神保町 昼食ニュース

2007年5月号

2007年5月3日記

神保町劇場


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 先月も書いたように,すずらん通り周辺でビルの建て替えがいくつか進行中である。ある日,そのうちのひとつ,すずらん通りの1本南,Sバーミヤンの裏のブロックで建設中のビルに,予定の名前が「神保町シアタービル」と書いてあるのに気づいた。
 あれ,どんな劇場ができるのだろう思っていたら,4月23日の読売新聞に「吉本興業の劇場 7月オープン」という記事が出て,見たら神保町の話だった。それによると,7月に「神保町花月」をオープンするという。
 あわててネットを検索すると,すでに1月に発表されていたようで,「お笑い専門劇場」の神保町花月は収容126席,ビルは小学館が建設中で,地下には映画館「神保町シアター」も併設する,などとなっている。知らなかったのだが,そもそも吉本興業の東京本部は少し前から神保町にあるのだった。
 5月2日に通りかかったところ,同ビルのシートが外されていて,テント風またはタケノコ風の外観が姿を見せていた(写真右の2番目)。

 かつては神保町にも(岩波ホール以外に)映画館があった。いずれも私は直接には知らないが,靖国通りのタキイ(今は改築工事中)の場所に日活,さくら通りに東洋キネマがあった(東洋キネマの特徴ある建物はずっと後まで残っていた)。
 さらにさかのぼれば,錦町3-3あたりにあった錦輝館は,1900年に初めて「活動写真」を上映した場所として歴史に残っている。ただし,錦輝館は,映画館というわけではなく,演劇や政治演説会なども行われ,時には言論弾圧の舞台にもなった。
 明治・大正のころには芝居小屋もいろいろあったらしく,そのうちのひとつが今度の劇場の「源流」となった吉本の「神田花月」で,1922年に「川竹亭」という寄席を買収して発足し,東京大空襲で焼失するまで神保町にあった。

 70年代から80年代あたりには,大手町から神保町へ,ビルとオフィスが押し寄せてくるような感じがあった。それ以前から,本の街・学生の街だったが,そこにサラリーマンの街という性格が加わり,また一方でスポーツ用品店の街ともなって,多様な要素が複合した街になった。今夏,神保町はますます複雑化しそうである。

◆ 初 訪 問

 4月は久しぶりに,新規開店に出会わなかった。
 「FU second」という店を初訪問した。美土代町の四川一貫のはす向かいにあり,昨年10月に開店したという。朝からやっていて,夜はイタリアンバールとなる。
 ランチは3種で,A, B がオムレツ,Cがオムライス,各 \800。食べてみたのはCで,洋食屋の古典的なオムライスとは違って,トマト味のライスの上にオムレツがのったものだった。小サラダ,スープ(2種から選択),小さなデザートがついていて,なかなかの充実度だった。

◆ その他の動き

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 古くからある蕎麦屋「満留賀 静邨」に貼り紙が出て,右隣にできた新しいビルへ移転し,5月7日から営業するとのこと。

 靖国通りのスタバの向かいの立ち飲みの店「たちっぱなし」が,昼に弁当の販売をしていた。ふと見上げたら,この店には右のような看板(?)が掲げられていた。


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