ケネス・アーノルドの空飛ぶ円盤目撃事件 |
1947年6月24日、米実業家のケネス・アーノルドが自家用機でワシントン州東部の山岳地付近を飛行中、中国凧のように一列に並んだ9機の謎の飛行物体を目撃した。![]() この目撃事件は、26日の『ロサンゼルス・タイムス』で報道され、大ニュースとなる。 記事では、アーノルドが目撃した飛行物体の形が、「明るく輝くsaucer(受け皿)」とされ、以来、UFOの形状は円盤型が一般的になっていく。 しかし、のちにアーノルドはCBSのインタビューで、物体の「飛行状態」を表わすために「saucer」という言葉を使ったと答えている。つまり、物体は、saucerを水きりの要領で水面に投げつけたように、跳ねるような飛び方をしていた、ということなのだ。 それでは形状がどうだったかと言うと、これがイマイチわからない。 「三日月型だった」といくつかのアーノルド事件の説明で述べられているが、アーノルド自身が軍に提出した書面(7月12日付)には、円盤型(diskか?)をしていたとはっきりと書いている。 にもかかわらず、アーノルドは三日月型円盤のイラストにサインしてたりするし(笑)。 今となっては、正体がなんだったのかは分からないが、『ロサンゼルス・タイムス』の誤報表現が、以後次々に現われるUFO目撃談の歴史への、大きな道をつけてしまったことには違いなさそうである。 ![]() なお、アーノルド自身は、この事件がきっかけで、世論を信用させるに値する証拠を見つけ出そうとUFO関係に没頭していくことになる。 |