仙豊かな自然に囲まれ育まれるニッカウヰスキーの

 第二の蒸留所「宮城峡」。

 「美しい自然がおいしいウイスキーを生む」

 そう言って竹鶴政孝は蒸溜所の木々の伐採を極力禁じた。

 そのおかげで宮城峡蒸溜所は今でも豊かな木々に

 囲まれている。


大麦麦芽を乾燥させる乾燥棟(キルン塔)。

ウイスキーの独特なピート香は、大麦麦芽を

ピートでいぶして乾燥させる間に

自然に染み込んだ香りだ。
 


 宮城峡蒸溜所のポットスチルは、胴体部分に膨らみを持つ

 「バルジ型(ボール型)」。

 そして上部のラインアーム(冷却器へつながるパイプのような部分)

 は上向きになっている。

 この胴体とラインアームの形状からは、一般的に軽やかで

 スムースなモルトが生まれるとされている。
 


北海道余市蒸留所のポットスチルは

「ストレートヘッド型」で胴体部分に膨らみがない。

また、上部のラインアームは下向きになっている。

この胴体とラインアームの形状からは、

重厚でコクのあるモルトが生まれるとされている。
 


 
 竹鶴政孝は宮城、岩手の川という川に沿って蒸留所の適地を

 探したが、ここぞという土地には巡り会えなかった。

 広瀬川と新川川の合流点までたどり着き、祈るような気持ちで

 川原に下りて川の水を飲んでみた。

 政孝は「おい、ウイスキーを持って来い」と言った。

 グラスにウイスキーを入れ、川の水を汲んで作った水割りを飲んだ

 彼は言った。「実に素晴らしい水だ。ここに決めよう!」

 写真は新川川伏流水。


いよいよお楽しみの試飲だ。

試飲会場には所狭しとウィスキーが並んでいる。

無料試飲を終え、有料試飲へ向かう。
 


 有料試飲では飲み比べセットを選択。

 余市(15年)、宮城峡(15年)、カフェグレン(12年)の3種だ。

 この後、宮城峡(25年)も追加する。

 手持ちのおつまみも広げ、テーブルは立飲み屋状態に・・・。

 


試飲のあとは御土産コーナーを物色する。

試飲でほろ酔いになり、気持ちも大きくなっており

ついつい買い物しすぎてしまう。

宮城峡蒸留所限定品シングルカスク

「カフェグレン12年」「シェリー12年」を購入。

NIKKAの売り上げに貢献した。
 


 森、水、自然を大事にする竹鶴政孝の熱い思いは今でも

 受け継がれており、スコットランドのハイランド地方を思わせる

 北の風土は、重厚で、力強いウイスキーを生み出している。

 NIKKAのウィスキーが美味しいのも当然か。





    

こうして宮城峡蒸留所の見学は終了した。

竹鶴政孝の熱い思いが伝わってくる良い蒸留所だと感じた。

次の蒸留所見学はどこになることやら、楽しみである。

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