケは正式に交際をスタートした。あのようなシチュエーションを経た二人なら自然な流れなのかもしれない。それはまたある日の放課後にケンスケの口から告げられることになる。
「ねえ、みんなで放課後遊びに行かないかい?」
「お!カヲルから誘うとは珍しいの。ヒカリ行くで」
「うーんたまにはいいか。アスカとレイさんも行きましょう」
「ええ、構わないわ」
「シンジどうする?」
「アハッ最近カヲル君、音ゲーにハマッているからね。行こうか。ケンスケも行くだろ?」
ケンスケは申し訳なさそうに手を横に振った。
「わりぃ、俺はこれからデートだから」
ケンスケは嬉しそうに小指を立てて彼女ができたことを彼らに告げる。
するとどうだろう。シンジ、カヲル、トウジ、アスカ、レイ、ヒカリはケンスケに白目をむいている。
「おいおい、待て待て。なにかおまえら勘違いしていないか?」
ケンスケの言い訳も虚しく、ケンスケは6人から肩を叩かれた。
「ケンスケ、警察行こうか」
「今なら罪は軽くて済むよ」
「ワシはお前を殴らなアカン」
「サイッテー」
「不潔よ!」
「ロリコン」
「だからそっちじゃねーよ!」





あぐおさんからの投稿です。今回はケンスケ話です。

青春してますね……。何故か風評的に改善されてないのが笑えましたが(笑)

素敵なお話でした。楽しめた後はぜひあぐおさんに感想をお願いします。

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