一月二二日(土)夜、中央本線の急行「アルプス」(新宿二三時五〇分発)で、スキーに出かけました。目的地は乗鞍高原で、実は仲間は業界団体のスキーバスで前夜に出かけたのですが、私は土曜日に用事があったので1日遅れて追いかけたのです。

 最初に時刻表を見たときに、快速の予定臨となった八四二一Mの運転日が「一月一五・二二・二九…」とあったので、てっきり土曜日の夜中には走るものだと思ったのですが、よく見るとこの列車は〇時〇二分発!。ですから「一五・二二・二九…」という日付は金曜の夜中を意味していたのでした。

 2日前に指定券を買い、当日は、十分にセントラル・ヒーティングして(つまり、体の中から暖まるものを飲んで)から乗車しました。指定席車内はがらがらで、途中から乗った人を入れてかろうじて1車両一〇人を越えるというくらい、自由席も四割ぐらいしか埋まっていませんでした。これでは八四二一Mが走らないのもしかたがないようです。

 さて、この列車は四時一〇分に松本に着きますが、松本電鉄の始発は六時三六分です。二時間半も未明の駅で待つのはばかばかしいので、そのまま「アルプス」で信濃大町まで乗ってからまた引き返すことにしました。このあたり、会社の連中は「なんと物好きな」という反応でしたが、でもどう考えてもこれがもっとも安くて暖かく過ごせる方法です。

 松本では二〇分停車して、信濃大町に着いたのは五時〇五分、後を千葉発のシュプール号が追いかけてきました。

 まだ暗い駅周辺を少し歩いたのですがたちまち冷えて戻り、駅待合室のストーブにあたって待つことしばし、五時三二分の松本行き始発に乗りました。うとうとしているうちに六時二二分松本駅のはずれのホーム着。朝食代りにパンを買ってから、同じホームの反対側から六時三六分の松本電鉄に乗車したところ、2両編成の電車に乗客は私一人。今までも乗客三、四人の列車に乗ったことはありましたが、一人というのは初めてで、やっぱり落ち着かないものです。三〇分のうちの終わりの一〇分はスキーに行く高校生7人のグループが乗ってきて、「完全貸し切り」という事態は避けられましたが。あとは新島々からバスでした。

 
 このルート、昼間の速い特急なら新宿・松本二時間四五分、松本電鉄三〇分、バス一時間一〇分で、正味合計四時間二五分ですが、バスは冬期一日5本ですし、実際にはかなりかかるようです。これに対し、帰りの貸し切りバスはまったく渋滞なしでしたから正味四時間ちょっと、休憩を入れても四時間四〇分ぐらいでした。ただし、私の乗らなかった行きのバスは、中央高速の雪のため渋滞し、相模湖付近では2qを走るのに一時間かかるなどして、結局一〇時間半かかったそうです。