マレーシア・ブルネイの旅9日間

食った食ったよく食った!

2001.4.28(土)曇のち晴 <いざペナンへ!>
 このところ毎年1度、海外旅行に行くようになったため、旅行前の緊張感がなくなったというか、"パスポートはもたっけー、服は?歯ブラシや髭剃りは?"という準備も億劫になってきている。 昨晩も適当に鞄に突っ込んでろくにチェックもしなかった。

 5:30に起床。もたもたしていたら家を出た頃には7時前。あちゃー。やばいやばい。これじゃどう考えても出発の2時間前なんかには着きはしない。電車に飛び乗り、どかっと席に座ったとたん 忘れ物を思い出した。海パン、短パン、シャンプーなどなど。普段なら虫除けスプレーや携帯ライトなども鞄には入って万全の態勢なのだが。。。後でとても後悔することになる。
 結局、遅れに遅れて成田の第二ターミナルに着いたのは出発時刻の50分前。着いて唖然。めちゃくちゃ人がいる。GWの初日とはこんなもんなのか!すると、放送でチケットカウンターから自分が 呼び出されているではないか。まずいまずい。ダッシュでチケットを受け取り、ボーディングパスを発券してもらう。見れば出発の入口は長蛇の列。まともに並んでいたら自分の乗る便は飛んでいってしまう。 やべーやべー。人の良さそうな夫婦の前に「すみませーん。飛行機が出ちゃうので割り込ませてください」と何度も頭を下げて列に入れてもらった。あぶないあぶない。周りはみんな気がたっている。

 ほー、なんとか出発だ。まずはクアラルン・プールまで6時間半。退屈なので映画を2本も見てしまった。ブルース・ウィリスの「アンブレイカブル」とメル・ギブソンの「What Woman Want」。内容はそれぞれ シリアスで不気味な前者とコミカルで笑える後者。メル・ギブソンが軽い役でいい味を出していましたかね。16:35にK.L到着。あーしんど。時差は1時間。

 ペナン行きの飛行機はなかなか出発せず結局20分遅れた。くそっ。しみこうには成田に向う途中、携帯に「先に行ってくれ」というメールを入れておいたが返事がなかった。まさか待ってねーよなー。と 思いながらも一応のこと探す。やっぱいない。へん。
 両替など悠長にしていられないのでLIMからもらったRM紙幣でチケットを買ってタクシーに飛び込んだ。このタクシーの運ちゃんが陽気でよく喋るのだが、まったくアンポンタンで近道しようとしたら道を間違えて、 最初行こうとしていた方向とは全く別の方へ行ってしまい、仕方なく違うルートで行く事に。まーなんとか着くだろう。近ちゃん達を待たせて申し訳ないが。。。あんぽんたん。あんぽんたん。あんぽんたん。

 ホテルに到着したのは8:20頃だっただろうか。急いでタクシーを降りると、近ちゃん、塩やん、とよよんのお出迎え。いやーわりーわりー。LIMの神戸の里親さんに挨拶し、近ちゃんに案内されて部屋に荷物を置いて、 さー、前祝の宴だ!
 タクシーで中華料理の店へ到着。LIMのとうちゃん、かあちゃん、おじさん、おばさん兄弟、従兄弟と勢ぞろいだ。みなさん2年前に会ったことのある懐かしい顔ぶれ。おっとーLIMの嫁さんを紹介してもらわねばー。 「どーもこのたびはおめでとうございます」です。そして、ん?見たことある男女のぺアがおるおる。いっひっひ。
 美味しい中華を堪能し、お喋りもおもしろ可笑しく、楽しい楽しい宴でした。しかし、長い一日であった。ふー。
2001.4.29(日)曇のち晴 <LIM王の晴れ舞台、感動の披露宴>
 起きたのは8時頃だった。久々にのんびりできた。塩やん達に声をかけ朝食へ。バイキング形式なので朝からたんまりと食べてしまった。みんなで食べる朝食は楽しい。それにしてもしみこうの △〇さんと話している時の「なー」は聞いていって「くっくっく」という感じだ。塩やんも思うだろ?

 11時からTea Partyという儀式に始まりLIM達の結婚式は始まった。二人とも白でき決めている。新郎新婦が親族にお茶を一人一人についでいくという日本にはない風習のやりとりでなんとも アットホームな感じだ。
 そして、そして、いよいよ披露宴の開始。司会はLIMのいとこである愛ちゃんのバイオリンの先生だそうだ。各種楽器演奏、歌、スピーチ、司会全てをそつなくこなすマルチの司会さんだった。 途中「桜坂」や「TSUNAMI」を歌ってくれたのには恐れ入った。

 里親の水〇さんのスピーチを皮切りに、式は順調に進み、ケーキカット、積み重ねられたグラスにシャンパンをついでフラッシュがぱちぱち。近ちゃんの英語を交えた見事なスピーチ。 嫁さんの友人のキャップが送る感動的なスピーチ。全てが新郎新婦二人を祝福の気持ちで包んでいた。
 LIMのおじさん達は素晴らしいおじさん達だ。皆さん大いに場を盛り上げてくれた。四男のおじさんは式の随所で気をきかせてくれた。キャップのスピーチでしんみりとした時にははすかさず。 司会の人に「Rock'n Roll Please!」と声をかけ家族で前に出て踊り、みんなを誘う。物静かな二男のおじさんもみんなと混じって楽しそうに踊ってくれていた。そして、三男のおじさん (ナインティナインの岡村に似ているおじさん)も大活躍。近ちゃんのスピーチを中国語に訳し、親族のみなさんに読んでくれたり、LIMが最後に挨拶している時にぐっと言葉がつまってしまうと さっとステージに上がって背をぽんぽんとたたき励ます。新婦のお父さんも言っていたが、これほど皆さんで盛り上げ支え、楽しく感動的な結婚式はりませんね。LIM、本当におめでとう!

 式の余韻を残しながらホテルでのんびりと寛ぐ。立派なプールがるので泳がなきゃ損。海パンを買って自分も「どっぽーん」。ふいー気持ちいい。でも、はしゃぎ過ぎてちと疲れたかな? 塩やんは近ちゃんに「海坊主」みたいだなと言われていた。確かにそんな感じだ。でもこのあだ名はこのあともっと強烈なあだ名で霞んでしまうことに。。。

 夜はLasa Sayanの近くのオープンテラスの店で友人、新婦のお父さん、お兄さんとみんなで会食。サテーや鳥の足の他ちょっとエスニックで多国籍風な料理の数々。なかなか美味しかった。
2001.4.30(日)晴 <ペナン巡り・シーサイドビューで最後の雄叫び>
 早朝6時に一度目を覚まし、しみこうたちをロビーに見送りに行く。しばしの間会うこともないだろうから「んじゃ、元気で、ばいばい」とタクシーの乗り込む彼らに手を振る.タイ、 カンボジア・アンコールワットへ向う彼ら。地雷を踏んでサヨウナラにならないように。

 10時にロビーに集合。LIMがマイクロバスを一日チャーターしてくれた。いざ出発!いえーい!街を行き交う人々を見ていると中〇さんがあることに気付く。そう、バイクに乗っている 人が皆上着を逆さに来ている。両腕に通して前から着ているのだ。何とも不思議な感じだ。しかし、よく気がついたナー。このおねーちゃんよく喋る。なかなかおもろい。

 さて、ジョージタウンに到着。まずは昼の腹ごしらえ。飲茶だ!飲茶はいつもながらいろいろなものが食べられて楽しい。皆さんも満足の様子。食った食った、よく食った!

 そして、観光スタート。最初の蛇寺へ。蛇を持って写真を撮らせようと「蛇にーちゃん」が蛇を渡そうとしつこい。とよよんにそれはまかせ、ちょんちょんと自分も触ってみる。 何だかゴムのおもちゃみたいだ。女性陣は度胸があって記念に「パチリ」。でもこの写真、本当にホテルに届くのかなー?
 屋台でココナッツにストローをさして飲み。マンゴスチンにかぶりつく。あー懐かしい味。近ちゃんがバスの中で一人居眠りしていた。パチリ。

 次に訪れた寺は結構広い大きな寺で階段を上るだけで息が切れる。そこで、「馬」と書かれた石のキーホルダーを買う。何故か端に"河内"と書いてある。何故?何故?仏教寺といっても 日本と違って随分と派手な感じがした。

 近ちゃんがとよよんや塩やんに「ドリアンを食べさせたい」という希望をLIMが聞いて、途中、車を止めて果物を売っている屋台による。そこで切ってもらって食べれるように店の人に交渉する。 おーこの匂い。この味。懐かしい。とよよんはばくばく食っていった。1個分まるまる食ったんじゃない?そのあと物凄くでかい「寝釈迦」を見に行った。しかしでかいなー。寝てりゃー釈迦も楽だろう。

 今回のペナンのメインは何と言っても「食」を楽しむこと。ペナン巡りの最後を締めくくるのはガーニードライブの屋台。LIMがわざわざ車を止めてくれて懐かしの屋台。久々にペナンのLAKSAを堪能しました。満足満足。
 そして、食いだおれツアーからホテルへ帰還。でも、まだ本日の「食べる」はまだ終らない。30分ほど休んだ後、シーサイドグルメで雄叫びの夜が待っている。

 少し天気が心配だったが何とかもってくれた。だって晴男がいるもんそらや大丈夫でしょ。LIMの父さん、母さん、兄弟、おじさん、おばさん、従兄弟が今日も大集合。そしてわれわれ日本からの面々。カニにかぶりつき、 ビールを沢山飲み、またまた楽しい宴に。塩やんは愛ちゃんに「たこみたい」と言われてショックを受けていた。その場で「塩たこ」と命名。「塩たこー」と指をさされて愛ちゃんに呼ばれて彼は大ショック。子供好きな彼は しばらくショックから立ち直れないでしょう。ははは。

 宴は盛り上がり、食は進み、ビールがぶがぶ、楽しいお喋り。なぜか場が「イッキ大会」になっていた。シーフードは美味しかった。
 LIM家の皆様方とのお別れは寂しいが、今日は本当に楽しい夜でした。皆さんまた、いつか、どこかで会いましょう。
2001.5.1(月)晴のち曇  <いざボルネオ島へ!!>
 朝4:30に起床。昨晩まとめた荷物を一応Checkし、さてさて出発です。近ちゃんはまだ夢の中のようだ。"んじゃね"と小さく声をかけると"むにゃむにゃ"。

 タクシーは5時ぴったしに来た。一昨日の夜とは違って道はがら空き。40分ほどで空港に着いてしまった。こんなことならもっとのんびり出てきてもよかったなーと後悔する。ペナン→KL、KL→コタ・キナバル、 コタ・キナバル→サンダカンのフライトチケットを発券してもらう。一日に3回も飛行機にのらなけりゃーならんのだからなんと面倒くさいこと。そして、眠くて眠くて仕方がない。あっ、と気付いたらKLに着いていた。
 そして、KLからコタ・キタバル行きの飛行機に乗り換え、また爆睡。ふっ、と気付いたらもう着陸しているではないか。人がどんどん降りていく。うんじゃー俺も降りるかと荷物を持って外へ出る。ところが。。。。 「ありゃ? コタ・キナバルはこんなにちっこい空港か?まさか!」。うわーやべーやべーどっかの乗り継ぎの空港だ!!!やけに早く着くと思ったんだよ。どうみても1時間早い。うわー!とダッシュしてフライトチケットの 半券を見せ、事情を説明し再び飛行機に乗り込んだ。ひゃー危なかった。
 コタ・キタバルにはそれから30分くらいで到着。どうやらさっきのはルブアン島の空港だったらしい。コタ・キナバルは大きな空港なので、そこで両替、そして、リコンファームを済ませた。む、これで安心安心。 そしてやっとサンダカンに到着しました。ふぁー、ついたついた。

 そして、タクシーで市内に20分ほどで到着。ロンドン・ホテルという名ばかりの安宿へ。そこで、ホテルのおっさんにツアーの情報はあるかと聞いたら直接にツアー会社に掛け合ってくれ、こっちに後で来てくれるという。そりゃありがたい。
 ツアー会社のおっさんに明日と明後日にスカウのジャングルクルーズとセピロックでオランウータンに会いたいと言うと、何とかアレンジしてくれるという。そりゃラッキー。どうやら自分一人でも何とか予定を組んでくれるようだ。 これで1泊2日のジャングル&オランウータンツアー決定!
 明日からの予定が決まりほっとする。さてさて、街を探索するかとぷーらぷら。しかし、暑いこと。中華っぽい店に入って鳥の麺を注文する。店のおっちゃんが陽気でここのヌードルはうまいと言っていた。 確かに鳥の味がスープにしみてなかなかのもの。ただ麺がやたら粉っぽかったかな。飯を食ったら眠くなった。究極の幸せ、昼寝タイム!ぐーぐー。

 夕方、海岸線を散歩すると沢山の人達が涼んでたむろしていた。釣りをしている人もいた。何が釣れるんだろ?ガイドブックに書いてあるように郵便局の前には屋台がつらなっていてミー・ゴレンを食べた。何だか暑くて食欲がそれほどないが こういう時にはエスニックは意外と腹におさまるものだ。あー、これで今日も一日が終る。食って、寝て、歩いて、また食った。それだけの一日だったが。。。まっいっか。
2001.5.2(火)晴のち雨 <何ともアドベンチャーな1泊>
 ツアーの初日。これから最終的にスカウへ向うはずだ。10:40にきのうのおっちゃんと一緒に来たねーちゃんが運転手と一緒に迎えに来た。ちっさなマイクロバス。ねーちゃんはジョビィ、ドライバーはアーワン。 一度事務所へもどり荷物を積み込み。いざ、スタート!
 積み込んだ荷物はガソリンタンク、野菜が入った袋2つ、缶詰など食材らしきものが入った袋1つ、シーツなど。ん?ん?なんだこりゃ?と思うがあとで事情が飲み込める。

 確かにスカウまで辿りついた。しかし、遠かった。舗装された道をひたすら1時間半、スカウ方面と表示された所から舗装のないでこぼこ道に入りここからまた1時間半以上。スカウの波止場に着いた時2時半を過ぎていた。 ただ、思ったほど遠く感じなかったのは途中、いろいろと3人でお喋りしたからだろう。ジョビイはなんと18歳だった。来年結婚すると嬉しそうに言っていた。
 波止場でボートに荷物を積み込み、だっだっだーとモーターボートで進んで行く。ボートに乗ると風が心地よく頬に風をあててくれる。ふーっという感じだ。

 30分くらいで目的地?らしき所へ到着。二人の若いにーちゃんが出迎えてくれる。自分も荷物と一緒に上陸する。ところがジョビィもアーワンも船から下りてこない。ん?なんじゃ?と思っていると、「明日9時に迎えに来る」 と言われた。今日の泊まりは自分だけらしい。昨晩泊まっていたらしい白人2人が代わりに船に乗り込み行ってしまった。

 自分を出迎えてくれた2人の名はラスディとサリヒン。3人で荷物を持って歩くこと5分。ロッジが見えてきた。今日の寝床はどうやここらしい。
 さてさて、ジャングル生活のスタートだ。持ち込んだ食材はどうやら今晩の晩飯のおかずになるようだ。そしてガソリンはモーターボート用。納得納得。
 こりゃかなり原始的な生活になりそうだ。トイレはあるがここで大をする勇気はない。「シャワーは?」と聞くと「OK、OK」と言って連れて行かれたところには大きなドラム缶がああって水が溜めてあった。 じょうごで水をすくってからだにかけるらしい。やはりそういうことかいな。ははは。

 4時に「探検に出かけるよ」とラスディに言われ、2人でボートに乗り込み出かける。途中どしゃ降りになって「まじかよー」と思ったが、借りたレインコートで万全だった。それにいろいろな動物を見ることができて大収穫だった。 まずは感動のテングザルとの対面。いやーこれが見たかったんですよ。図鑑で見たとおりの鼻がびよーんとでかい顔。何とも不思議です。そして、洞窟の中に入るとたくさんのコウモリが。他にも動物園の世界の昆虫コーナーでしか 見たことがない不思議な昆虫などなど。探検気分でとても楽しめた。 

 夜はサラヒンが料理に腕を振るう。現地の野菜を使った一品。釣った魚のフライ。カレーのかかったチキンなどどれもとても美味かった。食後はロッジに彼らと一緒に済んでいる5匹の猫と戯れ、ギターの上手な2人とビールを 飲みながら歌を歌い、カードでゲームをしたりしてハッピーな一日が終った。寝床は蚊やの中。
2001.5.3(火)晴ときどき雨 <オランウータン大集合!!>
 6時に朝の探検に行くぞとラスディに言われたので早朝から目を覚ます。ロッジの周りは朝靄がかかり、沢山の鳥の声が聞こえる。まさにジャングルの中にいる感じだ。6時と言った本人は起きてくる気配なし。 きのうはしゃぎすぎたのだろう。ねこちゃんたちと戯れながら自分一人でロッジの周りを探索するとあちこちの木にいるいる。リスや猿。ちょこちょこと動いてはこちらの様子を伺っている。そーっとそーっと観察。
 そして、びっくりしたのは全長1mほどのオオトカゲが目の前をのっそのっそと歩いて行くではないか。うわー、びびった。一瞬ワニかと思ったよ。

 ラスディは7時頃に目を覚まし二人ででかける。「sorry」を連発していた。昨日の雨のため、下がぬかるみとても歩きにくい。岸には鳥たちが沢山あつまっていた。沖縄でみたような木がたくさん生い茂っていた。 森林浴はとても気持ちがいい。

 朝の探検から帰るとサラヒンがパンケーキを焼いて朝食の用意をしてくれていた。しんぷるだがなかなか美味。しかし、彼らは毎日よくまーずーっとここで生活できるもんだなーと思う。街に戻ればTVのある生活があるらしく 「ドラえもんは知っているか?」としきりに言っていた。ラスディがドラえもんで、サラヒンがのびたらしい。いやはや楽しい二人組だ。

 9時頃、3人でボートに乗り込みだっだっだーと30分。船着場へ着くとアーワンが迎えに来ていた。ラスディとサラヒンに別れを告げいざセピロックへ。
 アーワンが言うには船着場の近くには昨晩、野生の象が何頭か出現したそうだ。マレーにも象がいるんだ。

 セピロックはオランウータンの保護区。本当は野生のオランウータンが見たかったのだがなかなかそのチャンスは少ない。ここへくれば確実にオランウータンをみることができる。といってもアーワンによるとそれでも 運が悪いと数匹しかみることが出来ないという。さてさて今日はどうだろうか。
 昼過ぎに着いて食事をして、敷地内のインフォメーションセンターの椅子で昼寝をする。2時まで中に入れないそうだ。飯食った後は毎日寝ているナー。

 保護区といっても木々で覆われた自然の景観。オランウータンはいるかいなー?と歩いていくと出てくる出てくる。いったい何匹いるんだ。でかいのちーさいの、かわいいの厳つい顔したの。いるいるいっぱいいる。 何とも表情が面白い。あまりにも沢山のオランウータンをみて(一生分見た)、おーえーわという感じだ。

 夕方にサンダカンの街につきアーワンと別れる。運転ごくろうさんでした。海岸線できれいな夕日を眺め、また屋台で今日はナシゴレンを食べた。辛いこと。でも深みがある美味さ。

 ベッドで文庫本を読みながらまどろむ。旅先で本を読むのがこれがまたいいんですよねー。夢枕獏著「神々の山嶺(上巻)」読了。
 あしたはいよいよ石油の国ブルネイ入りだ。

2001.5.4(金)晴 <コタ・キナバル散策&ブルネイ入り>
 朝起きてトイレに行ってとんでもないことになった。今までトム・ヤムクンなど辛い料理は何度も食べたことがある。ただ、辛いといってもその時食べた料理全てが 辛いわけではなく量はたかがしれている。そう、お〇つが熱いのだ。まさにHot!辛いをHotというのがおーまさにという感じだ。まいったまいった。

 朝食を済ませ7時頃ホテルをチェックアウトしてタクシーで空港へ。よく考えるとこの旅。移動日は殆ど早起きだ。まー昼寝するからいっか。
 8:20にサンダカン空港を出発。窓側の席だったので、途中キナバル山など見事な光景を楽しむことができた。今日も2度飛行機に乗らなければならない。しかも コタ・キナバルで4時間ほど時間があく。街を散策すっかいな。

 1時間もかからずコタ・キナバルへ到着。タクシーを捜しながら、その前に空港に郵便局があったので絵葉書を送る。日本まで0.5RM=15円。安いもんだ。
 タクシーに乗ったはいいが、どこへ下りればいいんだろう。ま、街の地図の中心あたりにしておくか。運転手に「どこまでだ?」と聞かれ「ガヤストリート」と答える。 10分くらいで到着した。朝食を早い時間に食べたので腹が減ってきた。大衆食堂に入って福建麺を食べる。飲み物を聞かれ「Cold Tea」と答えたら激甘な紅茶が出てきた。 シュガーレスにしなかったのは大失敗。周りの連中は食事をしながらミルクティーを飲んでいる。何かへんな感じだ。

 さてさて、散策だと歩き出すが、とにかく暑い。陽があたっているところなどまともに歩けやしない。本屋を見つけて逃げ込むように涼む。おっ、日本の漫画がいろいろ あるじゃないか。ドラえもん、北斗の拳、GTOなどなど。マレー語なのでちんぷんかんぷんなのだが、外国語を感じるには漫画はなかなかいいと思いGTOを買ってみた。 あとでじっくり読んでみよう。
 ところで、ペナンで工事中のところなどに表示をちょくちょく見かけた「AWAS!」。塩やんが「あれってどういう意味っすかねー?」と気にしていたが、マレー語、中国語、 英語が並んで表示してあったので分かりました。<AWAS!・注意・Caution!>だそうです。

 海岸沿いには船着場が幾つもあって、島へ渡ってのエコツアーの客引きが沢山いた。時間があれば島へ渡りたいのだが、残念。
 船着場を過ぎると大きな建物が見えてきた。どうやら市場らしい。サンダカンの市場とは違ってかなりでかい。市場だけでなく店の数や街の雰囲気など、すべてを比較しても コタ・キナバルの方が大きい街ですね。中華などの食べ物やも多く。滞在するにはコタ・キナバルの方がいいのではないでしょうか。しっかし暑いナー。
 街最大のショッピングも立派だった。「なんとか中心」というのがショッピングセンターというかデパートというか。その手の意味のようだ。Tシャツ、ポストカード、民芸品など を物色する。
 さんざんぷらぷらしたので少し疲れた。街の散策はもーえーわ。次のフライト時間もせまってきたし、そろそろ空港へ戻ろうとタクシーに乗る。さー、ブルネイへ!

 13:30発。14:00頃にはブルネイに到着し、あっという間だった。それでも入国審査をし、パスポートにハンコをポン。30分でこんなに気軽に隣の国へ行けるのだからなんだか不思議な感じがする。
 空港で両替をすると1Bドル=65円。マレーシアで1RM=30円だったので急に物価があがった感じがする。タクシーも空港から市内までマレーシアなら10〜15RMだったのが、20〜25Bドルとなって物価は 一気に4倍だ。とほほ。

 さて、ここで、ブルネイについて少し説明が必要だろう。国名は正式にはブルネイ・ダルサラームという。国は国王が統治し、石油で潤う国である。国王のスルタン・ハサナル・ボルキアはビル・ゲイツ に抜かれるまで「世界一のお金持ち」だったという。
 一方、国民の生活は?というと、この王様立派な王様で個人所得税なし、公共料金は安くて住宅ローンの金利は0.5%。平均収入が月20万程度でもかなり生活水準は高いという。一家に車が普通2台あると いうからたいしたもんだ。ちなみに原油の4割、天然ガスは99%が日本へ輸出されている。日本との結びつきは強いのだ。

 タクシーのから窓をみやると街の様子がいままでに比べるとかなりきれいに感じる。さすがブルネイ。Capital Hotelにチェックイン。シーズンオフなのか1泊サービス料込みで55Bドルだった。 意外に安かった。2泊予定。

 一息ついてから街を散策。ツアー会社を探して市内のFull day tourを申し込む。80Bドル。また一人のようだ。話はまとまり事務所を出ようとすると、ばこんとドアに指を挟む。人差し指がちぎれるかと 思った。うーーー。痛い。負傷だ。
 さて、遅い昼飯だ。ビルのなかにあるフードセンターをみつけ、LAKSAを食べる。ペナンのよりもかなり辛く、麺も細麺でかなり感じが違う。場所によっていろいろな味があるんだろうなー。まーラーメン いろいろな味があるけどね。ジャスミン茶にもなぜか砂糖が入っている。おいおい勘弁してくれよー。
 ぷらぷらしてたらちと疲れた。ここでもとにかく暑いのだ。少し遅めの昼寝に突入。とにかく食べて寝るのが究極の幸せだ。だれかさんみたいだが。たしかー近なんとかさんというかー。。。

 目が覚めたら暗くなっていた。7時台だというのに店があまり開いていない。あとで知ったのだが、金曜と日曜は早くみせが閉店してしまうそうだ。目当ての中華料理屋がしまっているので仕方なく マレー料理の店へ。まー、何でも食べれるから大丈夫だけど。
 晩飯を食ったらあとは店もあいていないしとぼとぼとホテルに歩いてもどる。途中、モスクのライトアップされた姿がとても綺麗に鮮明に目に焼きついた。
 ホテルに帰り、HBOテレビでジャッキーチェン主演の「Rush Hour」を見ながらまどろむ。うーん、今日もよく歩いた。おやすみ。
2001.5.5(土)曇のち雨 <ブルネイの街を満喫>
 ブルネイではじめての朝。壮快な目覚めで窓をあけたら眩しいほどの陽が差し込んでくれるとそりゃ嬉しいのだが。。。残念ながら曇り。
 8:30頃出掛ける準備をしていると電話がかかってきた。「あんた日本人?」「ん?そうですが。???」「Full Day Tourのスタートが9:30になります。」「ん?あっそうですか。了解。」 昨日の旅行会社の おばさんか?ちょっと声が違うような気がするが。。。

 ホテルのロビーで座って待っていると9:40頃迎えに来たのは若いねーちゃんの二人組みだった。およよ。彼女らとお互いに自己紹介して握手を交わす。二人の名前はガイド役のシンディとドライバーのオーシャン。 二人とのコミニュケーションは英語で。自分が中国語が喋れれば便利なのだが仕方がなーい。

 最初に行ったのはオマール・アリ・サイフディル・モスク。白を基調に金色で縁取られている。中に入るとひんやりとした空気に包まれる。シンプルな内装だが、逆にその整然とした空間の美しさに目が囚われる。 シンディがいろいろと説明してくれた。「きれいだね」というと、「この後行くモスクはもっとすごいよ」という答えが返ってきた。そうでーっか。と次へ向う。
 ロイヤル・レガリアというのは王室宝物殿というか資料館というか。ブルネイ国王にまつわる全てを知ることができるところ。こここそ説明がないと美しい宝石などをながめながらほほーんとただ通り過ぎるしかない。 シンディはいろいろと丁寧に説明してくれた。今の王には第二王妃までいるそうだ。「ここに次の王妃が。。」と彼女が指差すので、そこを見てみると鏡が。「ん?君?」と聞くとこくり。二人で顔を見合わせて 「はっはっは」と笑った。おもろいねーちゃんだ。各国との首脳会議の写真なども飾られていて、小渕元総理や森前総理の写真があった。

 今度は街の外れに車が向う。オーシャンの運転は慎重だ。ブルネイ博物館にいくとこの国の生活、産業、歴史などがよくわかる。特に石油や天然ガスの採掘にまつわる展示が興味深い。近くのマレー技術博物館は残念ながら閉館。 シンディは「ここはつまらないからOKだ」と言っていた。はっきりしたねーちゃんだ。門をでると何か前方おふさぐものが。「おおー、ワニじゃないか」。二人がシャッターチャンスだというので、車を出てだっと写真を撮ろうと するが物凄い勢いで逃げられてしまった。ワニって足が速いんだね。

 もっと凄いよとシンディが言っていたジャメ・アサ―ル・ハサナル・モスクの豪華さは確かに圧巻だった。中に入るには女性は足首まで隠れる黒い上着を着なければならない。男性も半ズボンなどの場合は義務付けられるそうだ。 しかし、凄い綺麗だなー。トルコで見たモスクも綺麗だったけどこっちの方が何だか清涼感がある。

 さて昼食。「食べられないものはあるか?マレー料理は大丈夫か?」と聞かれたので、「んにゃ、大丈夫」と答える。まさか馬以外ならと答えるわけにはいかないし。
 連れて行かれたのは地元の人が入るような小奇麗な店。珍しいものを食べさせてあげるといわれたのでわくわくして待っていると、まず目の前に四角に切られたバナナの大きな葉っぱが置かれた。「おー!」とびっくりしていると、 「それが皿よ」と二人がにやにやしている。その上にご飯やおかずや、薬味などが盛られていく。近くのテーブルの人は手で食べているがスプーンとホークを準備してくれた。うん、なかなかいける。

 この後、水上集落をボートで巡る予定だったが、突如スコールが。凄い雨。こんなん自分一人で街を巡っていたらとんでもなかった。車の中だから安心。でも、この雨の中、ボートで出ると危険ということで水上集落巡りはとりやめ。 ちょっと残念だが仕方がない。
 代わりに「ショッピングだ!」とブルネイ最大のショッピングモールへ連れて行かれる。いやはや何でもあること。日本のデパートと何らかわりません。日本の製品もいろいろあるし、キティグッズなんかも揃っているし、ビデオや DVDのコーナーには日本のドラマのものもある。買物と言われても自分にとって珍しいものは残念ながらない。ポストカード、記念コイン。うーん土産になるものはないなー。おっ、おもちゃの売り場に面白いもの発見。"Handy Fun"と いう手のひらサイズの扇風機。これは珍しいというと、「日本にはないのか?」逆に驚かれた。いやーこんなもんはありゃせんよ。

 その後、街の中を車で周りながら眺めていく。シンディが車の中で「キリンを冷蔵庫に入れて取り出す方法は?」となぞなぞを出す。ははーん。どこでもこのなぞなぞはあるんだね。なんなく自分が答えると「なんだ、知っているのか」と 残念がるシンディ。
 一通りまわるとホテルまで送ってもらう。お互いにE-mailのアドレス交換をし、「それじゃ元気で!」と別れを告げた。

 その後、ホテルでぐてーとしていると、雨が止み、嘘のように空が晴れ渡ってきた。このまま寝転んでいるのもなんだかもったいないので外に出る。ブルネイ川の岸を歩いているとモーターボートが近づいてきて、「船に乗って水上集落を見て周らないか」 と声をかけてきた。でも、ぼったくられてはいけないので、「いくらだ?」と聞くと最初、30分で20Bドルと言っていたが、どうやら今日は雨が降ったので商売あがったりだったようだ。結局30分で10Bドルということに。おっちゃん飛ばす飛ばす。 ボートにはスピード違反ってーのはないんかいな?水上集落には立派な学校も、病院もモスクもあって驚かされる。何でここまで水上に住むことに固執するのだろうか?不思議に思う。さんざん見て周って満足満足。もう、思い残すことは何もない。 駆け足のブルネイ滞在だったがまー上出来だろう。やっと地理感覚が得られてきたのでもう少しいたい気もするけどね。
2001.5.6(日)晴 <旅行最後の日、KL散策で締めくくり>
 さて、旅行の最終日。今日も朝は早い。6:00に起床し6:30にチェックアウト。空港まで車で運んでもらう。あー、もう帰るんだなーと実感する。
 今日はこれからK.Lに行き、大分時間があるので夜までの時間をどう過ごすかが問題だ。荷物をどうするか悩んだが貴重品とカメラだけバッグから抜き取り成田まで運んでもらうことに。ちょっと心配だがまーなんとか届くだろう。これで身軽になった。

 9:00に離陸。"さらばブルネイ!さらばボルネオ!"。そして、約2時間のフライトでK.Lに到着。2度目のマレーシアへの入国審査を済ませ。いざ市内へ!
 タクシーで行くか、バスで行くか、バス+電車で行くか?あれこれ飛行機の中でガイドブックをぺらぺらめくり調べたが、バスで市内のはずれのターミナルまで行くことに。ここからタクシーで行くのが確実で金もそれほどかからない。

 まず、最初に行ったのはバタフライ・パーク。そう、蝶がたくさんいる所。そういやペナンにも同じ名前のところがあったな。中に入るとびっくりした。すごい数の蝶が飛んでいる。まさに蝶の楽園。黒いの、白いの、青いの、黄色いの。いやー、蝶マニアだったら さぞや喜ぶことだろう。中には蝶だけではなく珍しい昆虫などのコーナーもあって、サソリやちょーでかいムカデなどがのそのそと動いている。「おえー、きもわる」。

 てくてく歩きながら国立モスク着き中へ入ろうとしたら、「この時間はだめだ」と言われた。「ちっ、しゃーない」。
 腹が減っていたのでチャイナタウンへ向う。ここは活気がある。横浜の中華街とは様子が違ってどちらかというとアメ横の雰囲気に似ている。屋台の店で肉骨茶を食べる。肉が柔らかくてほくほく。おー美味い美味い。こーいうのがいつも食べられるといいんだけどね。

 しかし、暑くてしょーがない。日光が当るところなど殺人的暑さだ。30分歩いたら倒れるなと思い、あちこちに涼みに入る。ショッピングセンター。マクドナルド。などなど。店の中は異常なほど冷房がきいているのも逆にまいるがまだ日射病でくたばりたくない。
 電車でKLCCへ向う。この旅でははじめての交通手段だ。切符を買うとテレホンカードみたいのがでてきた。5区間で1.30RM=39円なり。

 KLCCはクアラ・ルンプールの街の中心で有名なツインタワーがそびえている。高さ452mのめちゃ高のビル。このビルのもKLタワーも2年前に見ているので高さに驚くというより懐かしい。さて、ここまでやって来たのはこれらの壮大な建築物を眺めるためではない。 マレーシアの最後を飾るにふさわしい"食"を得るためだ。そう、懐かしのLAKSAである。ペナンのガーニードライブの屋台で食べたLAKSAも美味いのだが、ここのPENANG LAKSAは独特の味。魚のだしが強く少し生臭いが、これにはまったら忘れられない。 2年前に食べた懐かしの味。うーん、幸せだ。
 あー食った、食った。大満足。これでもう心残りはない。チャイナタウンに戻り、タクシーに乗ると突如大雨が降ってきた。やっぱ天気予報は当るんだ。タッチの差で濡れずにすんだ。

 楽しい9日間だった。よく食って、よく寝て、よく歩き、よく喋り、写真もいっぱい撮った。次にマレーシア・ボルネオを訪れるのはいつだろうか?いや、再び訪れることはあるのだろうか?そんなことは分からない。でも確かなこと。今年のGWはいつになく楽しい日々 を過ごせました。ありがとう。ごきげんよう。

 お^^しまい!